「お通じがなかなかこない」「色んな便秘解消法を試しているけど、なかなか効果がでない」と、お通じに悩む方も少なくありません。頑固な便秘をあっという間に解消させるには、「浣腸」が効果的です。中でもロングノズルタイプの浣腸は、非常に使いやすくて浣腸初心者の方でも安心して使うことができます。とはいえ、正しい使用方法で使わなければ効果はあまり期待できません。
そこで今回は、ロングノズルタイプの浣腸の正しい使い方についてご紹介します。
■ロングノズルタイプの特徴
ロングノズルタイプの浣腸は、病院などで用いられている医家向浣腸容器を一般用として製品化したもので、初めて使う方でも使いやすいようにさまざまな工夫が施されています。例えば、握りやすい形やワンプッシュで全量を注入できる点であったり、過挿入を防げるストッパーが付いている点であったり、逆流を防げる形状やロングタイプのチューブによって浣腸の主成分であるグリセリンが直腸深部にまで届きやすい点などです。さまざまな使いやすい機能が備えられているため、初心者でも安心して使うことができます。
■浣腸(ロングノズルタイプ)の使い方
ロングノズルタイプの浣腸を正しく使用する方法は、以下の通りです。
1.浣腸をそのままお湯に入れ、体温程度になるまで温めます。
2.チューブに付属しているストッパーをスライドさせ、チューブの目盛りを目安にして挿入する深さを合わせます。
※目盛り5~7程度が一般的な深さの目安です。
※挿入する長さが長すぎると腸を傷つける危険がありますので注意してください。
3.チューブの先端をしっかりと持ってキャップを外し、チューブの挿入部に潤滑油(少量の内容液・ワセリン・オリブ油など)を塗ります。
4.容器内の空気を優しく抜き、チューブをストッパーの位置までゆっくりと肛門に挿入します。
※挿入時の姿勢は左半身を下にして横向きに寝転がった状態、もしくは体をかがめた姿勢が適しています。
5.片方の手でストッパーを固定し、10秒以上かけてゆっくりと浣腸液を注入します。
6.注入後、ゆっくりとチューブを抜き取り、ティッシュなどで肛門部を押さえながら3分~10分程度我慢します。
7.便意が強まれば、排便します。
■使用する上で気を付けること
頑固な便秘をあっという間に解消させる浣腸ではありますが、浣腸は常用すると「慣れ」が生じてしまいます。慣れが生じると使う度に効果が弱まったり、薬剤に頼りがちになったりしてしまうため注意が必要です。連用は避け、本当に必要な場合だけ使用するようにしましょう。
■浣腸を使用する前に
便秘を改善するには、浣腸を使用する前に生活習慣や食生活を改善してみることが大切です。それらを改善することで、浣腸を使わずに便秘を解消させられるかもしれません。
生活習慣の改善法としては、規則的な排便の習慣を身に付けたり、適度な運動や腹部マッサージを行ったりするのが効果的です。また、食物繊維の多い食材を積極的に摂取したり、水分を多く摂ったり、起きがけに冷たい水や牛乳を飲むのも効果的です。
生活習慣や食生活を改善しても便秘が一向に改善されない場合は、ロングノズルタイプの浣腸を正しく使用し、頑固な便秘を解消させましょう。