春が旬の代表的な食材といえば、竹の子です。春の風物詩でもある竹の子は、春にしか楽しめない味覚です。しかし、保存方法次第では1年を通して味わえるようになります。そこで今回は、竹の子を長く楽しむ保存方法についてご紹介します。
■春は竹の子がおいしい季節
春は竹の子がおいしい季節です。成長すると竹になる竹の子は、土から出てきて間もない芽の時期に収穫します。収穫してから時間が経てば経つほどアクが強くなり、えぐ味も増すため、なるべく早く調理するのがおすすめです。土から出てきたばかりの小さい竹の子であれば、収穫して1日以内であればアクが出る心配はありません。そのため、アク抜きをせずそのまま茹でてもおいしくいただけます。人気の食べ方としては、土佐煮や若竹煮、炊き込みご飯や炒め物などがあります。
竹の子は食物繊維が豊富なため腸内環境を整える働きがあり、便秘の解消や免疫力アップにおすすめの食材でもあります。
■おすそ分けをいただいたら
春になると竹林などで竹の子はたくさん収穫されるため、おすそ分けをいただくこともあるかもしれません。しかし竹の子は、上述の通り収穫してから時間が経つとアクやえぐ味が強くなることから、すぐに調理する必要があります。
調理しても毎食のように竹の子料理であれば、その味に飽きてしまうかもしれません。そのため、おすそ分けをたくさんもらっても困ってしまうという場合も考えられます。
そんなときは、竹の子の瓶詰め保存がおすすめです。アク抜きなど下処理をしてから瓶詰め保存しておくことで、竹の子は長期的に保存することができます。なお、一度瓶を開けてしまうとすぐに使い切る必要があるため、瓶を小分けで保存しておくのがおすすめです。小分けにしておくことで、料理に使いやすいのはもちろん、より長期的に竹の子料理を楽しめます。
■クエン酸を加えることで変質知らずに!?
竹の子の長期保存におすすめの瓶詰め保存は、「あるもの」を加えることでより日持ちするようになります。そのあるものとは、クエン酸です。健康促進や掃除、料理にも使えるクエン酸は、竹の子の長期保存にも役立ちます。クエン酸には殺菌効果があるため、それを加えることでより日持ちするようになるのです。竹の子を瓶詰め保存する際は、クエン酸も忘れずに用意しておきましょう。
■クエン酸を使った竹の子の保存方法
クエン酸を使った竹の子の瓶詰め保存の方法は、以下の通りです。
【用意するもの】
・竹の子
・密閉できる瓶
・クエン酸
・重曹(水1Lに対し小さじ1杯)
※米のとぎ汁でも可
【保存方法】
1.たっぷりの重曹水に竹の子を浸し、弱火で30分~40分ほど茹でてアクを抜きます。
※竹の子の大きさによって湯で時間は変動します。
※重曹がない場合は、米のとぎ汁でも構いません。
2.茹で上がった竹の子を冷水で冷まします。
3.竹の子を瓶に詰めます。
4.竹の子を詰め込んだ瓶にたっぷりのお湯と適量のクエン酸を加えます。
5.フタを軽く閉めた状態で沸騰したお湯の中に瓶を入れ、再び30分ほど煮ます。
6.瓶を取り出してフタをしっかりと閉め、逆さにして自然冷却します。
7.冷めれば、冷暗所で保管しましょう。
おすそ分けで竹の子をたくさんいただいたら、できるだけ長く竹の子料理を楽しみたいもの。そんなときは竹の子の瓶詰め保存がおすすめです。小分けで保存し、さまざまな料理に用いて竹の子のおいしさを楽しみましょう。