
コラム
COLUMN

ニキビがなかなか治らず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ニキビの治りにくさには、肌の乾燥やスキンケア方法、生活習慣の乱れなど、さまざまな原因が考えられます。まずは、自身に当てはまる原因を理解し、適切に対処することが大切です。
今回は、ニキビが治らない原因とその改善・予防方法について詳しく紹介します。しぶといニキビにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
何をしてもニキビが治らない原因
何をしてもニキビが治らないときに、考えられる原因は以下のとおりです。
- 毛穴の壁が破壊されている
- 肌の乾燥
- 間違ったスキンケア
- 服・髪・マスクなどの摩擦
- シャンプーなどのすすぎ残し
- ホルモンバランスの乱れ
- 生活習慣の乱れ
- ストレス
- 栄養バランスが偏った食事
それぞれの原因について、詳しく解説します。
毛穴の壁が破壊されている
同じ場所にニキビを繰り返すことで、だんだん毛穴の壁が壊されていきます。そのため、ニキビの炎症が周囲に広がりやすくなり、より大きなニキビが形成されるだけでなく、治るのに時間がかかります。
また、進行したニキビは痕が残りやすく、ニキビ痕を消すにはさらに長い時間が必要となります。ニキビは、早期に適切なケアを行うことが重要です。
ニキビの種類
ニキビは、炎症の進行具合によって4種類に分けられます。それぞれの状態や治りにくさを以下の表で示しました。
種類 | ニキビの状態 |
白ニキビ | ●ニキビの初期段階 ●白い小さな点があるように見える ●毛穴が詰まり、毛穴から放出されるはずの皮脂が放出されず盛りあがる |
黒ニキビ | ●白ニキビの先端部分が空気に触れて酸化し、黒くなった状態 ●中身は皮脂と汚れが混ざったもの ●毛穴が塞がっていないため、開放面皰(めんぽう)と呼ばれる |
赤ニキビ | ●アクネ菌や細菌が増殖し、炎症のため赤くなる ●痛みや腫れ、ときにはかゆみを伴う ●炎症が治まってもニキビ痕になる可能性がある |
黄ニキビ | ●ニキビの最終段階で膿疱(のうほう)とも呼ばれる ●痛みが強く、洗顔時に出血することがある |
白ニキビや黒ニキビの段階なら、適切なケアにより比較的すぐに治ります。
ただし、ニキビを潰したり傷つけたりすると雑菌が入り悪化するので、できるだけ触らないようにしましょう。
なお、赤ニキビや黄ニキビの段階になると、治るのに時間がかかる上にニキビ痕が残る可能性があります。炎症や化膿をなるべく早く治める必要があるので、医療機関への受診をおすすめします。
肌の乾燥
肌が乾燥すると、皮膚の下で作られた皮脂が、毛穴を通じて外にスムーズに排泄されなくなります。そのため、皮脂の詰まりが生じてニキビができやすくなります。
とくに、大人ニキビにおいては乾燥が原因である場合が多いです。
間違ったスキンケア
ニキビが治らない原因の1つに間違ったスキンケアがあげられます。保湿オーバーのスキンケアを行うと、化粧品の保湿成分が毛穴に詰まり、ニキビを悪化させてしまいます。
また、ニキビを潰したりゴシゴシ洗ったりすることも、肌に負担をかけてニキビを悪化させ、色素沈着を招く原因となります。
服・髪・マスクなどの摩擦
服・髪・マスクなどの摩擦は、肌の刺激になりニキビが治らない原因の1つと考えられます。とくに、マスクは肌に触れる縁の部分にニキビができる傾向があるため、注意が必要です。
肌の刺激にならないよう、マスクは少し大きめのものを選ぶと良いです。
また、前髪が肌に擦れてニキビができている場合は、髪型を工夫するなどして摩擦を減らすように心がけましょう。
シャンプーなどのすすぎ残し
シャンプーやトリートメントのすすぎ残しがあると、その汚れが毛穴の詰まりを引き起こす場合があります。
こめかみや前髪の生え際はすすぎ残しが多いので、意識的にすすぎましょう。
ホルモンバランスの乱れ
20代以降にできる「大人ニキビ」は、ホルモンバランスの乱れが影響している可能性があります。
生理不順があったり、生理前にニキビが増悪したりする場合には、婦人科に相談に行かれるのが良いでしょう。
生活習慣の乱れ
睡眠不足や夜更かしといった生活習慣の乱れも、ニキビが治らない原因の1つです。
睡眠時間が短いと自律神経が乱れ、ホルモンバランスも崩れてしまいます。ホルモンバランスが崩れると、皮脂が過剰に分泌され、ニキビができやすくなります。
また、睡眠不足は肌のターンオーバーも乱れさせる原因にもなり得ます。
ストレス
ストレスによって自律神経が乱れ、ニキビができることもあります。
ストレスがかかることで、肌の炎症を抑える力が低くなってしまうこともあり、その結果、毛穴が詰まってニキビができやすい状態となり、ニキビが治りにくくなります。
栄養バランスが偏った食事
脂の多い食事や、甘くて糖質が多いお菓子などは皮脂を過剰に分泌させる原因となり得ます。
一品料理やファストフードは脂質や糖質が多い傾向があるため、偏った食事を続けているとニキビが治りにくくなる可能性があります。
ニキビがなかなか治らない場合は医療機関を受診する

