2023.01.31
乾燥肌・スキンケア
【医師監修】ニキビ痕の色素沈着を消す方法はある?原因と適切なケア方法を紹介
肌から消えず、黒ずんで見えるニキビ痕。お化粧でも隠しきれず、悩んでいる方は多いかもしれません。今回は色素沈着したニキビ痕のケア方法や、日ごろの生活で気を付けたい点をまとめたので、ニキビ痕の悩みがある方は参考にご覧ください。
ニキビ痕の色素沈着とは?
ニキビ痕とは、ニキビが治った後にシミのように茶色い跡が残った状態を指します。炎症を伴うニキビで肌がダメージを受けると、メラノサイトが活性化してメラニンが大量に生成されることが原因で、ニキビ痕が色素沈着します。
メラノサイトとメラニンの違いは以下のとおりです。
- メラノサイト:表皮の基底層にあるメラニンを生成する細胞
- メラニン:シミのもとにもなる黒色の色素
色素沈着したニキビ痕を消す方法は?
色素沈着したニキビ痕をセルフケアで消すことは難しいです。長年、色素沈着したニキビ痕を消したいのであれば、医療機関に相談することをおすすめします。
ニキビ痕を残さないための適切なケア方法
ニキビ痕を残さないために大切なことは、まず炎症を早期に抑えることです。ニキビができてしまった段階で適切なケアを行うことが非常に大切です。
炎症がひどい場合や、痛みがある場合は早めに医療機関へ相談するようにしましょう。
適切な洗顔で肌を清潔に保つ
ニキビができてしまったら、肌を清潔に保つために丁寧に洗顔をしましょう。ただし、洗いすぎは肌を乾燥させる原因になるので、朝晩2回までにとどめましょう。
洗顔の際は患部をこすらず、洗顔料はしっかり泡立てて、肌を摩擦しないように注意しながらしっかりすすぎましょう。
しっかり保湿する
ニキビができても、化粧水と乳液を使ってしっかり保湿することが大切です。
バリア機能を保つためにも、自身の肌に合ったアイテムでスキンケアをし、なるべく低刺激なスキンケアアイテムを選び、こすらないように優しくつけましょう。
紫外線対策をする
紫外線ダメージは色素沈着のあるニキビ痕を残す原因の1つになります。
ニキビができてしまったら、低刺激な日焼け止めを塗る、帽子や日傘で紫外線対策をするなどして紫外線対策に励みましょう。
ニキビは触らない、潰さない
ニキビは触ったり潰したりしないようにしましょう。ニキビを潰すと色素沈着のあるニキビ痕だけでなく、くぼみが残るニキビ痕の原因にもなってしまいます。
ニキビができにくい肌を目指す方法
ニキビ痕をつくらないためにも、ニキビができにくい肌を目指しましょう。ここではニキビができにくい肌を目指す方法を紹介します。
バランスの良い食事を心がける
肌のもととなるタンパク質を中心に、ビタミン類や食物繊維を含む緑黄色野菜などをバランス良く摂りましょう。ビタミンB1、B2、Eは皮脂の分泌を調整し、色素沈着を防ぐ働きがあります。
腸内環境を整えるのも肌に良い影響を与えるので、食物繊維が豊富な海藻類や、発酵食品も適切な量摂るのも良いでしょう。
睡眠時間を十分に確保する
肌は寝ている間に、成長ホルモンによって修復されます。成長ホルモンは入眠後約3時間後から分泌され、肌の修復には約6時間かかるといわれています。肌を修復するためにも、生活のリズムを整え、しっかり睡眠することが大切です。
適度な運動をする
適度な運動をすることでストレス発散や便秘の解消などにつながります。適度な運動には、寝つきが良くなる、睡眠の質が上がるなどの効果も期待できます。
色素沈着したニキビ痕を残さないためには適切なケアを!
ニキビ痕が色素沈着するとセルフケアでは消すことが難しいので、ニキビ痕を残さないためにも、ニキビができた時点で適切なケアすることが大切です。
痛みや炎症がある場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
監修者
医師:泉 さくら
日本皮膚科学会皮膚科専門医。 琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。
泉医師からのコメント
炎症などがなく、重症化していないニキビ痕であれば、日頃から自身でケアすることも大切です。ニキビ痕ができてしまった時のケア方法としてポイントとなるのは、日焼け対策、保湿、角質ケアです。また、外からのケアだけでなく、体の内側から肌ケアを行うことも大切です。バランスの良い食事と適度な運動、質の良い睡眠を心掛けましょう。