2022.09.08
乾燥肌・スキンケア
【医師監修】スキンケアはライン使いするべき?肌質ごとの基礎化粧品の選び方も紹介
普段家族や友人とスキンケアについて話していると「スキンケアはライン使いしたほうが良い」という意見を耳にすることが多いかもしれません。
今回のコラムでは、スキンケアをライン使いするメリットや注意点、肌質別のスキンケアアイテムの選び方を解説していきます。スキンケアをライン使いしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
スキンケアのライン使いとは?
スキンケアの「ライン使い」とは、同じブランドの基礎化粧品を使用することです。「基礎化粧品」とは化粧水や乳液、美容液やクリームなどのことを指します。
スキンケアアイテムはライン使いするべき?
スキンケアアイテムはライン使いを推奨されているケースが多いですが、必ずライン使いをしなくてはいけないという訳ではありません。
ブランドを揃えずに使用しても良いですが、スキンケアアイテムの相性を確かめることが大切です。
スキンケアアイテムをライン使いする4つのメリット
スキンケアアイテムをライン使いする4つのメリットを、以下で詳しく紹介していきます。
スキンケアアイテムの効果に期待できる
ブランドが販売しているアイテムは、それぞれの使用順序が決められている場合が多いです。また、それらは成分のバランスや肌のpH(水素イオン指数)を考えられているため、ライン使いすることでアイテムに期待できる効果を最大限に引き出せる可能性があります。
スキンケアアイテムごとの適切な使い方がわかりやすい
ライン使いをおすすめしている商品は、1回で使う適切な量や順番など、最も良い使い方を、説明書や公式サイトで紹介していることが多い傾向にあります。
肌の悩みに合わせたスキンケアができる
スキンケアアイテムには「保湿ケア」や「エイジングケア」など、肌の悩みごとに異なる成分が含まれています。肌の悩みに適したスキンケアを行いたい方は、自身の肌悩みに適したアイテムをライン使いすると良いでしょう。
ライン使いなら成分の組み合わせを考えなくて良い
スキンケアアイテムには相性の悪い成分がある場合もあります。
例えば、弱酸性のスキンケアアイテムにアルカリ性のスキンケアアイテムを重ねると中和されてしまい、効果が半減してしまう可能性があります。ライン使いをすれば、成分の相性に悩むことなく使えるのは大きなメリットです。
スキンケアアイテムをライン使いする際の注意点
スキンケアのライン使いはメリットが多いですが、ブランドを揃えて使うにはコストがかかる場合があります。
使ってみてから肌との相性が良くないことがわかった場合、すべて買い替えないといけない場合もあります。肌との相性を確かめたい方は、サンプルやトライアルセットで試してみると良いでしょう。
スキンケアアイテムの選び方
スキンケアアイテムは肌に合ったタイプを選ぶことが大切です。ライン使いを検討している方は、自身の肌質を知った上で、どのスキンケアラインにするか選ぶと良いでしょう。
肌質に合ったスキンケアの選び方を以下で詳しく解説するので、参考にしてみてください。
乾燥肌
乾燥肌はドライスキンとも呼ばれ、皮脂の分泌量や肌内部の水分が不足した状態で、肌がカサついたり、かゆみや痛みを伴ったりします。
乾燥肌の方は保湿ケアに特化したスキンケアを選ぶと良いでしょう。
また、外部からの刺激に敏感になる場合があるため、低刺激性のスキンケアアイテムを選ぶこともおすすめです。肌の乾燥が気になる部分は保湿力の高い白色ワセリンで保湿するのも良いでしょう。
敏感肌
敏感肌は化粧水がしみるなど、ちょっとした刺激でも痛みやかゆみ、赤みが出ることが多いのが特徴です。
肌が乾燥しやすい方も敏感肌になりやすい傾向があります。敏感肌の方は添加物が少なく、保湿効果が期待できるスキンケアアイテムを選ぶことがポイントです。
また、紫外線も肌への刺激となるため、紫外線対策のできるスキンケアも活用すると良いでしょう。
脂性肌
脂性肌は皮脂の過剰分泌により、肌がテカったりベタついたりしている状態で、毛穴に皮脂が詰まり、ニキビができることも多いです。
肌の水分不足が原因で皮脂の過剰分泌を引き起こしている可能性もあります。スキンケアアイテムは油分の少ないスキンケアアイテムを選ぶと良いでしょう。
混合肌
混合肌とは部位によって乾燥肌の部分と脂性肌の部分がある肌質のことを指します。日本人に多く、女性の場合は生理前に混合肌になるといった方も多いです。
混合肌の場合でも肌の内側が乾燥していることがあるため、保湿成分が含まれたスキンケアアイテムがおすすめです。どうしてもベタつきが気になる部分は、油分の少ないスキンケアアイテムを使うなどして工夫をしてみましょう。
肌質に合ったおすすめのスキンケアアイテムをライン使いしてみよう
今回のコラムではスキンケアアイテムをライン使いすることについて解説しました。
スキンケアアイテムのライン使いは目的に合ったケアに注力でき、アイテムごとの適切な使い方がわかりやすくなります。
また、成分の組み合わせなどを考える必要もなく使うことができる、といった多くのメリットがあります。
スキンケアのライン使いを検討している方は、肌質に合ったスキンケアアイテム選びから始めてみましょう。
監修者
医師:川﨑加織
皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。
兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。
川﨑医師よりコメント
何よりライン使いすることでその化粧品一式の効能効果を最大限に得られるメリットがあります。お肌が敏感なので一度にそろえるのには勇気がいるという方は、まずは洗顔と化粧水だけ、など少しずつ試していかれるといいでしょう。