2023.04.21
乾燥肌・スキンケア
【医師監修】ニキビに効く食べ物は?おすすめの食材を紹介
甘いものや脂っこいものなどを食べ過ぎるとニキビができやすいなど、食べ物と因果のあるニキビ。
今回のコラムでは、ニキビができる原因をはじめ、ニキビ改善におすすめしたい食べ物と控えた方が良いものを紹介します。色々な食べ物をピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてください。
ニキビができる原因
ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」が正式名称で、皮膚の病気の一種です。ニキビができる原因は様々で、主な原因を以下で説明していきます。
食べ物や栄養バランスの偏り
好きなものばかりを食べたり、ダイエットなどで食べる量を極端に減らすと、栄養バランスが偏ったり、肌を健やかに保つための栄養が不足したりします。
睡眠不足やストレス
睡眠中に肌の修正を促す成長ホルモンが分泌されますが、睡眠不足になると、肌の再生機能が低下しニキビができやすくなります。ストレスも角質肥厚の原因になると言われており、ニキビにつながる可能性があります。
便秘
便秘によって腸内環境が悪くなると、腸内で有害物質が発生し、有害物質が腸から吸収されて、ニキビや肌荒れを引き起こすと言われています。
乾燥や間違ったスキンケア
肌が乾燥していると、肌内部の水分を蒸散させないように皮脂が過剰に分泌されて、ニキビができます。ニキビ対策のために洗顔する際に肌を強くこすると、乾燥の原因にもなるため、注意が必要です。 また、クレンジングが不十分でメイクやファンデーションの汚れが残っている場合も、雑菌が繁殖しやすくニキビにつながりやすくなります。
ニキビ改善効果が期待できる食べ物
肌は毎日摂取する食べ物の栄養から作られているため、ニキビの改善を目指すなら、スキンケアだけでなく体の内側からのケアも大切です。
ここからは、ニキビに悩んでいる方が摂るべき栄養素を豊富に含む食べ物を紹介していきます。
タンパク質を含む赤身肉や納豆
タンパク質は、肌を構成している成分の中で最も大きな割合を占めており、肌のターンオーバーを正常にするためにも重要です。
赤身肉、鶏のささみ、納豆、豆腐、卵などに多く含まれています。
必須脂肪酸を含むマグロやナッツ類
必須脂肪酸は良質な脂質で、オメガ3脂肪酸などがあります。血流を促進し、肌や粘膜を強くする効果が期待できるのが特徴です。
マグロ、ブリ、サンマ、アボカド、ナッツ類、植物脂などに多く含まれています。
食物繊維を含むキノコやゴボウ
食物繊維は便秘に良いと言われている成分で、腸内環境を整えるサポートをしてくれます。
キノコや海藻類、ゴボウ、サツマイモ、れんこんなどに多く含まれています。とくに便秘が原因でニキビに悩んでいる方は積極的に摂取すると良いでしょう。
ビタミンB群を含む豚肉やサバ
ビタミンB群は肌を修復するときに使われる成分ですが、体内で生成できないので、食べ物から摂取する必要があります。
豚肉、鶏肉、サバ、ごま、玄米などに多く含まれています。
ビタミンCを含むピーマンやブロッコリー
ビタミンCは抗酸化作用が高く、肌や血管を健康な状態に保つために大切な成分です。
ピーマンやブロッコリー、大根、オレンジ、キウイなどに多く含まれています。
ビタミンEを含むアーモンドや緑黄色野菜
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、ニキビにより肌が酸化するのを防いでくれます。血行を良くすると言われているので、肌のターンオーバーの促進も期待できます。 アーモンドなどのナッツ類、緑黄色野菜、うなぎなどに多く含まれています。
ニキビに悩んでいる方が避けるべき食べ物
脂質の摂り過ぎは、皮脂の過剰分泌につながります。皮脂が過剰分泌することでニキビができやすくなります。
そのため脂質を多く含むジャンクフード、肉類中心の食生活はニキビができやすくなるので注意しましょう。また、洋菓子も脂質をたくさん含むものが多いため、食べ過ぎないようにしましょう。
食べ物以外でニキビの改善を目指す方法
ニキビができる原因は食べ物だけでなく、生活習慣など様々な要因が考えられます。ここからは食べ物以外でニキビを改善する方法を紹介します。
適切なスキンケア
ニキビができたときは、肌を清潔に保つことが大切です。洗顔をするときは、洗顔ネットでしっかり泡立てて、直接肌を触らないように優しく洗いましょう。
また、肌の乾燥はニキビの原因にもなります。ニキビがあっても保湿ケアを行うようにしましょう。スキンケアアイテムはニキビの刺激にならないよう、低刺激タイプのものを選ぶようにしましょう。成分は保湿力の高いヒアルロン酸やセラミド、ヘパリン類似物質などが含まれたアイテムがおすすめです。
肌への外部刺激を減らす
肌への外部刺激もニキビができる原因になります。肌が触れる枕カバーやシーツ、服などはこまめに洗濯して清潔に保ちましょう。紫外線もニキビの原因になるので、肌に優しい日焼け止めや帽子などで対策するよう心がけましょう。
十分に睡眠する
肌を修復する成長ホルモンは、入眠後3時間程度で分泌されると言われています。ニキビ肌の改善を目指すには、短くても6時間は睡眠するようにしてみましょう。
ストレスを発散する
20代以降の大人のニキビは、ストレスが大きく影響していると言われています。心と体がリラックスできる趣味や習慣を身に付け、ストレスを溜めないようにしましょう。
ゆっくりぬるめのお風呂につかる、適度に運動するなど、できるところから工夫してみると良いでしょう。
食べ物と生活習慣を見直してニキビを改善しよう
ニキビは食べ物や生活習慣など複合的な要因でできやすいのが難点です。食生活においてはタンパク質やビタミン類をバランス良く摂り、ジャンクフードや脂質が高いものは避けるようにしましょう。
食べ物以外でも、スキンケアを見直す、生活のリズムを整えるなど、ニキビの原因となっているものを見つけて対策していきましょう。
監修者
医師:泉 さくら
日本皮膚科学会皮膚科専門医。 琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。
泉医師からのコメント
肌が乾燥すると、バリア機能が低下して、肌の潤いがなくなるだけでなく、紫外線や摩擦、細菌など外からのさまざまな刺激に対しても敏感になり、ニキビや湿疹の原因になります。生活習慣やスキンケアを見直すことは、ニキビや肌荒れを改善し、シワやたるみなどのエイジングケアにもつながります。