キッチンや浴室などの水回りには、水アカが付きものです。水アカは、シンクや洗面所などであれば洗剤を用いた水洗いで落とすことができます。しかし、冷蔵庫やガラステーブルなど水洗いが難しい場所は、水アカなどの汚れが付着しても水洗いすることができません。例えばガラステーブルなどは、汚れているとインテリアの景観を大きく損なわせてしまうことにもつながるため、特にきれいな状態で保ちたいもの。
そこで今回は、水洗いの難しい場所の汚れの落とし方をご紹介します。
■水アカに強いクエン酸の力
蛇口周りやシンク、ポットなどに付着することの多い白っぽい汚れが水アカです。
水道水には、カルキやカルシウム、マグネシウムなどの成分が含まれています。水回りに付着した水滴をそのまま放置すると、水分だけが蒸発し、カルキやカルシウムなどは乾燥して残ってしまいます。その残った汚れが、水アカとなるのです。
水回りに付着しやすい水アカは、クエン酸を用いることできれいに落とすことができます。クエン酸にはアルカリ性の汚れを落とす性質があり、カルキ汚れなどアルカリ性の汚れである水アカを落とすのに適しています。水アカが気になる箇所にクエン酸水をスプレーし、30分~60分ほど時間を置いてからスポンジで磨くと、水アカをきれいに落とすことができます。スポンジで磨いた後は、必ず流水で洗い流すようにしましょう。
■水洗いが難しい場所の掃除には
水アカとはいかないまでも、冷蔵庫やガラステーブルなどに付着した水汚れが気になる場合があります。コップの底についた水跡がテーブルに付着し取れにくくなっていたり、水と汚れが合わさりシミのようになっていたりと、水汚れの種類はさまざま。汚く見えてしまう水汚れは取り除きたいものの、冷蔵庫やガラステーブルは水洗いをすることができません。
水洗いの困難な場所の掃除には、クエン酸と重曹を用いた掃除が効果的です。掃除方法とは、以下の通りです。
【用意するもの】
・クエン酸水……水200mlに対し、クエン酸小さじ1杯
・重曹……適量
【掃除方法】
1.汚れが気になる部分に重曹を振りかけ、湿らせたスポンジで汚れを磨きます。
2.磨いた部分にクエン酸水をスプレーします。
※重曹にクエン酸水をスプレーすると、モコモコと発泡します。
3.重曹とクエン酸が合わさって発泡したものを、乾いた布などで拭き取ると完了です。
■クエン酸と重曹が効果的な理由
上述のように、クエン酸はカルキ汚れなどのアルカリ性の汚れに強い性質を持ちます。一方、重曹は油汚れやくすみ汚れなど酸性の汚れに強い性質を持ちます。異なる性質を持つクエン酸と重曹が合わさると炭酸泡が発泡し、その炭酸泡がアルカリ性の汚れも酸性の汚れも両方中和して浮かび上がらせることから、どちらの汚れも落としやすくなるのです。
食材を保管する冷蔵庫や子どももよく触れるテーブルの上などは、できる限り化学性の強い洗剤は使いたくありません。クエン酸と重曹は汚れを落としやすくするだけでなく、いずれも身体に無害の物質であるため、冷蔵庫やテーブルにも安心して使うことができます。
子どもの安全を考え、安心できる室内環境を実現するために、クエン酸を使って掃除しましょう。