Column

2024.11.08

乾燥肌・スキンケア

美容液は、乾燥やシワなど特定の悩みにアプローチしてケアができるスキンケアアイテムですが、使用する順番を間違えると効果が得られません。

今回は、美容液を効果的に使う順番について紹介します。そのほかにも、美容液の使い方や注意点、美容液以外で肌トラブルを改善する方法も紹介するので、美容液を使うか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

美容液の効果とは?

美容液とは、乾燥やシワなどの特定の悩みに働きかけて集中的にケアできるスキンケアアイテムです。スキンケアにおいて単体で使うことは少なく、基本的に化粧水や乳液と一緒に使うことが多いです。

化粧水や乳液との違い

化粧水は主に水分を与える、乳液は水分と油分を与える、といった働きがありますが、美容液は特定の成分が多く含まれていることが特徴です。

普段のスキンケアに加えることで肌トラブルの改善が期待できます。種類はたくさんあり、含まれている成分によって異なりますが、主に肌の保湿やシミ・そばかすの予防、ニキビのケアなどの効果が期待できます。

化粧水と乳液だけのスキンケアでは物足りない方や、特定の悩みを抱えている方は美容液を取り入れてみましょう。

美容液の種類

美容液は商品によって効果や機能が異なりさまざまな種類がありますが、主な美容液の種類は以下の3つです。

  • ブースター
  • エッセンス
  • セラム

ブースターは導入美容液とも呼ばれ、洗顔が終わって化粧水をつける前につけるアイテムです。肌の角質をやわらかくする成分が配合されており、化粧水や美容液などの効果を高める役割があります。

エッセンスは、化粧水のようにサラサラとしていて、肌なじみの良さが特徴です。化粧水の働きを補う役割があり、基本のスキンケアでは物足りないと感じるときに使うと良いでしょう。

セラムは、エッセンスよりもとろみがあり、美容成分の濃度も高いのが特徴です。特定の悩みや求める効果がある場合は、集中ケアができるのでおすすめです。好みのテクスチャーや悩みに合わせて、自身にぴったりな種類の美容液を選んでみてください。

美容液をつける順番

美容液は適切な順番でつけることで効果を発揮します。洗顔→化粧水→美容液→乳液が一般的な順番です。

ただし、美容液の種類や商品によっては順番が異なるため、説明書を読んでから使用するようにしましょう。以下では美容液の種類ごとの、つける順番を説明します。

【ブースター美容液】化粧水の前につける

ブースター美容液は化粧水などを肌に浸透しやすくするアイテムで、スキンケアの効果を高めてくれます。

洗顔→ブースター美容液→化粧水→乳液の順番で使いましょう。ブースター美容液をつけた後は、化粧水と乳液でしっかり水分と油分を補うことがポイントです。

【エッセンス・セラム美容液】化粧水の後につける

エッセンスやセラム美容液は化粧水の後につけるのが一般的です。

洗顔→化粧水→エッセンス・セラム美容液→乳液の順番に使います。最後に乳液やクリームをつけてしっかり保湿をすることが大切です。ただし順番が異なる商品もあるため、説明書を読んでから使用するようにしましょう。

美容液の効果的なつけ方

ここでは美容液の効果的なつけ方を紹介します。手順は以下のとおりです。

  1. 美容液を手に取って温める
  2. 内側から外側に引き上げるようにして顔全体になじませる
  3. 手のひらで顔を包み込むようにしておさえる

ポイントは、手のひらを人肌程度に温めてから使うことで肌になじみやすくすることと、顔全体に美容液が行き渡るように、内側から外側へやさしくのばしていくことです。

美容液を顔全体にのばしたら、手のひらで顔を包み込み、おさえて美容成分を肌表面に閉じ込めるようにしましょう。

美容液をつける際の注意点

美容液をつける際は以下の3つのポイントに注意しましょう。

  • 使用方法をしっかりと読んでから使用する
  • 一度に何種類も使用しない
  • ほかの化粧品と混ぜない

それぞれ詳しく解説します。

使用方法をしっかりと読んでから使用する

美容液にはさまざまな種類があり、使用する順番や適切な量はそれぞれ異なります。順番が間違っている場合や、量が適量でない場合は効果が十分に発揮されない可能性があります。

使用する前に、パッケージに書かれた使用方法を確認し、推奨する内容のとおりに使いましょう。

一度に何種類も使用しない

美容液の種類は多数あり、肌の悩みに合った成分を含んでいる美容液を複数同時に使用したいと考える方もいるでしょう。

しかし、美容液を複数混ぜて使ってもあまり良い効果が期待できません。それぞれの美容液の効果を発揮できなくなる可能性もあるため、基本的には1つだけ使用するようにしましょう。

