Column

2023.06.23

乾燥肌・スキンケア

ニキビが気になって、市販薬や医療機関で処方された薬で治そうとしている方も多いでしょう。そのなかで「ステロイド」という成分を目にしたことがあるかもしれません。

そこで今回はステロイドとは何か、ステロイド薬でニキビは治療できるのかを解説します。あわせて適切なセルフケアも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ステロイドとは?

ステロイドとは副腎で作られる水分や血圧、血糖などを一定の状態に保つホルモンで、体内に存在します。このステロイドを元に作られたのがステロイド薬で、軟膏や内服薬、注射薬などがあります。

ステロイドを使った皮膚薬は、痛みや腫れなどの症状を鎮める効果が期待できます。

ステロイドでニキビは治る?

ステロイド薬は市販のものと医療機関で処方されるものがあり、市販のものは処方されるものと比べて、効き目がマイルドな傾向にあります。

ステロイドは正しく使えば、炎症のあるニキビに効果があると考えられていますが、強い薬なのでセルフケアで使用する場合は事前に副作用の情報などを知っておくと良いでしょう。

ステロイドの副作用

効き目が強いステロイドは、副作用でニキビを増やす可能性があるとも言われています。処方薬としてのステロイド副作用は、医師または薬剤師に確認してください。

ステロイドは市販薬もありますが、自身に合った商品を選ぶのが難しいと感じる場合は自己判断で使用せずに、医師、薬剤師の指示に従って使うようにしましょう。

ステロイド以外でニキビをセルフケアする方法

ステロイド薬をセルフケアで使用するのは難しいと感じる方に向けて、ここからはスキンケアや生活習慣でニキビができにくい肌を目指すためのポイントを紹介していきます。

適切な洗顔をする

ニキビの原因は毛穴詰まりや皮脂の過剰分泌なので、適切な洗顔をすることが大切です。

肌の乾燥は皮脂の過剰分泌につながるため、洗顔料は保湿成分を含んだ適度な洗浄力のものを使うと良いでしょう。ぬるま湯で顔を予洗いして、しっかり泡立てた洗顔料でやさしく洗顔することを心がけましょう。

たっぷり保湿する

皮脂の過剰分泌を防ぐためにも、保湿ケアで肌に水分を与えましょう。

洗顔後は、化粧水→乳液またはクリームの手順で保湿をするのが一般的な手順です。乾燥が気になる季節などは、セラミドやヘパリン類似物質を含んだ保湿剤を使うのも良いでしょう。

食生活を見直す

ニキビのできにくい肌を目指すなら、不足しがちなビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEを適量摂るのが良いでしょう。

ビタミンB群は玄米や肉、バナナ。ビタミンCはトマト、キウイ、イチゴなどに多く含まれています。

糖分や脂が多いものを摂り過ぎると、ニキビができやすくなる体質の方もいるので注意しましょう。

十分に睡眠する

肌は睡眠中に分泌される成長ホルモンによって、修復されているといわれています。成長ホルモンは入眠後、約3時間で分泌されるため、睡眠時間は十分取るようにしましょう。

なるべく決まった時間に起床・就寝をすることで、睡眠の質は向上します。ストレッチをする、寝る前にスマホを見るのは避けるなど、意識してみると良いでしょう。

ステロイドによるニキビ治療は医師に相談を!

ステロイド薬はニキビの炎症を鎮める効果が期待できる一方、ニキビを悪化させるリスクも想定されます。ニキビをステロイド薬で治療する際は、医師の指示に従って使用するようにしましょう。

ニキビのセルフケアとしては、適切なスキンケアや生活習慣の見直しを心がけることが大切です。炎症がひどい場合は医療機関に相談しながら、ニキビを治療してください。


泉医師からのコメント

ステロイド剤には免疫力を低下させ、炎症を抑える効果があります。そのため、免疫力が低下した皮膚に細菌がつくと、ニキビができやすくなることがありますが、ステロイドは、必ずしもニキビ治療に使われないわけではありません。炎症を抑えることで、腫れが強いニキビに対して有効なことがあるのです。しかし、市販薬のステロイドを自己判断では使用せず、医師の指示に従ってお薬を使用しましょう。

泉医師

監修者

医師:泉 さくら

日本皮膚科学会皮膚科専門医。 琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。

この記事を読んだあなたに
おすすめの製品

ル・マイルド製品画像