化学的殺菌・消毒剤(医療用器具・機器・装置専用) 劇薬 フタラール消毒液0.55%「ケンエー」
ウシウイルス性下痢ウイルス(HCV代替)の 不活化効果試験 〈in vitro〉
フタラール消毒液0.55%「ケンエー」のウイルス不活化効果について評価するため、ウシウイルス性下痢ウイルス(HCV代替)を用いて試験を実施した。
その結果、ウシウイルス性下痢ウイルスに対して15秒以内で十分な不活化効果(99.99%以上)を示した(表3)。
以上のことから、フタラール消毒液0.55%「ケンエー」は優れたウイルス不活化効果を有していることが確認された。
- 【試験実施機関】
- 一般財団法人 北里環境科学センター(試験報告書No.北環発 2015_0001)
- 【 試験方法 】
-
ウイルス液0.1mLを供試製剤0.9mLに接種し撹拌後、経時的(15秒及び5分後)に0.1mLを取り、0.1%亜硫酸水素Na/SCDLP*6 0.9mLに加えた。撹拌して不活化した後、さらにSCDLPで10倍希釈し、プラーク法によりウイルス感染価(PFU/mL)の測定を行った。供試製剤の代わりにリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を用いて同様に試験を実施し、コントロールとした。なお、ウイルス感染価は細胞をクリスタルバイオレットで染色し、ウイルスの増殖により形成されたプラークを肉眼で計測した。
*6:SCDLP(Soybean-Casein Digest Broth with Lecithin & Polysorbate 80)
- 【 評価方法 】
- コントロールに対する各作用時間におけるウイルス感染価の不活化率(%)を算出し、99.99%以上の不活化に要した時間をウイルス不活化時間として評価した。
表3.ウシウイルス性下痢ウイルスに対する不活化効果
供試ウイルス | ウイルス不活化時間*5 | |
---|---|---|
原液 (0.55w/v%) |
希釈液 (0.35w/v%) |
|
ウシウイルス性下痢ウイルス (BVDV:HCV代替) |
≦15秒間 | ≦15秒間 |
- *5:99.99%以上の不活化に要した時間