悩みが複数ある場合は、保湿とシミ予防ができるなど、2つ以上の効果が期待できる多機能の美容液1本を使うと良いでしょう。

ほかの化粧品と混ぜない

一般的なスキンケアの順番では、化粧水と乳液の間に美容液を使いますが、それぞれ塗るのは面倒だからといってほかの化粧品と混ぜないようにしましょう。

ほかの化粧品と美容液が混ざると、それぞれの効果が十分に発揮できない可能性があります。それぞれ順番に使用し、美容液をつけた後はしっかり乳液やクリームで保湿するようにしましょう。

美容液以外で肌トラブルを改善する方法

美容液を使うと肌トラブルが改善する場合もありますが、美容液だけに頼らずほかの方法も試してみましょう。

ここからは、美容液以外で肌トラブルを改善する方法を4つ紹介します。外側からだけでなく、インナーケアについても紹介するため、ぜひ参考にしてください。

スキンケア方法を見直す

間違ったスキンケアは、肌のターンオーバーを乱して肌荒れを起こすこともあるため、肌の変化を感じるタイミングなどでスキンケア方法を見直すと良いでしょう。

クレンジングや洗顔の際は、肌をこすりすぎないように丁寧に汚れを落とすことを心がけましょう。洗顔は泡でやさしく洗って、しっかり泡を洗い流すのがポイントです。 洗顔後は、化粧水と乳液でしっかり保湿し、肌が乾燥しやすい方や、乾燥しやすい季節には、乳液よりも油分が多い保湿クリームのケアを加えると良いでしょう。

ヘパリン類似物質が含まれた保湿剤を使う

乾燥による肌トラブルを改善する方法として、ヘパリン類似物質が含まれた保湿剤を使うのもおすすめです。有効成分としてヘパリン類似物質が含まれた保湿剤には、医薬品や医薬部外品のものがあります。

医薬品の場合、保湿のほかにも血行促進や抗炎症の作用があり、肌トラブルの原因となる乾燥の改善に有効です。

医薬部外品の場合、保水効果が期待でき、毎日のスキンケアにも使いやすいのが特徴です。

栄養バランスの良い食事を摂る

栄養バランスの偏りはさまざまな肌トラブルを引き起こす可能性があります。栄養バランスの良い食事をとって内側からケアをするよう心がけましょう。

肌トラブルの改善には、タンパク質やビタミンなどを取り入れた栄養バランスの良い食事が大切です。

とくに、肌のターンオーバーを正常化する働きを持つビタミン類は積極的に摂取すると良いでしょう。ビタミンAやビタミンB群、ビタミンE、ビタミンCは緑黄色野菜や大豆、果物類から摂取ができます。

規則正しい生活を心がける

生活習慣が乱れると、肌のターンオーバーに悪影響を及ぼし、乾燥や肌荒れなどのトラブルを招く可能性があります。規則正しい生活を心がけることで肌のターンオーバーが整い、肌トラブルの改善につながっていきます。

ターンオーバーが乱れる主な原因は、以下のとおりです。

  • 睡眠不足
  • 運動不足
  • 過度な飲食
  • 継続的なストレス など

これらの改善はターンオーバーだけでなく、健康的な生活にもつながります。十分な睡眠時間を確保したり、適度に運動してみたりと規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

美容液は適切な順番で使って悩みを改善しよう

美容液を使うタイミングですが、洗顔→化粧水→美容液→乳液が一般的な順番です。

ただし、美容液の種類や商品によっては順番が異なるため、説明書を読んでから使用するようにしてください。

また、肌状態を良くするためには、美容液でのケアのみではなく、体の内側からもケアをすることも大切です。食生活や睡眠など生活習慣を見直してみましょう。

それでも肌トラブルが改善しない場合は、医療機関を受診することをおすすめします。


赤須医師よりコメント

美容液は、乾燥やシワなど特定の悩みにアプローチする高機能スキンケアアイテムです。形状は化粧水と乳液の中間で、ジェル状であることが多く、使う順番が重要になります。通常は洗顔後すぐに、皮膚への浸透をアップさせるためのブースター美容液→化粧水→セラム、エッセンス美容液→乳液→クリームの順に使ってください。

赤須玲子先生

監修者

医師:赤須 玲子

赤須医院院長
山梨大学皮膚科、トロント大学病理学教室を経て、1998年六本木に赤須医院を開設。確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療が定評。専門はニキビ、シミ、ホクロ、スキンケア全般。著書に「顔そりスキンケア」「2週間でつるつる美肌になる本」(マキノ出版)などがある。
○医学博士○日本皮膚科学会専門医○美容皮膚科学会会員○アメリカ皮膚病理認定医

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