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vol.20 多剤耐性菌感染を減少させるための非接触消毒法:系統的レビューとメタ解析
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方法

非接触消毒法とClostridium difficile・メチリシン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)・バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)・その他の多剤耐性菌(MDRO)の院内感染率を評価した研究を、2017年4月までの期間でPubMed、CINAHL、CDSR、DARE、EMBASEの検索を行った。統合リスク比(pRR)を得るためにランダム効果モデルを用いた。多様性はI2評価とコクランQ統計を用いて評価した。C. difficile、MRSA、VRE、MDROに対するpRRを別々に評価した。

結果

最終的なレビューには20の研究が対象となった。うち13はUVL、7つがHPVシステムを用いていた。UVLの研究結果を統合すると、C. difficile感染とVRE感染の率が有意に低下していた(それぞれ、pRR 0.64, 95%信頼区間0.49-0.84、pRR 0.42, 95%信頼区間0.28-0.65)。MRSAやグラム陰性MDROの率に違いは見られなかった。・ケ・晢スエ・ー豬キ螟冶ォ匁枚Pickup vol.20-11

結論

UVLを用いた非接触消毒法は、C. difficileやVREの感染を防止するために有効かもしれない。

監訳者コメント

数年前から注目されているUVLとHPVであるが、HPVは影になる部分が少ない、広い空間の処理に優れるなどの利点をもつ反面、消毒に非常に長い時間を要するため、徐々に敬遠されつつある。本論文で検証されたHPVを用いた論文は数が多くないが、いずれの病原体による感染も有意に低下させる効果はみられなかった。利便性のみならず効果の面でもUVLの優位性が明らかになりつつあると思われる。UVLとHPVのいずれを用いる場合でも、高頻度接触面に対する徹底した清拭を行った後に使用し、決して清拭による清掃に取って代わるものではないことに注意が必要である。