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2021.03.09

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】乾燥肌と鮫肌の原因はうるおい不足?自宅でできる予防対策を紹介

乾燥肌と鮫肌の原因はうるおい不足?自宅でできる予防対策を紹介

肌の乾燥が気になる季節では、鮫肌が気になる方も少なくありません。鮫肌は見た目が悪いだけではなく、手で触るとザラザラした感触があり不快な症状があります。鮫肌は病気が関係している場合もありますが、乾燥肌対策を行えば症状が軽減する可能性があります。

今回は「鮫肌」について解説しながら、考えられる疾患や乾燥肌予防方法を紹介します。肌のパサつきや状態が気になる方はぜひ参考にしてください。

そもそも鮫肌とは?

ネットやメディアではよく「鮫肌」と表現しますが、鮫肌は医学用語ではなく俗語です。病名ではないので、あくまでも表現の1つして覚えておきましょう。鮫肌について詳しく紹介します。

●鮫肌はどういう状態?

鮫肌とは、その名の通りサメのように肌がざらついたり、皮膚がひび割れたりして見える皮膚の状態のこと。鮫肌に定義はありませんが、鳥肌が立った時と同じように肌のざらつきやブツブツが出た状態が長く続いていると表現すればわかりやすいのではないでしょうか。

鮫肌の原因は皮膚の乾燥と言われており、症状が悪化すると肌の表面にフケのような白い粉が吹くこともあります。

鮫肌と鳥肌は混同されやすいですが、「鳥肌は多少のかゆみを伴う軽度な湿疹」で、「鮫肌はかゆみが無い皮膚状態」を指します。鳥肌か鮫肌か悩むときはかゆみの有無を確かめてみてください。

●鮫肌は病気が原因の場合もある

疾患が原因で鮫肌となっている場合もあります。「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」は、鮫肌と症状がよく似ている皮膚疾患です。

毛孔性苔癬は皮膚の毛穴にブツブツした発疹ができる病気で、生理現象とみなされることも。鳥肌のような見た目で、多くの女性を悩ます皮膚疾患の1つです。

「尋常性魚鱗癬(じんじょうせいぎょりんせん)」も鮫肌と呼ばれる疾患です。尋常性魚鱗癬は、全身の皮膚が乾燥してカサカサとした状態で、皮膚が硬くなったところがまるで魚の鱗(うろこ)のようになります。

鱗のようになった皮膚がフケとなって剥がれ落ちることもあります。原因は先天性の場合と、後天性の場合があります。治療方法は保湿剤や軟膏を使うことが多いです。

ただの乾燥肌とは思わず、皮膚の状態が気になる方は、早めに医師の診断を受けるようにしましょう。

乾燥肌や鮫肌の原因

疾患以外の鮫肌の場合、肌のターンオーバーの乱れや皮脂の過剰分泌が原因と考えらえています。通常、健康な肌の表皮では一定のサイクルでターンオーバーが行われ、古い角質が自然と剥がれ落ち、新しい細胞に入れ替わります。

しかし、ターンオーバーがうまく働かないと古い角質が皮膚に残った状態となり、手で触ると皮膚が厚くなったり、ザラザラとした感触になったりする鮫肌の状態に。肌のターンオーバーは乾燥肌の原因ともなるので、日頃からしっかりとケアしてあげることが大切です。

ただし、鮫肌は遺伝が原因であるケースも少なくないので、症状が続く場合は医師に相談するようにしてください。

乾燥肌と鮫肌の改善方法

乾燥肌や鮫肌の改善方法について紹介していきます。どの方法もスキンケアで大事なことなので、美しい肌を手に入れるためにも、さっそく今日から意識してみましょう。

●適切な洗顔を行う

顔の乾燥や鮫肌が気になる方はまず、洗顔方法を見直すことが大事です。洗顔は古い角質を落とす工程となるので、手を抜かず丁寧にケアするようにしましょう。

ただし、洗浄力の強い洗顔料は肌に必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性があるので、注意してください。洗顔料は汚れ落ちも大切ですが、肌に負担の少ない商品を選びましょう。人によって肌質や使用感・相性は異なるので、トライアルセットなども活用しながら自分に合った洗顔料を探してみるのもいいでしょう。

