やっかいな油汚れ。魚焼きグリルや換気扇、コンロなど、キッチン周りの油汚れを落とすのに苦労した経験のある方は多いはずです。時間が経つことによって頑固にこびりついた油汚れは、簡単に落とすことはできません。そんな頑固な油汚れを落とす専用の洗剤は数多く販売されているものの、化学物質を含む洗剤を使うのに抵抗のある方もいるかもしれません。幼い子どものいる家庭では、特にそうなのではないでしょうか。
そこでおすすめとなるのが、重曹です。重曹は、化学物質が一切含まれていない天然物質でありながら、「油汚れの掃除の達人」といわれているほど油汚れを落とすのに適した性質を持っています。
そこで今回は、重曹が「油汚れの掃除の達人」といわれている理由についてご紹介します。
■重曹の特性
重曹とは、「重炭酸ナトリウム」の略称であり、炭酸水素ナトリウムを指します。ふくらし粉としてパンやケーキなどの料理に使ったり、脱臭に使ったり、掃除や洗濯に使ったりと、さまざまな用途に活用することができます。また、重曹は自然界に存在する天然物質であるため地球環境に優しく、人の体に害を与えることはありません。そのため、「化学物質を含む洗剤は使いたくない……」というナチュラル思考な方におすすめのエコ洗剤となっているのです。
■アルカリ性が油汚れに強いわけ
重曹が「油汚れの掃除の達人」といわれている理由は、重曹の性質にあります。重曹は、弱アルカリ性の性質を持っています。これに対して、油汚れは酸性。アルカリ性は酸性を中和させる働きがあるため、酸性の性質を持つ油汚れは、アルカリ性の性質を持つ重曹で簡単に取り除くことができるのです。重曹があれば、魚焼きグリルや換気扇、コンロなどキッチン周りの頑固な油汚れは簡単に落とすことができます。
■皮脂汚れにも効果的
キッチン周りの頑固な油汚れを落とすのに効果的な重曹は、手垢などの皮脂汚れを落とすのにも効果的です。ドアノブや手すり、フローリングや家具など手垢の付きやすい箇所に重曹水を吹きかけ、布巾やモップなどで拭き取ることで、手垢などの皮脂汚れをキレイに取り除くことができます。
重曹は食品添加物であるため、万が一口に入れてしまっても大丈夫。何でも口に入れてしまったり、ハイハイなどでフローリングを動きまわったりする赤ちゃんがいても安心して使うことができます。
■重曹水の作り方
重曹水の作り方は、とっても簡単。40℃くらいのぬるま湯に、重曹を入れて混ぜるだけ。それをスプレーボトルに入れ替えることで、簡単に重曹を使った万能洗剤を作ることができます。作るのに必要な分量は、以下の通りです。
【用意するもの】
・ぬるま湯(40℃くらい)……250ml
・重曹……大さじ1杯
・スプレーボトル
重曹や重曹水を活用して、地球環境や人体に優しく頑固な油汚れをスッキリ落としましょう!