Column

2022.09.09

乾燥肌・スキンケア

ニキビができたときに気になる「芯」。目立つからといって潰したり、必要以上に洗顔したりすると、かえって悪化してしまう可能性があります。

今回のコラムでは、ニキビの芯の正体と、芯があるニキビがあるときのスキンケア方法などについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

ニキビの芯の正体は?

ニキビの中心に芯のようなものが見えることがあります。

ニキビの芯の正体は、皮脂や皮膚の角質です。ニキビの芯は中心部に集まり盛り上がってできるため、見た目にも目立つことがあります。

ニキビの種類によって芯の状態が異なる

ニキビは大きく分けて4つの種類があり、そのなかでも目に見える芯の状態が異なります。以下でそれぞれのニキビの特徴と、どのような芯ができるのか説明していきます。

白ニキビ

白ニキビはニキビの初期段階です。皮脂や角質などの老廃物が毛穴に詰まった状態で、白い芯ができます。まだ炎症は起きていない段階のため、痛みはありません。

黒ニキビ

黒ニキビは白ニキビを放置することでできますが、初期段階の状態です。毛穴に詰まった皮脂が酸化し、黒い芯ができます。

炎症は起きていないため痛みはありませんが、放置することで炎症を起こす可能性があります。

赤ニキビ

赤ニキビは白ニキビや黒ニキビが悪化して炎症を起こしている状態です。アクネ菌が増殖し、毛穴や毛穴周りで炎症が起こっているため、痛みを伴うケースもあります。

赤ニキビは腫れが出るものの、芯はニキビの表面に見えないことが多いです。

黄ニキビ

毛穴の中でニキビが悪化し、化膿すると黄ニキビとなります。黄ニキビは毛穴の中に膿が詰まった状態で、炎症があるため痛みがあり、ニキビの芯も大きくなり目立つことが多いです。毛穴周りの皮膚組織を破壊し、ニキビ痕になる可能性があります。

ニキビの芯の間違ったケア方法

ニキビに芯ができると目立ち、早く治そうと独自の方法でケアをする方もいますが、間違った方法では逆効果になることもあるので注意が必要です。

以下で間違ったニキビの芯のケア方法を解説するので、間違ったケアをしていないか確認してみましょう。

ニキビの芯を押し出す

ニキビの芯を取り除こうと、潰してしまう方も多いかもしれません。

しかし、ニキビを潰すと患部に雑菌が入り込んだり、痕が残ったりする可能性があります。ニキビの芯があっても潰さないようにしましょう。

洗浄力の強いスキンケアアイテムを使う

ニキビを治すために毛穴汚れを根こそぎ洗い流そうと、洗浄力の強い洗顔料でケアする方も多いです。

しかし、洗浄力の強い洗顔料は肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、かえってニキビが悪化する可能性があります。

洗顔料は皮脂量に合った洗浄力のアイテムを使うことが大切です。乾燥肌や敏感肌用の洗顔料は肌にやさしい仕様となっているため、洗浄力は低めになっているものが多いです。

男性用洗顔料やオイリー肌用の洗顔料は洗浄力が比較的強い傾向にあるため、気をつけましょう。

なお、肌の状態によってはしっかりと洗顔をすることが改善につながることもあります。ケア方法に悩む方は医療機関で相談しましょう。

過剰に洗顔をする

ニキビを少しでも早く治そうと、1日に何度も洗顔をする方もいるかもしれません。

過剰な洗顔は患部の刺激となり、ニキビが悪化する可能性があります。また、乾燥肌を引き起こす原因にもなるため、1日3回以上の洗顔は控えるようにしましょう。

ニキビの芯ができたときの適切なケア方法

ニキビの芯ができたときの適切なケア方法を紹介します。

スキンケアは洗顔、化粧水、乳液やクリームの順で行います。洗顔料はよく泡立てて、泡でなでるように優しく洗顔するようにしましょう。洗顔後は吸収性の良い柔らかいタオルでやさしく包み込むようにタオルドライし、擦らないように心がけましょう。

タオルドライをしたらなるべく早めに化粧水や乳液を使って肌を保湿します。保湿する際も肌を擦らないように優しく肌になじませてください。

スキンケア以外でできるニキビや芯の改善方法

スキンケアは肌の内側からのケアも大切です。スキンケア以外でできるニキビの改善方法を紹介するので、参考にしてみてください。

栄養バランスのとれた食事を心がける

偏った食生活は、肌の調子を悪くさせる1つの要因になるので、普段からバランスの良い食事を心がけることが大切です。

甘いものや脂っこい食事は控え、刺激物も摂り過ぎには注意が必要です。

十分な睡眠時間を確保する

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、肌のターンオーバーを促してくれます。睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が少なくなり、肌のターンオーバーが乱れてしまいます。

ニキビを治すためにも、肌のターンオーバーが正常に働くことが望ましいので、十分な睡眠時間を確保するよう心がけましょう。

ストレスを溜め込まない

ストレスが溜まると自律神経が乱れ、ホルモンバランスも乱れやすくなります。ホルモンバランスが乱れると肌のターンオーバーも乱れがちになります。

日頃ストレスを溜めないように心がけましょう。趣味に没頭したり、お風呂にゆっくり浸かったりするなどしながら、ストレス解消することが大切です。

ニキビの芯は潰さない!適切なケアで健やかな肌を目指そう

今回のコラムでは、ニキビができたときに気になる芯について説明してきました。ニキビの芯は皮脂や角質などの老廃物が集まってできたもので、無理に取り除こうとすると痕が残ったり、炎症が起きたりする可能性があります。

ニキビの芯ができたときは適切なケアを行うことが大切です。今回紹介したケア方法や改善方法を参考にしてみてください。

ニキビの腫れや痛みが強い場合は我慢せず、医療機関で治療するようにしましょう。


川﨑医師よりコメント

ニキビの芯の処置が必要な時は、自分で潰そうとせず、皮膚科を受診すると適切な処置を行ってくれます。なかなか治らないニキビの場合も受診するようにしましょう。

川﨑医師

監修者

医師:川﨑加織

皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。
兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。

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