Column

2023.01.31

乾燥肌・スキンケア

日ごろのスキンケアで意識すべきポイントとして、化粧水をつける「タイミング」が挙げられます。

肌に良いとされている成分が配合された化粧水を使っても、効果的な使い方ができていないと、化粧水の効果が発揮できません。スキンケアの基本も含めて化粧水の適した使い方をご紹介します。

化粧水の役割

化粧水とは、約8割が精製水でつくられたスキンケアアイテムで、肌に水分を与えうるおす役割があります。

化粧水は、そのあとに使う乳液などのなじみを良くしたり、肌を柔らかくしたりする効果も期待できるので、乳液やクリームを使う前にぜひ取り入れてほしいアイテムです。

そのほかにも配合成分によっては肌のキメを整えるような働きかけもするものもあります。

化粧水をつけるタイミングは?スキンケアの基本と手順を徹底解説

化粧水をつけるのに最も適したタイミングは、洗顔後の清潔な状態の肌のときです。

洗顔後は肌の汚れと同時に、必要な皮脂やうるおいを保つ成分も洗い流され、肌が乾燥しやすくなっているためです。

そのまま放置して乾燥肌になってしまうと、肌表面のバリア機能が低下して、外部刺激からの影響を受けやすくなってしまいます。乾燥しやすくなった洗顔後の肌には、なるべく早く化粧水でうるおいを与えるようにしましょう。

化粧水のあとは何をつける?スキンケアの手順と適切な方法

スキンケアにはそれぞれ役割があるので、化粧水のあとには乳液やクリームをつけたほうが良いでしょう。

ここからは、スキンケアの適切な手順を紹介しますので参考にしてみてください。

化粧水をつける

まず初めに使うのは化粧水です。朝は洗顔後、夜はクレンジングと洗顔後に化粧水をつけましょう。

化粧水は適量を手やコットンに取り、頬や額など面積の広い部分からつけていきます。

その後、乾燥しやすい目元や口元など細かい部分にもまんべんなくつけます。顔全体に化粧水をつけたら、手のひらで顔を包み込むようにして、しっかりなじませます。このとき顔をゴシゴシこするのではなく、化粧水を肌に押し込むようなイメージで優しく行ってください。

また、コットンを使う際も強くこすってしまうと摩擦が起こり、肌へダメージを与える可能性があるので、優しくパッティングすることを意識してください。

乾燥が気になる方は、高保湿成分のセラミドやヘパリン類似物質が含まれている化粧水を選ぶと良いでしょう。

皮脂が気になる方はさっぱりタイプの化粧水を選ぶのも良いですが、乾燥による皮脂の過剰分泌の可能性もあります。保湿成分が含まれているなかでも、さらっとした使用感や肌なじみの良い化粧水を選んでみると良いでしょう。

乳液やクリームでフタをする

化粧水を肌になじませた後は、水分と油分がバランスよく配合された乳液を重ねることで、水分の蒸散を防ぎます。

乳液は手に適量を出したら、少し温めてから、顔の面積の広い部分からのせていきます。温めてから使うというのには理由があります。乳液やクリームは冷えると少し硬くなる傾向があるので、体温で温めることで軟らかくし、肌へのなじみをよくする目的です。

肌をこすらないように、顔全体につけたら、手のひらで顔を包み込むようにしてなじませます。化粧水と同じく、雑になじませると刺激になるのでせっかくのスキンケアが台無しになってしまいます。

乳液は油分を含んでいるので、肌質によってはべたつきが気になるかもしれません。その際は、皮脂が多く出やすいTゾーンは薄く塗るなど、部位によって量を調整すると良いでしょう。

日焼け止めでUV対策をする(朝のみ)

朝のスキンケアでは、最後に日焼け止めを塗って紫外線対策をしましょう。紫外線は肌への刺激が強く、肌荒れやシミの原因になる可能性があります。

日焼け止めは顔の中でも高いところにある額や頬骨、鼻から塗り広げていくとムラになりにくいので試してみてください。

化粧水はコットンと手のどちらでつけるべき?

