コラム
COLUMN
ファンデーションがうまくつかなくなったり、粉ふきしたりと女性を悩ませる乾燥肌。スキンケアをしても、なかなか良くならず、さらに乾燥が進むと赤みやかゆみが出ることもあります。
保湿のスペシャルケアとして、ドラッグストアやコスメショップでも豊富に販売されているフェイスパックが良いと耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、乾燥肌対策として手軽に取り入れられるフェイスパックについて、詳しく紹介します。
さまざまな種類があるフェイスパック選びのポイントや効果的な使い方、使用する場合の注意点もあわせて解説します。
乾燥肌の方はスキンケアにフェイスパックを取り入れるのがおすすめ!
乾燥肌の改善を目指す方法として、まず大切なのは毎日の保湿ケアです。入浴後や洗顔後は、なるべく早く化粧水や乳液を使ってスキンケアを行うようにします。
この基本の保湿ケアのプラスアルファとしておすすめしたいのが、フェイスパックです。
フェイスパックは保湿成分が配合されたものが多く、乾燥肌対策にもおすすめです。とくにシートマスクは種類が豊富にあり、比較的安価で手に入るものも多いため、手軽に使用できるのが良いところです。
乾燥肌の方がフェイスパックを選ぶポイントは?
フェイスパックは、ドラッグストアやコスメショップなどで販売されていますが、その種類はとても豊富です。
いざ買おうと思ったときに、どれを選べば良いのか迷った経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
フェイスパックは、ヒアルロン酸、コラーゲン、グリセリンなど高保湿とされる成分を含んでいるものを選ぶことがポイントです。
乾燥肌は敏感になっている可能性があり、なるべく香料や防腐剤など肌の刺激になりそうな成分を含んでいないものを選ぶのも良いでしょう。
また、フェイスパックを毎日のスキンケアに取り入れるのであれば、負担にならず継続して使える価格や、容量が多いものを選ぶのもおすすめです。
乾燥肌に効果的なフェイスパックの使い方
では、フェイスパックで乾燥肌を効果的にケアするためには、どのように使用すれば良いのでしょうか。フェイスパックを最大限に活かすための使い方を紹介していきます。
ただし、商品によって、使用方法や順序が異なることがあるため、商品の使用方法は必ず確認しましょう。
洗顔後の清潔な肌に使う
フェイスパックは、洗顔後や入浴後の清潔な肌に使うことが大切です。特に入浴後は、毛穴が開いており保湿成分が角質層に浸透しやすくなっている状態なので、おすすめのタイミングです。
パックによっては、朝使用することをおすすめしていたり、化粧水の後に使用することが推奨されていたりするものもあるため、商品の使用方法は事前に確認するようにしてください。
しっかりと肌に密着させる
フェイスパックは、しっかりと肌に密着させることも大切です。顔の中心から外側にむかって、ゆっくり密着させていくと空気が入りにくくなります。
また、フェイスパックを顔にのせる際は、保湿液が目や口に入らないように注意してください。
パック後は乳液やクリームを使用する
フェイスパック後の肌は水分が補給され、手触りも良くなります。そのため、フェイスパックをしたあとに、乳液やクリームを使わなかったという経験がある方は、意外と少なくないのではないでしょうか。
肌がうるおった感じがするので、ついそのあとのスキンケアを怠りがちになりますが、これは肌を乾燥させる原因になる場合があります。フェイスパック後に乳液やクリームの油分でフタをしないと、せっかく入れた水分が蒸散してしまう可能性があるのです。
フェイスパックをした後は、乳液やクリームをつけるようにしましょう。
毎日使える?乾燥肌をフェイスパックでケアする場合の注意点
フェイスパックは毎日のスキンケアに取り入れられるのでしょうか。実は、フェイスパックを使っても、使い方を誤ると逆効果になる可能性があります。
ここでは、フェイスパックの頻度や正しい使用方法、乾燥肌の改善をめざすための注意点をお伝えします。
ちなみに、フェイスパックは袋に入っているものなどさまざまですが、開封後は少しずつ酸化が進んでしまうため、各商品が推奨する期間で使い切るようにしましょう。
長時間肌にのせない
まず、フェイスパックは長時間肌にのせ続けないことが大切です。商品によって異なりますが、基本的には5分程度肌にのせれば良いと言われています。
長くのせていたほうが効果も高まりそうな気がするので、ついしてしまいがちな誤った使用方法ですが、フェイスパックが乾いてくると、肌内部の水分が蒸散してしまう可能性があります。使用時間は守るようにしましょう。
長時間使用しても肌が吸収できる成分の量には限界があるとされていますので、効果が上がることは期待できません。指定されている使用時間以上肌にのせていると、赤みや炎症などを引き起こす可能性があります。
使用頻度を守る
次に大切なのは、使用頻度も守ることです。フェイスパックは商品によって、推奨している使用頻度が異なります。
1週間に1度の使用を推奨しているものや毎日使用しても良いものなどさまざまなので、商品に記載されている使用方法をよく確認してください。
また、毎日使用できるとされているフェイスパックでも、1日に何度も使用すると逆効果になり、乾燥が進行する可能性があります。余分な水分や油分は、肌のテカリの原因になる場合もあるため、使用頻度は守りましょう。
乾燥肌でヒリヒリする場合は使用を中止する
乾燥がひどくなると、ヒリヒリする、赤みがある、などの症状が出る場合があります。「乾燥が原因だからパックしよう」と思う方もいるかもしれませんが、そういった場合や肌荒れがある場合は、フェイスパックを使用せず医療機関を受診しましょう。
フェイスパックは、あくまで肌荒れなどがない状態の肌に使うことを想定しているため、逆に刺激になり症状を悪化させる可能性があります。
また、肌がヒリヒリする場合には、ワセリンを使ったシンプルなケアもおすすめです。ワセリンは刺激が少なく、肌が敏感な方でも使えます。
ワセリンのみ、化粧水のあとにワセリンをつけるだけなどでケアするのも良いでしょう。ワセリンが皮脂膜の役割をして、肌内部から水分が蒸発するのを防いでくれます。
フェイスパックを正しく使用して乾燥肌を脱却しよう!
乾燥肌が気になる場合は、高保湿とされる成分を含んだフェイスパックでケアするのがおすすめです。
フェイスパックを使用する場合は、商品の使用方法をよく読み、使用頻度や時間を守りましょう。
また、「もっと肌を保湿したい」と思っても、長時間フェイスパックを肌にのせるのと逆効果になる可能性があるため注意してください。
万が一、乾燥がひどくヒリヒリする場合や肌荒れが気になる場合は、フェイスパックの使用を中止し、医療機関を受診するようにしてください。
皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。
兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。 皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。
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乾燥肌治療薬
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第2類医薬品
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- ローション
- スプレー
- Hクリーム
- 泡フォーム
川﨑医師よりコメント
乾燥肌だけど部分的には皮脂が多いという方は、お顔の部位によって貼る時間を調整するのもいいでしょう。パックは一定の時間置く必要がありますので、少しでも違和感やかゆみがあるようなものは使用しないで下さい。