2024.08.05

クエン酸を使った加湿器の掃除方法を紹介|汚れの原因と使用時の注意点も解説

ライフスタイル
ライフスタイル

加湿器を衛生的に使用したいが、どのように掃除したら良いのかわからない方も多いでしょう。「クエン酸で掃除できると聞いたが本当なのか?」と考えている方もいるのではないでしょうか。

クエン酸は加湿器の掃除におすすめです。安価で手に入れやすく、なかなか取れない水垢も落とすことができます。

今回は、加湿器が汚れる原因や汚れを放置すると起こること、クエン酸を使った加湿器の掃除方法、注意点などを紹介します。加湿器を良い状態で使用したい方はぜひ参考にしてください。

加湿器の汚れの原因 

加湿器は、汚れが溜まりやすい家電製品の1つです。加湿器によって快適な環境作りをするなら、汚れの原因を知って適切に対処する必要があります。

加湿器の汚れの原因は以下のとおりです。

  • ・水道水による水垢
  • ・カビ・菌
  • ・ほこり

それぞれの汚れが付きやすい箇所や、見た目の特徴などを詳しく紹介します。

水道水による水垢 

水道水が蒸発すると、水に含まれているミネラル成分が残り、ざらざらとした白い粉のような汚れが発生します。加湿器の内部はもちろん、外部も水に触れる機会が多いので、水垢が付く可能性は高いです。

水垢が付いてからそれほど時間が経っていなければ、擦るだけで簡単に落とせるでしょう。しかし、水垢が蓄積すると、石のように硬くなり除去が難しくなります。

カビ・菌 

加湿器のパーツは常に湿っているので、カビや雑菌が繁殖しやすいです。塩素消毒されている水道水でも、時間が経つと残留塩素は消失してしまいます。加湿器に発生するカビの種類は、赤カビや黒カビが一般的です。

加湿器を長期間掃除しなかった場合は、フィルター全体がカビてしまうこともあります。

また、トレイやタンクに発生するヌメリは、細菌をはじめとした微生物の集合体で「バイオフィルム」と呼ばれています。人体に有害なレジオネラ菌が繁殖する場合もあるので、注意が必要です。

ほこり 

吸気口が付いているタイプの加湿器は、ほこりに注意しなくてはなりません。吸気口は空気とともにほこりも吸い込むため、フィルターには多くのほこりが吸着します。

ほこりは、布団や衣類などから出る繊維くずに、ダニのフンや死骸、花粉、食べかすといった小さなゴミが混ざったものです。ほこりはカビのエサになるので、カビの繁殖原因にもなります。

加湿器の汚れを放置して起こること

加湿器の掃除をしないと、せっかくの加湿器の機能が生かされないだけでなく、身体への悪影響を及ぼす可能性もあります。

加湿器の汚れを放置して起こることは、以下のとおりです。

  • ・加湿器の性能が落ちる
  • ・加湿器からカビ・菌が放出される

それぞれの状態について詳しく解説します。

加湿器の性能が落ちる

加湿器の吸気口に付いたほこりをそのままにすると、ほこりで目詰まりを起こし、十分な空気を取り込めなくなります。

空気の流れが妨げられると、加湿器の効率が低下し、適切な湿度を保つのが難しくなります。また、送風音が大きくなることもあります。

吸気口のほこりは、こまめに掃除機で吸い取りましょう。フィルターが取り外せて、水洗いできるタイプもあります。説明書の指示に従って掃除するようにしましょう。

加湿器からカビ・菌が放出される

加湿器のフィルターやタンクにカビや菌が増殖すると、加湿器から送られる空気や蒸気にカビや菌が混ざり、部屋全体に放出されます。

カビ菌が部屋全体に充満すると部屋が臭くなるばかりか、部屋にいる方は必然的にカビや菌を吸い込むことになり、アレルギー疾患を発症する可能性もあります。

なかでも、レジオネラ菌の増殖には注意が必要です。レジオネラ菌が増殖すると、レジオネラ症と呼ばれる重度の肺炎を引き起こすこともあり、厚生労働省でも注意喚起しています。

