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コラム
COLUMN

2022.07.13

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】肌荒れを治す食べ物は?摂取したい栄養素と肌への影響を解説

季節の変わり目で体調の変化があると、肌の調子にも影響が出ることがあります。

肌荒れは外側からのスキンケアはもちろん大切ですが、体の内側からのケアも大切です。食べ物から摂取する栄養素は健康的な肌の維持に重要です。

今回は肌荒れが気になるときに摂取したい栄養素と、どのような食べ物に含まれているか、詳しく紹介していきます。

肌荒れの主な症状

まずは肌荒れの症状についてご説明します。肌荒れとは、主に以下の症状が現れている肌の状態を指します。

  • ニキビ
  • 肌の乾燥
  • くすみ
  • 赤み
  • かぶれ
  • かゆみ
  • 毛穴の開き
  • 毛穴の黒ずみ

肌に上記のようなトラブルが発生している状態を肌荒れと呼んでいます。顔に出る肌荒れに悩む方が多いですが、肌荒れというのは顔だけではなく、全身の皮膚で症状が見られる場合があります。

肌荒れの主な原因

肌荒れの主な原因は、食生活の乱れ、生活習慣の乱れ、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、便秘、肌の乾燥、バリア機能の低下、マスクなどによる肌への摩擦、間違ったスキンケアなど、さまざま挙げられます。

肌荒れの原因は1つではなく、あらゆる要因が重なって肌荒れにつながる場合もあるので、肌荒れを改善するには、それぞれの要因を改善することが大切です。

まず肌荒れにつながっている原因は何かを考えて対策する必要があります。

肌荒れは食べ物で改善できる?

食生活の乱れは肌荒れを引き起こす原因の1つです。バランスの良い食事を摂ったり、3食きちんと食べたりするなど、食生活の見直しが肌荒れ改善には大切なポイントです。

ダイエット中など極端に少ない食事や栄養が偏った食事は注意が必要です。栄養バランスの摂れた食事をすることで、肌荒れの改善につながるので意識してみましょう。

肌荒れの改善が期待できる栄養素と食べ物

肌荒れを改善するためには日頃の食事内容を見直すことから始めてみましょう。以下で肌荒れ改善効果に期待ができる栄養素と食べ物を紹介します。

食物繊維

食物繊維が不足すると便のかさがしっかり作られず、便秘になる可能性があります。

便秘はニキビや吹き出物などの肌トラブルを引き起こす要因の1つなので、便秘を予防するためにも、食物繊維が豊富な食材を積極的に摂取するようにしましょう。

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、それぞれが違った働きをするのでバランスよく摂取することが大切です。

水溶性食物繊維は海藻やこんにゃく、リンゴやミカンなどの果物、不溶性食物繊維はゴボウ、玄米、豆類などが挙げられます。

ビタミンA

ビタミンAは肌のターンオーバーを活発にする効果に期待ができる栄養素の1つです。皮膚や粘膜のうるおいを保つ効果にも期待ができます。

ビタミンAはうなぎやレバー、卵といった食品に含まれており、緑黄色野菜にも含まれています。

ビタミンB群

ビタミンB群の中でもビタミンB2、ビタミンB6は美肌に欠かせない栄養素です。細胞の再生を促すほか、ホルモンバランスを整える効果に期待ができるので、肌の健康を維持するために必要な栄養素です。

