2022.10.24
乾燥肌・スキンケア
【医師監修】肌荒れの原因はビタミン不足?肌に必要な栄養素と食べ物を紹介
毎日スキンケアをしているのになぜか肌が荒れる、という方は多いかもしれません。肌荒れが起こる原因は、スキンケア不足以外に、摂取する栄養素不足である場合があります。
例えば、肌の健康維持のために必要なビタミンが不足していることが考えられます。今回は肌に必要な栄養素と食べ物を紹介していきます。
肌荒れの原因は?
肌荒れの原因は、ストレスや生活習慣、ホルモンバランスの乱れなどの内的要因から、花粉などのアレルゲン、季節や環境の影響などの外的要因も考えられます。
そのなかで、ビタミン不足も肌荒れの原因の1つといわれています。ビタミンなどの栄養素はサプリメントで補うこともできますが、あくまで補助的に使用するものです。まずは食生活から見直すことが重要です。
肌荒れ改善効果が期待できるビタミンと食べ物
「ビタミン」と一口に言っても、その種類はとても豊富で含まれている食べ物も異なります。ここでは、肌荒れ改善効果が期待できるビタミンとそれを含む食べ物を紹介していきます。
ビタミンB2
皮脂が過剰に出ている場合や、皮脂が少なくて乾燥状態の場合に肌荒れが起こることがあります。
ビタミンB2は、肌を健やかに保ち、皮脂の分泌量を調整してくれるといわれており、肉類や魚介類、大豆製品や海藻類に多く含まれています。
代表的なものにはレバー、うなぎ、納豆、海苔などが挙げられます。せっかくビタミンB2を十分に摂取しても、糖質の高いものを摂取すると、体内で糖質を分解するためにたくさんのビタミンB2が消費されてしまうので注意が必要です。
ビタミンA
肌が水分不足になると乾燥肌から肌荒れにつながることがあります。ビタミンAは、肌のうるおいを保つために必要なビタミンです。ほうれん草やにんじんなど、色の濃い野菜に多く含まれており、野菜以外ではレバーやうなぎ、海苔にも含まれています。
ビタミンE
肌は紫外線による外部刺激や、老化によるバリア機能の低下によって肌荒れにつながります。
ビタミンEは、肌を紫外線から守る、肌の老化を防ぐ効果が期待できるビタミンといわれています。
ナッツ類やごま油、オリーブオイルなど植物性オイルにも豊富に含まれており、野菜ではカボチャや赤ピーマン、ニラなどに含まれています。
ビタミンC
肌にうるおいやハリを与えたり、シミを防いだりするのがビタミンCです。
野菜や果物に豊富に含まれる栄養素で、代表的なものには、いちご、キウイ、パプリカ、ブロッコリー、キャベツ、レモンなどが挙げられます。
肌に良いビタミン以外のおすすめの栄養素と食べ物
ビタミン以外にも、肌荒れのない健やかな肌をめざすために必要な栄養素があります。ここからは、その栄養素と豊富に含まれる食べ物を紹介していきます。
たんぱく質
たんぱく質は肌の材料でもあり、肌をみずみずしく保つために必要な栄養素です。肉類、魚介類などに多く含まれています。
ほかにも、卵、納豆などの大豆製品、ヨーグルトなどの乳製品にも多いです。動物性と植物性のたんぱく質にはそれぞれのメリットデメリットがあるので、どちらかに偏らずバランス良く摂取しましょう。
必須脂肪酸
必須脂肪酸は、肌を守るために必要な皮脂の材料となるので、不足すると肌が乾燥する可能性があります。サバやイワシ、エゴマ油、亜麻仁油などによく含まれているため、適度に摂取しましょう。
食物繊維
実は肌と腸内環境は密接な関係にあり、腸内環境を整える効果が期待できるのが食物繊維です。
食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があるので、バランスよく摂るのがよいでしょう。水溶性食物繊維は、海藻やこんにゃく、みかん、りんごなどに含まれ、不溶性食物繊維は、ごぼうや玄米、れんこんなどによく含まれています。
肌荒れが気になるときはスキンケアも丁寧に
肌荒れの改善をめざすなら、肌を清潔に保ち、きちんと保湿することが大切です。洗顔、クレンジングは洗浄力が強すぎないものを選び、優しく洗うようにしましょう。
化粧水、乳液も肌をこすらないことを意識して、丁寧に保湿するよう心がけてください。
乾燥が気になる場合は、白色ワセリンで肌表面を保護するのも良い方法です。ただし、赤みやかゆみがある場合は一度医療機関を受診する必要があるので注意してください。
ビタミンをバランス良く摂って肌荒れのない肌を目指そう
肌荒れのない健やかな肌を目指すには、ビタミンを中心にたんぱく質や必須脂肪酸をバランス良く摂りましょう。
食生活を意識しながら、スキンケアもしっかり丁寧に行いましょう。肌荒れがひどい、かゆみや炎症がある場合は一度医療機関を受診して、適切な治療を受けることも重要です。
泉医師からのコメント
美しい肌を維持するためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。日々の食事から、肌に欠かせない栄養素をバランスよく摂取することで、肌代謝が活性化され、健やかな肌へと導いてくれます。
監修者
医師:泉 さくら
日本皮膚科学会皮膚科専門医。 琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。
泉医師よりコメント
美しい肌を維持するためには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。日々の食事から、肌に欠かせない栄養素をバランスよく摂取することで、肌代謝が活性化され、健やかな肌へと導いてくれます。