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コラム
COLUMN

2024.01.18

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】保湿の基礎知識|適切な方法・おすすめの成分も紹介

健やかな肌を維持するには、保湿が欠かせません。毎日きちんとスキンケアをしているはずなのに肌の調子が悪いという方は、保湿が足りないのかもしれません。スキンケア方法を見直し、適切な保湿を行うと改善できる可能性があります。

今回は保湿の基礎知識として、適切なスキンケア方法や保湿効果の期待できる成分を中心に解説します。また、肌の表面だけでなく体の内側からできる対策も紹介します。保湿の基本をおさえて乾燥を防ぎましょう。

肌の保湿が必要な理由

健康な肌には角層のバリア機能があり、水分の蒸発や外からの刺激を防ぐ役割をします。バリア機能を維持するためには、保湿により肌に水分を与え逃げないように閉じ込めることが必要です。

保湿を怠ったり間違ったスキンケアを続けたりすると、肌が乾燥してしまいます。

肌が乾燥するとどうなる?

保湿が不十分で乾燥してしまった肌はバリア機能が低下し、外部刺激からの防御ができなくなります。角層の隙間から細菌やホコリなどが入り込み、刺激に敏感になった肌にはさまざまなトラブルが起こります。

痒みや赤み、発疹などの肌荒れは、乾燥が原因で起こることも多いです。肌トラブルを引き起こさないためにも、毎日の適切な保湿が欠かせません。

スキンケアに欠かせない保湿剤の種類と特徴・役割

保湿剤の主な種類には、ローション、クリーム、軟膏などがあります。全てを使えば良いというわけではなく、季節やご自身の肌の状態に合わせて使い分けることが大切です。

代表的な3つのタイプの保湿剤について、それぞれの特徴と役割を解説します。

ローションタイプ

保湿剤のなかで最も水分が多く、べたつきにくく伸びが良いタイプです。サラッとした質感のため使用感が良く、夏場など汗をかきやすい季節でも快適に使えます。

化粧水や美容液などに多いタイプですが、医薬品もあります。いずれも主に肌に水分を与える役割をしますが、持続時間は短いです。

クリームタイプ

水分と油分の両方が含まれます。ローションタイプよりも油分が多いですが、べたつきは少ないです。肌が乾燥し分厚くなった部分への保湿にも適しています。

医薬品のほか化粧品の乳液やクリームが分類され、肌に水分を与えます。また、油分が多いため、ローションと比べると水分を閉じ込める効果も得やすいです。

軟膏タイプ

油性成分のみでできているためべたつきますが、3つのタイプのなかでは刺激性が弱い傾向にあります。皮がむけている部分や、ローションやクリームを塗っても乾燥してしまうところに使うと良いでしょう。

肌の表面に膜を作り水で落ちにくいため、水分を閉じ込める役割を持ち保護作用に優れています。市販で購入できる軟膏タイプの代表例には、白色ワセリンがあります。

高保湿とされるおすすめの成分

保湿剤には、高保湿とされる成分が含まれたものを選ぶのがおすすめです。保湿効果が期待できる主な成分には、ヒアルロン酸、セラミド、ヘパリン類似物質などがあります。

代表的な3種類の成分について、詳しく見ていきましょう。

ヒアルロン酸

肌の構成成分の一種として働くヒアルロン酸には、強い保水力と吸水力があります。肌だけでなく体内のさまざまな部位に存在する成分です。

化粧水や市販薬の保湿剤に含まれるヒアルロン酸は、肌表面の保湿力を高めるのに役立ちます。また、分子の小さい加水分解ヒアルロン酸は、角質層内まで届き肌にうるおいを与えます。

セラミド

ヒトの肌に含まれるセラミドは、角質の細胞間脂質で水分と結合する力が強く保水性が高いのが特徴です。

化粧水などに含まれるセラミドには、動物由来の天然セラミドや植物由来の植物性セラミドのほか、酵母などからつくられたヒト型セラミド、化学物質を合成した疑似セラミドがあります。

とくに天然セラミドとヒト型セラミドは、ヒトの肌のセラミドと構造が似ているため高い保湿効果が期待できます。

ヘパリン類似物質

ヘパリン類似物質が有効成分として含まれるものは、医薬品と医薬部外品に分けられます。いずれも肌の角質層に働き保湿に役立ちますが、それぞれ役割が異なります。

医薬品は保湿に加えて血行促進や炎症を抑える作用もあり、乾燥肌の改善に用いられます。医薬部外品は高い保湿効果が期待でき、乾燥肌に限らず美容や毎日のスキンケアに使えます。いずれも使用上の注意を確認してから使いましょう。

肌を保湿するときの適切な手順

保湿の手順は、洗顔、保湿、保護が基本です。洗顔により肌をきれいな状態にしてから保湿剤を塗り、必要に応じて保護も行いましょう。

それぞれの手順について、注意点も含め詳しく説明します。

1.洗顔

保湿の前には必ず洗顔を行いましょう。適切な方法で洗わないと汚れが肌の表面に残ったままになり、保湿剤がなじみにくくなってしまいます。石鹸や洗顔料などで肌の汚れを落とし、清潔な状態にしてから保湿ケアをするのが基本です。