とくに高齢者や新生児など、免疫力が低い方がいる家庭では、加湿器の衛生面を重視しましょう。

加湿器の掃除にはクエン酸の使用がおすすめ

加湿器の掃除には、クエン酸の使用がおすすめです。クエン酸とは柑橘系の果物や梅干しに含まれる酸性の成分です。

加湿器につく汚れの1つ「水垢」はアルカリ性のため、酸性のクエン酸で中和すると汚れが落ちやすくなります。

クエン酸には、除菌効果や臭い消しの作用もあります。また、安全性が高く安価で手に入りやすいのもクエン酸の魅力です。

クエン酸を使った加湿器の掃除方法

クエン酸を使った掃除がおすすめの加湿器のパーツは以下のとおりです。

  • ・タンク
  • ・加湿フィルター
  • ・トレイ

それぞれのパーツの掃除方法を詳しく紹介します。

タンクの洗い方

タンクの水垢にはクエン酸が効果的です。クエン酸を使った掃除方法は以下のとおりです。

  1. 1.クエン酸水を作る(40℃程度のぬるま湯4リットルに対し、クエン酸25グラムを溶かす)
  2. 2.タンクをクエン酸水に30分~2時間ほど浸ける
  3. 3.ブラシやスポンジで軽く擦る
  4. 4.クエン酸が残らないように水道水ですすぐ

クエン酸の効力により、こびりついた水垢が落としやすくなります。タンクの日常的な掃除には、クエン酸を使用する必要はありません。掃除方法は以下のとおりです。

  1. 1.タンクに残っている水を捨てる
  2. 2.少量の水を入れて蓋をし、タンクを振る
  3. 3.入れた水を捨てる
  4. 4.目立つ汚れがある場合は、ブラシやスポンジで軽く擦る

毎日タンクを掃除することで、タンク内に菌やカビが繁殖するのを防止できます。

加湿フィルターの洗い方

水垢による加湿フィルターの目詰まりを解消するには、クエン酸を使いましょう。掃除方法は以下のとおりです。

  1. 1.クエン酸水を作る(40℃程度のぬるま湯4リットルに対し、クエン酸25グラムを溶かす)
  2. 2.フィルターをクエン酸水に30分~2時間ほど浸ける
  3. 3.軽く押し洗いをする
  4. 4.クエン酸が残らないように水道水ですすぐ

加湿器から出る蒸気が臭う場合は、加湿器専用洗剤または中性洗剤を使ってフィルターを洗ってください。

目立った汚れがない場合は、月に1回ほどの頻度でフィルターを水またはぬるま湯に浸け、軽く押し洗いしましょう。

トレイの洗い方

トレイに水垢がついた場合は、クエン酸を使って掃除しましょう。掃除方法は以下のとおりです。

  1. 1.クエン酸水を作る(40℃程度のぬるま湯4リットルに対し、クエン酸25グラムを溶かす)
  2. 2.トレイをクエン酸水に30分~2時間ほど浸ける
  3. 3.ブラシやスポンジで軽く擦る
  4. 4.クエン酸が残らないように水道水ですすぐ

目立つ汚れがない場合は、水洗いでも構いません。細かい部分には、綿棒を使用すると良いでしょう。ヌメリが気になるようであれば、重曹(炭酸水素ナトリウム)を使った漬け置き洗いがおすすめです。

加湿器の掃除にクエン酸を使う際の注意点

加湿器の掃除にクエン酸を使うなら、以下の点に注意する必要があります。

  • ・加湿器の取扱説明書を確認する
  • ・クエン酸水の濃度・漬け置き時間を守る

それぞれの注意点について詳しく解説します。

加湿器の取扱説明書を確認する

加湿器を掃除する際には、必ず取扱説明書のメンテナンスについて記載されたページを確認しましょう。

確認事項は以下の2つです。

  • ・クエン酸を使用しても問題ないかを確認する
  • ・パーツの取り外し方法を確認する

クエン酸は加湿器の掃除に適していますが、全ての加湿器に使用できるわけではありません。取扱説明書でクエン酸が使用可能かを確認しましょう。

取扱説明書にクエン酸についての記述がない場合は、指定の方法でメーカーに問い合わせてください。

また、パーツを取り外す際にも取扱説明書での確認が必須です。無理やりパーツを取り外すと、破損や故障の原因になります。

クエン酸水の濃度・漬け置き時間を守る

加湿器の汚れがひどい場合でも、クエン酸水の濃度や漬け置き時間は変えないようにしましょう。

クエン酸の濃度が高すぎたり、漬け置き時間が長すぎたりすると、パーツにダメージを与える可能性があります。クエン酸での掃除方法が記載されている場合は、説明書に従って掃除をしましょう。