化粧水をつけるとき、化粧水は手とコットンのどちらでつけても良いです。

ただし、それぞれのメリットとデメリット、使用すべき量も異なるので説明していきます。

化粧水を手でつけるメリットとデメリット

手でつける場合のメリットは、手で付ける場合は肌への摩擦が軽減できるので、肌荒れしやすい方に適しています。

また、コットンにしみ込ませない分、化粧水の使用量が少ない傾向にあるので、より長期間使うことができます。

デメリットは目元や口元などの細かい部分がムラになりやすいという点です。手のひら全体で塗った場合、小回りがききにくいので塗り残しが出てしまうことがあります。

化粧水をコットンでつけるメリットとデメリット

コットンを使うメリットは、化粧水を均一につけやすいので、乾燥が気になって化粧水をしっかりつけたい方に適しています。

また、コットンで古い角質を除去する効果も期待できます。

デメリットは、使用する化粧水が少ないとコットンの繊維が刺激になってしまうことです。化粧水を多めにコットンにしみ込ませることにより、化粧水の使用量が多くなり、化粧水の消費量が早い傾向にあります。

美肌をめざすならインナーケアも大切

キメの整った健やかな肌を目指すためには、スキンケアだけでなく体の内側からのケアも大切です。ここでは、日常で取り入れられる体の内側からのケアを紹介します。

バランスの良い食事を摂る

肌をつくっているのは、日々食べている食事から得た栄養素です。1日3食バランス良く食べて、しっかり必要な栄養を摂取しましょう。

とくに肌の材料になるタンパク質、ビタミンB2、B6、B12、亜鉛などを意識して摂ると良いといわれています。

腸内環境が悪く便秘気味なときは肌の調子も悪くなりがちです。腸内環境を整えることも美肌につながるため、発酵食品や食物繊維も積極的に摂り、お通じを良くすることも意識しましょう。

こまめに水分補給をする

体の水分が不足すると、肌のうるおいもだんだん足りなくなっていきます。こまめに水分を摂ることが大切です。

1日2リットルを目安に、のど渇きを感じる前にこまめに摂取する習慣をつけましょう。

ストレスを発散する

ストレスを感じていると、自律神経のバランスに影響を与えることがあります。自律神経が乱れると、肌の生まれ変わりであるターンオーバーが正常に働かなくなる可能性があり、古い角質が残ると肌のバリア機能の低下や、肌荒れにつながることもあります。

適度な運動や、湯船に浸かる時間を設けるなど、自身に合ったストレス解消法を見つけてリフレッシュするようにしましょう。

十分に睡眠する

睡眠不足も自律神経に影響を与え、ターンオーバーを乱れさせる原因になります。

睡眠中には、肌を修復する成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは入眠から3時間後くらいから分泌されるため、少なくともそれ以上の睡眠時間は十分確保するようにしましょう。

化粧水をつけるタイミングは洗顔後すぐ!

化粧水をつけるタイミングについて紹介しました。化粧水は洗顔後すぐの清潔な肌に、なるべく早くつけるようにしましょう。また、化粧水だけでなく、乳液や日焼け止めもつけて補給した水分をしっかり保持してください。

適切なスキンケアと同時に、体の内側からのケアも行い、うるおいのある美しい肌を目指しましょう。


泉医師からのコメント

洗顔後の肌は非常に乾燥しやすい状態です。特に入浴後は体温が高く、空気中の湿度が一気に下がることで、肌の水分が蒸発しやすくなるため、洗顔後はすぐに化粧水などで保湿をすることが大切です。
また、化粧水を正しくつけられていても、そのままにしているとせっかく肌に浸透させた化粧水が蒸発してしまうので、しっかりと乳液やクリームを使用するようにして、潤いのある健やかな肌を手にいれましょう。

泉医師

監修者

医師:泉 さくら

日本皮膚科学会皮膚科専門医。 琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。

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