ニキビがなかなか治らない場合だけでなく、ニキビができた時点で医療機関を受診しましょう。皮膚科なら、それぞれのニキビの原因や症状に適した治療を受けられます。
セルフケアを行うよりも、皮膚科で処方される薬や治療を利用したほうが改善しやすいです。早めに治療を受けることで治療期間が短くなり、ニキビ痕も残りにくくなるでしょう。
なかなか治らないニキビの改善方法
なかなか治らないニキビの改善・予防方法は以下のとおりです。
- 洗顔はやさしく丁寧に
- 保湿で肌をうるおす
- 肌に触れるものを清潔に保つ
- 規則正しい生活を心がける
- ストレスを溜め込まない
- 栄養バランスの良い食事を摂る
- ヘパリン類似物質配合の保湿剤を使う
それぞれの方法を詳しく紹介します。
洗顔はやさしく丁寧に
洗顔は朝晩の1日2回、しっかり泡立ててきめ細かい泡をつくり、泡を転がすようにして優しく洗いましょう。ただし、乾燥肌の方の場合、洗顔料の使用は朝または夜の1日1回だけで十分です。
必要以上に皮脂を取り除かないように、刺激の少ない洗顔料で40秒程度洗顔すると良いでしょう。髪の毛の生え際などにすすぎ残しがないように、丁寧にすすぎましょう。
保湿で肌をうるおす
洗顔後はなるべくすぐ化粧水をつけるようにしましょう。水分が蒸発するのを防ぐため、乳液やクリームも重ねましょう。
とくに乾燥が気になる箇所には、肌の状態を見ながら保湿剤を使うのがおすすめです。
肌に触れるものを清潔に保つ
ニキビが出ている皮膚は、外からの異物や細菌類の侵入を容易に許してしまいます。普段から手はこまめに洗い、なるべく顔を触れないようにしましょう。
枕カバーやシーツはダニなどが繫殖しやすいので、頻繁に洗い清潔に保つようにしましょう。
規則正しい生活を心がける
睡眠時間をしっかり確保することで肌のターンオーバーを整え、バリア機能を高める効果が期待できます。
なるべく毎日同じくらいの時間帯に就寝し、質の良い睡眠をとるようにしましょう。また、寝る直前までスマートフォンやパソコンを見ないよう注意しましょう。
ストレスを溜め込まない
ストレスはなるべく溜めないようにして、適度に運動したり、趣味の時間を設けたりして発散することを意識しましょう。
ゆっくり湯船に浸かり副交感神経を高めるようにするのも良いです。
栄養バランスの良い食事を摂る
野菜や食物繊維を含んだものを意識しながら、バランスの良い食事を摂りましょう。
ターンオーバーを整える効果や皮脂の分泌を調整する効果が期待できるビタミン類も意識的に摂ると良いです。
便秘もニキビを治りにくくする原因なので、水分と食物繊維も摂取するようにしましょう。
ヘパリン類似物質配合の治療薬を使う
肌の乾燥が原因でできるニキビの場合は、保湿重視のスキンケアを試してみましょう。化粧水の後に、ヘパリン類似物質配合のクリームを使用することをおすすめします。
ヘパリン類似物質は、人の肝臓で生成される糖類の一種「ヘパリン」に似た成分で、水分子を引き寄せて保持する特性があります。保湿・血行促進・抗炎症の3つの作用があり、副作用の発生頻度が少ないのが特徴です。
ただし、刺激感やかゆみ、湿疹、かぶれなどの症状が現れた場合には、使用を中止して医師や薬剤師に相談しましょう。
また、ニキビ治療のためにすでに医療機関でお薬を処方されている方は、かかりつけ医に相談してから使用することをおすすめします。
健栄製薬のオンラインショップでも購入できるので、乾燥肌が気になる方はぜひ購入を検討してみてください。
https://kenei-online.shop/collections/healmild
早めの治療とセルフケアでニキビ予防・改善を実現しよう
何をしてもニキビが治らない理由は人それぞれです。どの場合も、ニキビが悪化するほど治りにくくなることに注意しましょう。
ニキビができたら、進行度にかかわらず医療機関を受診するのがおすすめです。専門医による治療や指導を受けつつ、洗顔や保湿、生活習慣や食生活を見直せば、より効果的にニキビの改善・予防ができます。
日常的なケアと専門的なアドバイスを組み合わせ、頑固なニキビを治していきましょう。

このコラムが気に入ったらシェアしよう!

乾燥肌治療薬
-
第2類医薬品
- クリーム
- ローション
- スプレー
- Hクリーム
- 泡フォーム