また、洗顔時に肌をゴシゴシ擦るのは禁物です。洗顔料をしっかり泡立ててから、優しく汚れを落としてあげましょう。

手で顔を擦らず、泡立てた洗顔料だけを滑らすイメージで洗顔してみてください。お湯の温度は38~40度が適温です。しっかりと洗顔料を洗い流した後は、タオルをやさしく顔に押し当てるように拭き上げてください。

●肌を保湿する

乾燥肌や鮫肌対策に保湿は欠かせません。ポイントは「肌の表面だけではなく、角質層までしっかり水分を届ける」ことです。顔の乾燥が気になっている場合は、化粧水で角質層まで水分を浸透させ、乳液やクリームなどの保湿アイテムで肌水分の蒸発を防ぎましょう。

腕や脚など体の乾燥が気になる方は、ボディクリームやボディオイルを使ってケアするとよいです。肌に合うようでしたら、保湿系の入浴剤なんかも活用してみてください。

●水分補給や食事による乾燥肌対策をする

夏場の暑い季節だけではなく、暖房で室内が乾燥しがちな冬もしっかり水分補給を心掛けましょう。水分不足になると、あらゆる肌タイプの方が乾燥肌になってしまう可能性があります。しかし、水分は一気にとると尿として排出されてしまうので、こまめに補給するようにしてください。

乾燥肌を改善するためにも、日々の食事から肌のターンオーバーを促す栄養素を積極的に摂取していきましょう。

肌のターンオーバーを促す栄養素は「タンパク質」「ビタミンA」「ビタミンB群」「ビタミンC」「ビタミンE」「亜鉛」があります。それぞれの栄養素を含む食材を紹介するので、今日からさっそく食事にプラスしてみてください。

タンパク質肉、魚、豆類
ビタミンA緑黄色野菜、鶏レバー、豚レバー
ビタミンB群豚レバー、牛レバー
ビタミンCブロッコリー、キウイフルーツ、イチゴ
ビタミンEアボカド、ウナギ、イワシ
亜鉛牡蠣、ホタテ、煮干し、ゴマ

●加湿器などを使って室内の湿度を上げる

室内の空気が乾燥すると、肌の水分も蒸発しやすくなります。空気中の湿度をキープするためにも、加湿器やミストを使って部屋の中を保湿しましょう。

室内の快適な湿度は40~60%と言われています。湿度計なども活用しながら、肌が乾燥しない湿度を保つようにしてください。

外出先ではポータブル加湿器やミスト化粧水などの保湿アイテムを活用するのもおすすめです。肌の乾燥が気になる時は、化粧水やボディクリームなどの保湿剤を携帯してはいかがでしょうか。

乾燥肌や鮫肌の症状が悪化する前にきちんとケアしてあげることが大切

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乾燥肌や鮫肌は、症状が悪化する前に普段からしっかりスキンケアをして予防することが大切です。乾燥が気になる部分をしっかり保湿し、うるおいのある健康的な肌を手に入れましょう。水分補給で体の内側から保湿することも意識してください。

肌のターンオーバーを促す食材を毎日の食事に取り入れながら、美肌を目指してみませんか。乾燥による肌のかゆみや痛みがある場合は、自己判断せず、早めに医師に診てもらいましょう。肌の乾燥以外にも気になる点があれば、迷わず医療機関を受診してください。

中島医師よりコメント

鮫肌は皮膚のターンオーバーがうまくいかず、角質が皮膚表面にたまり正常な水分保持をできていない状態です。保湿を毎日行っても症状が改善しない場合は、医療機関で角質を軟化させるお薬やワセリンを処方してもらうと良いでしょう。

監修者画像

監修者

医師:中島由美

金沢医科大学医学部を卒業後、大学病院で小児科、市中病院で内科医として勤務。皮膚科、美容皮膚科でも研鑽を積み、2018年クリスタル医科歯科クリニックにて内科、アレルギー科、美容皮膚科を開設。内科院長として勤務。

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