疲れたとき、「梅干しを食べるといい」とか「レモンを食べるといい」という話を耳にしたことはありませんか?
梅干しやレモン(柑橘類)に含まれている「酸っぱい成分」こそ、クエン酸の正体です。そのため、クエン酸は美容や健康に効果的な成分として知られています。また、それだけでなくノロウイルスや虫刺されといったシーンでも活躍し、最近では家事にも欠かせないモノとなっています。
ここでは、予防や家事などさまざまなシーンで活躍するクエン酸の具体的な活用方法についてご紹介します。
■活用方法 1.ノロウイルス予防
冬になれば多くなるノロウイルスの感染。
感染から発症までの時間は約24~48時間で、発症すると吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの症状が起こります。
感染経路は、ノロウイルスが含まれる便や吐物に触れることによる二次感染や、汚染された二枚貝(牡蠣やシジミなど)を生や十分に加熱せずに食した場合などがあります。そのため、家族の誰かが知らぬ間にノロウイルスに感染していて、それが家族全員に広がる……なんてこともあります。
ノロウイルスに感染すると、ひどい腹痛に悩まされるだけでなく、嘔吐や下痢にも見舞われるため、食事もままなりません。さらに感染が広がる恐れもあるため、外出は絶対に禁止です。したがって、職場や学校に行くこともできなくなってしまうため、日常生活に大きな支障をきたします。
そんなノロウイルスは、感染してしまったときのことを想像するだけでゾッとしますよね。
ところが、そんなノロウイルスにはクエン酸が効果的であるとされています。ドイツの研究者たちの発表によると、ノロウイルスをクエン酸で処理する実験を行ったところ、ノロウイルスの粒子の構造が大きく変化し、感染力を低下させる可能性がみられたそうです。効果や具体的な活用法は明確ではありませんが、今後の研究の進展が期待されます。
■活用方法 2.掃除
掃除は、毎日の家事の中でも面倒に感じる方が多くいます。台所やお風呂など毎日の家事の中で掃除しなければならない箇所はたくさんあります。そんな面倒な家事である掃除にも、クエン酸を水で薄めたクエン酸水が活用できます。以下では、具体的な活用方法についてご紹介します。
・シンクの水アカ汚れ
水アカが気になる場所にクエン酸水をスプレーし、メラニンスポンジで磨きます。特に汚れが溜まりやすい水栓周りなどは、スプレー後30分ほど放置し、馴染ませてから磨きます。磨いても落ちない頑固な汚れの場合は、スプレー後2~3時間放置してから磨きましょう。
洗剤だけではなかなか綺麗にならない水アカも、クエン酸水を使用すればピカピカに仕上がります。
・生ゴミの臭い取り
生ゴミの臭いが気になる台所などのゴミ箱には、クエン酸水をキッチンペーパーに染み込ませたもので拭き取ります。特に臭いが気になる部分には、クエン酸水を直接スプレーしてみてください。
また、生ゴミだけでなくトイレの臭い対策としても活躍します。
・風呂場のカビ予防
カビが発生しやすい風呂場の壁や床にクエン酸水を定期的に(週に1回ほど)スプレーします。
その後、磨く必要はありません。スプレーをするだけで、パッキンなどに発生しやすいカビを予防できます。
・鏡の水アカ汚れ
洗面台や風呂場の鏡につく鱗のような白い水アカは、まず雑巾で乾拭きします。そして、ティッシュの上からクエン酸水をスプレーして、ラップでピッタリと貼り付けます。その後、約半日放置します。
ラップを剥がした後、雑巾で水拭き仕上げに乾拭きをすれば水アカが綺麗になくなります。
頑固な水アカは、粉末のクエン酸で磨くことをおすすめします。
・タバコのヤニ汚れ
壁の下に新聞紙を敷き、床が汚れないようにしてから、クエン酸水をスプレーし、拭き取ります。
壁の材質によっては水分を吸ってしまう場合もあるため、その場合は乾拭きをしましょう。
また、大理石やコンクリートなどは酸により溶けてしまうため、使用しないでください。
クエン酸は、名前のとおり酸性であるため、アルカリ性の汚れを落とす力を持っています。そのため、シンクに付着する水アカや生ごみの嫌な臭いなどといったアルカリ性の汚れにクエン酸は効果的です。
■活用方法はさまざま!
ここでは、クエン酸のさまざま活用方法をご紹介しました。この他にもクエン酸には多くの活用方法があります。掃除だけでなく、料理や洗濯などにも活用することができるため、毎日の家事のお供といっても過言ではありません。クエン酸を活用して毎日の家事を楽にしましょう。