1度で汚れが落ちなかった場合は、日を置いてから再度掃除してみてください。繰り返し洗浄することで汚れが落ちていくこともあります。

加湿器を清潔に保つためのポイント

加湿器を清潔に保つためには、こまめな手入れや適切な加湿器選びが必要です。以下のポイントを押さえて加湿器を利用しましょう。

  • ・加湿器のタンクの水は毎日交換する
  • ・フィルターやトレイは月に1回掃除する
  • ・長期間使わない場合はパーツをよく乾燥させる
  • ・掃除のしやすさを重視して加湿器を選ぶ

それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

加湿器のタンクの水は毎日交換する

加湿器のタンクの水の雑菌は、1~3日ほどで繁殖します。雑菌はもともと自然界に存在するものが多く、そもそもの混入を防ぐのは難しいです。

雑菌を加湿器内で繁殖させないためには、タンクの水を毎日交換する必要があります。水が残っていたとしても注ぎ足しはせず、新しい水に入れ替えてください。水を交換する際には、タンクを水で軽く洗いましょう。

また、タンクには、必ず水道水を入れることも重要なポイントです。水道水には塩素が含まれており、ある程度雑菌の増殖を防げます。

ミネラルウォーターや浄水器で処理した水には塩素が含まれていないため、菌やカビが増殖するリスクが高まるので注意しましょう。

フィルターやトレイは月に1回掃除する

フィルターやトレイは、月に1回のペースで掃除をしましょう。加湿器の取扱説明書にお手入れの頻度が記載されていれば、記載内容に従ってください。

一方で、月に1回のメンテナンスを忘れてしまう可能性もあります。「スマートフォンのリマインダーを利用する」、「カレンダーにメモをする」など忘れない工夫をするのがおすすめです。

とくに毎日加湿器を使用する場合は、月に1回の掃除を推奨します。ただし、加湿器を2~3日使わなかった場合は、水が触れる部分の掃除をしてから使用しましょう。

長期間使わない場合はパーツをよく乾燥させる

季節が変わり、加湿器のオフシーズンになったら、各パーツを洗浄後にしっかり乾燥させてください。水分が残っていると、保管期間中にカビや雑菌が繁殖する恐れがあります。

加湿器は、10月~4月初めまで使用するのが一般的です。暖房の使用時期とほぼ同じと考えましょう。

掃除のしやすさを重視して加湿器を選ぶ

加湿器は、汚れやすい家電製品です。購入時には、機能やデザインだけでなく掃除のしやすさにも注目しましょう。

加湿器の種類によっても、衛生面の維持のしやすさは異なります。各種類の特徴は以下のとおりです。

種類 特徴 コスト
超音波式 ・水に含まれる菌をそのまま放出するので、各パーツのこまめな掃除が必要 安価
気化式 ・フィルターに水を染み込ませるので、フィルターに菌が繁殖しやすい

・こまめなフィルター掃除が必要

電気代が安め
スチーム式 ・タンクのお湯を沸かして蒸気を放出する

・蒸気に雑菌が混じりにくい

・吹出口が熱くなるので火傷に注意する必要あり

電気代が高め
ハイブリッド式 ・気化式にヒーターをプラスしたタイプ

・超音波式にヒーターをプラスしたタイプ

・菌の放出が抑えられる

・衛生面に配慮した製品が多い

高価

凹凸が少なく洗いやすい形状のトレイや、手が入る広口タンクの加湿器は洗いやすく、清潔さを保ちやすいです。

使い捨てタイプのフィルターや、抗菌仕様のパーツを採用した加湿器を選ぶのも良いでしょう。

クエン酸を使った掃除で加湿器を清潔に保とう

加湿器は水しか入れないので、あまり汚れないと考えている方も多いです。しかし、加湿器には水垢やカビ、菌、ほこりなどの汚れが溜まりやすく、健康面にも影響がある場合があるため、注意しなければなりません。

加湿器の水垢掃除には、クエン酸を使うのがおすすめです。ただし、自身の持っている加湿器にクエン酸を使用しても良いか、確認を忘れないようにしましょう。

また、「タンクの水を交換する」「フィルター・トレイを月に1回掃除する」「長期間使わない場合はパーツをよく乾燥させる」などのポイントを押さえ、加湿器を清潔に保つことも重要です。

加湿器を選ぶ際にも、メンテナンスのしやすさを考慮しましょう。

このコラムが気に入ったら
シェアしよう!

クエン酸を使った加湿器の掃除方法を紹介|汚れの原因と使用時の注意点も解説

クエン酸を使った加湿器の掃除方法を紹介|汚れの原因と使用時の注意点も解説

製品ブランドサイト