電子レンジをほぼ毎日使用する方は多いでしょう。電子レンジは食品を扱う家電なので清潔に保つ必要があります。しかし、庫内は食品が飛び散ったり、蒸気による水垢がついたりして、意外と汚れやすいのもポイントです。
電子レンジの掃除には、重曹を使用するのがおすすめです。専用の洗剤やグッズを買わなくても、手軽に掃除できます。
今回は、電子レンジの汚れの種類や重曹で電子レンジを掃除する方法、汚れが落ちない場合の対処法や適切な掃除の頻度を紹介します。電子レンジをどのように掃除するべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
電子レンジの汚れの種類
電子レンジにはさまざまな汚れがついています。電子レンジの汚れを放置すると悪臭や加熱効率の低下につながるので、こまめな掃除が必要です。
電子レンジの主な汚れの種類と性質は以下のとおりです。
汚れの種類 | 性質 |
食品カス | 酸性 |
蒸気によってついた水垢 | アルカリ性 |
食品の焦げ付き | 酸性 |
続いて、電子レンジで汚れやすい箇所は以下のとおりです。
- ・庫内の側面
- ・庫内の天井
- ・庫内の底
- ・扉のガラス面
電子レンジ掃除は、汚れやすい箇所を中心に行いましょう。汚れの性質にあった掃除方法を選ぶのもポイントです。
重曹(炭酸水素ナトリウム)で電子レンジはきれいにできる?
電子レンジは、重曹(炭酸水素ナトリウム)できれいにできます。汚れをスムーズに落とすためのポイントは、汚れの性質を中和させることです。食べ物による油汚れは酸性の汚れなので、アルカリ性の重曹で中和反応や研磨、鹸化などの作用総合的な働きが起き、汚れを落とします。
ほかにもさまざまな洗剤がありますが、重曹は食用にも使われるため、食べ物を扱うキッチン家電に対して抵抗なく使用できるでしょう。
重曹は低価格で購入できるのも大きな魅力です。100円ショップやドラッグストアなど身近なお店で購入できます。さまざまな場所の掃除に使えるほか、消臭剤として活用するのもおすすめです。
重曹で電子レンジを掃除する方法
重曹で電子レンジを掃除する手順は以下のとおりです。
- 1.重曹水を作る
- 2.重曹水を温めて電子レンジの庫内を蒸らす
- 3.庫内を拭き掃除する
- 4.アルコールスプレーを塗布する
それぞれの手順を詳しく解説します。
1. 重曹水を作る
電子レンジを掃除するためには、まず重曹水を作りましょう。重曹水の作り方は以下のとおりです。
- 1.耐熱容器に水を200cc入れる
- 2.重曹を小さじ1~2杯入れる
- 3.よくかき混ぜる
用意する重曹は、安価で購入できる工業用か掃除用を選びましょう。もちろん、食用を使用しても構いません。
重曹水をスプレーボトルに入れて布巾に吹きかければ、キッチン周りの拭き掃除にも活用できます。
2. 重曹水を温めて電子レンジの庫内を蒸らす
作った重曹水は、ラップをせずに電子レンジで2~3分加熱します。
加熱し終わっても電子レンジの扉は開けず、閉じたまま60分放置しましょう。庫内が蒸されて、より汚れが落ちやすくなります。
3. 庫内を拭き掃除する
重曹水を電子レンジで加熱して60分経ったら、布巾を冷めた重曹水に浸し、軽く絞りましょう。そして、電子レンジの庫内を拭き掃除します。
電子レンジの庫内だけでなく、電子レンジの外側、扉の取っ手、ボタン、ダイヤルなども拭きましょう。最後に乾いた布巾で乾拭きしてください。
4. アルコールスプレーを塗布する
仕上げに、消毒用のアルコールスプレーを塗布して、拭き掃除をしましょう。消毒用アルコールスプレーを使えば、電子レンジの庫内を除菌できます。