ビタミンB2は納豆、牛乳などの乳製品、ビタミンB6は魚や肉、大豆製品や卵に含まれています。

ビタミンC

ビタミンCは、体内の活性酵素を除去したりコラーゲンの合成を促したりする役割があるので、肌荒れの改善には必要な栄養素です。

ビタミンCは、主にキウイや赤ピーマンなど、果物や野菜に多く含まれています。熱に弱い傾向があるため、加熱処理をする際は時間をかけずに調理することがポイントです。

ビタミンE

ビタミンEは、肌のバリア機能を高める効果に期待ができます。血行促進効果にも期待ができるため、新陳代謝が活発になる可能性があります。

ビタミンEは植物油や魚類、アーモンドやナッツなどの種実類に多く含まれています。

たんぱく質

たんぱく質が不足すると、乾燥肌などの肌トラブルを引き起こす可能性があります。

たんぱく質には肌のハリやツヤを与えるコラーゲンも含まれているので積極的に摂取すると良いでしょう。

ダイエット中であっても、たんぱく質は普段通りしっかり摂取することが大切です。たんぱく質は肉類や魚類、卵や大豆製品、乳製品によく含まれています。

オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸は、肌の保湿成分として欠かせないセラミドが含まれています。

細胞膜やホルモンの材料ともなるため、オメガ3系脂肪酸は肌荒れを改善する効果が期待できます。オメガ3系脂肪酸は、イワシやサンマなどの青魚やアマニオイル、エゴマ油に多く含まれています。

肌荒れの原因になり得る食べ物

スナック菓子や揚げ物など、脂質の多い食べ物を多く摂取すると肌荒れを引き起こす可能性があるので、摂りすぎないようにしましょう。高脂質、高カロリーの食事は皮脂の分泌を高めてしまうことがあります。

また、ファーストフードやインスタント食品はトランス脂肪酸が多く含まれています。トランス脂肪酸はビタミンB群を多く消費してしまうほか、新陳代謝を遅らせる可能性があるため、肌荒れの改善まで時間がかかってしまうことがあります。

肌荒れを予防するため早く改善するためにも、これらの食品の食べ過ぎに注意しましょう。

食べ物以外の肌荒れ改善方法

食べ物以外にも、肌荒れを改善するための3つのポイントがあります。以下で3つのポイントについて詳しく説明します。

水分をこまめにとる

水分不足は乾燥肌の要因の1つで、肌荒れにつながる可能性があります。肌トラブルを避けるためにも、日頃からこまめに水分補給を行いましょう。

のどが乾いた状態はすでに水分が足りていない状態になっているため、のどが乾く前に水分を摂取するのが望ましいです。また、一気に飲むのではなく、こまめに飲むようにしましょう。

規則正しい生活を心がける

肌の健康を保つためには、規則正しい生活も必要です。睡眠不足は成長ホルモンの分泌を低下させ、新陳代謝や肌のターンオーバーを乱す要因となります。十分な睡眠時間を確保し、睡眠不足にならないように注意しましょう。

また、適度な運動も肌荒れの改善効果に期待ができます。適度な運動は、全身の血流がよくなり、ストレスの緩和や睡眠の質の向上につながります。

適切なスキンケアを行う

間違ったスキンケアは肌荒れを引き起こしたり、悪化させたりする可能性があります。

洗顔料で肌に付着した汚れや古くなった皮脂をきちんと洗い流してから基礎化粧品でケアするようにしましょう。基礎化粧品は「化粧水→乳液またはクリーム」の順でスキンケアを行います。

乾燥肌が気になる方は、肌の状態を見ながらスキンケアの仕上げに白色ワセリンやヘパリン類似物質などが含まれた保湿剤を取り入れるのも一つの方法です。

肌荒れ改善効果に期待ができる食べ物を意識的に摂取していこう

栄養バランスの偏った食事や乱れた食生活は肌荒れの原因になります。普段から栄養バランスが良い食事を心がけ、肌荒れ改善に役立つ栄養素を参考に、毎日の食事にプラスしてみましょう。

もし食生活の見直しや適切なスキンケアを行っても肌荒れが改善されない場合は、医療機関に相談することも重要です。

食生活を整え、肌荒れ改善に必要な栄養素を摂取できるように、日々意識していきましょう。

川﨑医師よりコメント

1適切なスキンケア 2バランス良い食事と多めの水分 3十分な睡眠
ちゃんとしているようでも、案外できていないかもしれません。基本的にはこの3つをもとに、日々の生活が送れるように心がけてみましょう。

川﨑加織

監修者

医師:川﨑加織

皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。
兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。 皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。

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