油断大敵！ノロウイルスの非常に強い感染力

非細菌性急性胃腸炎を引き起こすノロウイルス。激しい下痢や嘔吐などの症状を引き起こすノロウイルスは、非常に強い感染力を持っているといわれています。感染力の強いノロウイルスは、どれくらいの量で二次感染を引き起こしてしまうのでしょうか。
以下では、ノロウイルスの感染力についてご紹介します。

 

■ノロウイルスの特徴

ウイルスの多くは、「エンベロープ」と呼ばれる外皮膜によって覆われています。エンベロープによって守られていることから、ウイルスは環境中でも生存することができます。このエンベロープは、エタノールなどの消毒剤を用いることで破壊することができます。すなわち、エタノールを含む消毒剤で手指や物品の消毒を行うことでウイルスは除菌することができるのです。これに対して、ノロウイルスはエンベロープを持たない「ノンエンベロープウイルス」です。ノンエンベロープウイルスは外皮膜を持たないことからもともと生存力が高く、エタノールなどの消毒剤を用いても効かない場合がほとんどです。

ノロウイルスは、「局所感染」を引き起こすウイルスでもあります。ノロウイルスの感染箇所は小腸粘膜であり、小腸粘膜の上皮細胞でのみ感染し増殖するとされています。なお、ノロウイルスには多数の遺伝子型があり、さらに変異しやすい特徴を持つことから、同じ感染者が何度でも感染する感染力の高いウイルスとなっているのです。

 

■感染力の非常に強いノロウイルスを防ぐには

ノロウイルスの感染を防ぐには、まず体内に入る前にウイルスを除去することが大切です。エンベロープを持たないノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスには、pHを弱酸性にした除菌スプレーが効果的。pHが弱酸性の除菌スプレーには、エタノールにクエン酸を加えたものがおすすめです。エタノールにクエン酸を配合することでpHが弱酸性となり、エタノールの除菌効果をさらに増強させることができます。
なお、エタノールとクエン酸はノロウイルスに対して強力な除菌効果を持つと同時に、いずれも食品添加物であるため万が一口に入っても安心という特徴があります。幼い子どもがいる家庭でも安心して使うことができます。

 

■たった10個で感染！？ノロウイルスの脅威の感染力

非常に小さなウイルスであるノロウイルスは、少量で感染してしまうといわれています。その数、なんと10個～100個程度。ノロウイルスが体内にたった10個入るだけで、激しい下痢や嘔吐などの症状をもたらす感染性胃腸炎を引き起こすといわれています。ノロウイルス感染者の糞便には、1ｇ中に約1,000億個のノロウイルスが含まれているとされています。そのうちのたった数個で感染してしまうことから、日頃からの除菌対策が重要となるのです。

 

日常生活の中で大きな脅威になるノロウイルス。その感染力や対策を知ることで、予防に努めることが大切です。自分だけでなく家族や友人・知人の感染も防げるよう、ノロウイルスについて詳しく知っておくことが大切です。
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