また、アルコールはカビ汚れを落とすのに最適です。庫内は湿気がこもりやすいため、食品カスにカビが発生しやすいです。しかし、消毒用のアルコールを使えば、カビの胞子を死滅させることができるでしょう。
カビ汚れがある場合は、布巾の使い回しに注意が必要です。カビの胞子を他所に拡散させないよう、カビを拭いた布巾でほかの場所を拭かないようにしてください。
重曹水を使って掃除しても汚れが落ちない場合の対処法
重曹水を使っても、電子レンジの汚れが全て落とせるわけではありません。掃除しても汚れが落ちない場合には、以下の対処法を試してみましょう。
- ・重曹ペーストで掃除をする
- ・水垢汚れはクエン酸を使って掃除する
それぞれの方法を詳しく紹介します。
重曹ペーストで掃除をする
重曹水を使っても落ちない頑固な汚れは、重曹ペーストを使って掃除をするのがおすすめです。重曹ペーストには研磨作用と油の分解作用があり、頑固な汚れをキレイに落としてくれるでしょう。
重曹ペーストの作り方と掃除の手順は以下のとおりです。
- 1.重曹と水を2:1の割合で混ぜる
- 2.ペースト状になるまで練る
- 3.汚れにペーストを乗せてラップを被せる
- 4.30分程度そのままにしておく
- 5.汚れとペーストを一緒に拭き取る
重曹ペーストを使えば、電子レンジ内の焦げ付きも簡単に落とせます。水回りのザラザラとした汚れも掃除できるので、ぜひ試してみてください。
水垢汚れはクエン酸を使って掃除する
電子レンジの汚れが水垢汚れの場合は、重曹や中性洗剤を使ってもなかなかきれいになりません。水垢汚れはアルカリ性のため、酸性のクエン酸を使用するのがおすすめです。
クエン酸を使った電子レンジの掃除方法は以下のとおりです。
- 1.水200ccにクエン酸を大さじ1杯入れて溶かす
- 2.電子レンジで5分加熱する
- 3.庫内で15~30分蒸らす
- 4.クエン酸が冷めてから、クエン酸水を浸した布巾で庫内を拭く
クエン酸が手元にない場合には、レモンや酢を代用しても良いでしょう。
電子レンジを掃除する頻度の目安
電子レンジを掃除するタイミングは、電子レンジを使用した直後が理想です。汚れがこびりつく前に掃除すれば、どんな汚れも容易に落とせるでしょう。
しかし、その都度掃除するのは難しい場合が多いです。なかなか電子レンジ掃除の時間が取れない方は、週に1回を目安にしましょう。1週間の間についた汚れなら、比較的簡単に落とせます。
電子レンジを掃除する際の注意点
電子レンジを掃除する際の注意点は以下のとおりです。
- ・電子レンジの内部が熱いときは、掃除をしない
- ・掃除する際は電子レンジのプラグを抜く
- ・取扱説明書を確認する
使用直後で電子レンジの内部が熱いときには、火傷をする恐れがあるので庫内が冷めるのを待ちましょう。
また、感電の恐れがあるので掃除の際に電源プラグを抜くのを忘れないようにしてください。重曹やクエン酸、アルコールを使って掃除をしても問題ないか取扱説明書にて確認することも重要です。
重曹を使って電子レンジをスッキリきれいにしよう
電子レンジの汚れには、酸性とアルカリ性の汚れがあります。食べ物のカスや油汚れなど酸性の汚れには、重曹を使うのがおすすめです。
重曹を使って掃除をしても汚れが落ちない場合には、重曹ペーストやクエン酸を使って掃除しましょう。
電子レンジの掃除は、毎回使用した後にすることが理想です。しかし、1週間に1回の掃除でも十分きれいな状態を保てます。汚れがこびりつかないうちに掃除するのがポイントです。
電子レンジを掃除する際は「内部が熱いうちに掃除しないこと」「感電の恐れがあるのでプラグを抜いて掃除すること」「取扱説明書をよく確認すること」などの注意点を守るべきです。
重曹を使って、電子レンジをスッキリきれいにしましょう。