「手」は病原菌のトランスポーター！？酸性アルコールの力で殺菌消毒

手を介してウイルスに感染することはよくあります。ノロウイルスも、その一つ。なお、ノロウイルスは感染力が非常に強いため、接触感染には十分注意しなくてはなりません。
そこで今回は、「病原菌のトランスポーター」といわれる手の効果的な除菌方法についてご紹介します。

 

■「トランスポーター」といわれる理由

冒頭でもご紹介している通り、手は「病原菌のトランスポーター」といわれています。トランスポーターとは、「運び屋」のこと。つまり、手はウイルスなどの病原菌を運ぶ「運び屋」とされているのです。

ノロウイルスの感染経路は、接触感染や経口感染がほとんど。とはいえ、病原菌を口に入れてしまうことで感染してしまう経口感染も、もとは接触感染による感染の場合が多々あります。このように、ノロウイルスの感染は手によって病原菌が運ばれるケースが多いことから、手は「病原菌のトランスポーター」といわれるのです。

 

■手を介してノロウイルスに感染する可能性

ノロウイルスは非常に強い感染力を持っているため、わずかなウイルス量でも口に入ってしまえばすぐに感染してしまう可能性があります。ノロウイルスに感染した人の嘔吐物を処理した後の手や、ふん便や嘔吐物が付着している可能性があるトイレには多くのウイルスが潜んでいるかも知れません。

ノロウイルスにはインフルエンザのように予防するワクチンがないため、日頃からの予防が要となります。特に子どもや高齢者など免疫力の弱い方は感染してしまう可能性が高いため、効果的な予防策が必要です。最も効果的で、推奨されている予防策としては「手洗い」があげられますが、石けんで10秒程度洗ったぐらいではまだ手にウイルスが残るため、十分な対策とは言えません。特にノロウイルスは感染力が強いので注意が必要です。

 

■ノロウイルスを予防するには

ノロウイルスが手に付着した可能性がある場合、まず石けんと流水を使った手洗いを約30秒入念に行い、手に付いたウイルスの数を減らします。ペーパータオルでしっかりと水分を拭き取った後、通常よりも多めのアルコール手指消毒剤を手にとり、手のひらや手の甲、手首などにまんべんなく薬液が行き渡るように擦りこみます。このとき、塩素系消毒剤を使って手指の消毒を行うと手肌が荒れるので、使用しないようにしましょう。

なお、ノロウイルスはアルコールが効きにくいウイルスでもあるので、有効成分エタノールのpHを酸性にし、殺菌力を高めたアルコール手指消毒剤の使用がおすすめです。
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