メイクを落とす場合はクレンジングで浮かせ、指の腹で優しく洗います。次に洗顔料をしっかりと泡立ててから、泡を肌にのせるように優しく洗いましょう。

洗顔の際は、摩擦による刺激を与えないこと、ぬるま湯で洗うこと、洗浄力の強すぎない石鹸や洗顔料を選ぶことが大切です。

2.保湿

洗浄後の肌に、手の平全体に伸ばした保湿剤をおさえるように塗ります。顔の内側から外側に向かって、優しく肌を包み込むようになじませましょう。

保湿の際は化粧水だけでなく、乳液までしっかりつけ、乾燥が気になるときはクリームや軟膏をつけましょう。化粧水、乳液、クリームが適切な順番です。

3.保護

保湿が終わったら肌を保護するための対策も忘れずに行いましょう。日中は紫外線対策が欠かせません。紫外線は肌に刺激を与え、日焼けだけでなく乾燥の原因になることもあるため注意が必要です。

保湿後に日焼け止めを塗り、紫外線による肌への刺激を予防しましょう。ただし、塗りっぱなしにしていると肌に負担をかけてしまうため、帰宅したら早めに洗顔をして落とし、保湿ケアをすることも大切です。

肌を保湿する際の注意点

保湿を行う際には、気をつけたいことがいくつかあります。保湿のタイミングや保湿剤の使い方に関する注意点を紹介します。

洗顔後は時間を置かず速やかに保湿する

洗顔後や入浴後は肌が乾燥しやすくなるため、時間を置かずにすぐに保湿しましょう。入浴後5分以上経過すると肌表面の水分が蒸発し乾燥してしまいます。

速やかに保湿できるよう、あらかじめ保湿剤をすぐに手に取れる場所に置いておくと便利です。

保湿剤は適量を使う

前述のように保湿剤にはさまざまな種類があり、適切な量は商品によって異なります。

使用前に適量はどのくらいなのか、説明書を確認しておきましょう。

肌の保湿は体の内側からのアプローチも大切

体の外側から行う保湿だけでなく、内側からもできることがあります。外側と内側のどちらからも働きかけることで、より健やかな肌を維持しやすくなります。体の内側からできる乾燥対策を見ていきましょう。

水分補給

日頃から水分をこまめに摂り、水分不足にならないようにすることも肌の保湿には大切です。一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ回数を分けて水分補給しましょう。

水分補給は乾燥を防ぐだけでなく、肌のターンオーバーを整えることにも役立ちます。新しい肌に生まれ変わるサイクルが整うと、肌の健康も維持しやすくなります。

栄養バランスの良い食事

肌のターンオーバーを整え、肌の水分量を高めるには食事内容も重要です。栄養バランスの良い食事を摂ることで、肌に必要な栄養を補えます。

とくに、タンパク質、ビタミン類、オメガ3系脂肪酸が保湿に役立ちます。タンパク質は肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品のほか、大豆製品にも多く含まれます。ビタミン類では、ビタミンA、B群、C、Eを意識して摂りましょう。

オメガ3系脂肪酸には、アマニオイルやエゴマ油などに含まれるα-リノレン酸や、イワシやサンマなどの青魚に含まれるEPA、DHAなどがあります。熱に弱いため、生食で摂るのが最もおすすめです。

睡眠・運動

睡眠をしっかりとると成長ホルモンが出て、肌のターンオーバーが整いやすくなります。良質な睡眠を確保するには、入眠環境を整えることが大切です。体を温めたり照明を落としたりして、リラックスできるようにしましょう。

また、適度な運動を取り入れることは、血流改善やストレス解消、代謝アップに役立ちます。いずれも肌の健康を守ることにつながりますので、軽い運動を行う習慣をつくると良いでしょう。

適切な保湿ケアをして乾燥から肌を守ろう

乾燥肌を防ぎ肌の健康を維持するには、適切な保湿ケアをすることが大切です。保湿剤にはローションタイプ、クリームタイプ、軟膏タイプといった多様な種類があるため、季節や肌の状態に合わせて使い分けると良いでしょう。

乾燥から肌を守り保湿された状態を維持するには、保湿剤の選び方も重要です。ヘパリン類似物質などの、高い保湿効果が期待できる成分を含んだ保湿剤を選ぶのがおすすめです。

また、外側からの保湿だけでなく内側からも乾燥対策を行いましょう。生活習慣や食事内容の改善は、肌を乾燥から守るだけでなく、ターンオーバーを整えるのにも役立ちます。

肌そのものの状態を改善し良好に保つために、外側と内側のどちらからも保湿を意識したアプローチを心がけましょう。

泉医師からのコメント

肌を乾燥した状態のまま放置すると痒みを引き起こし、炎症や老化の原因になります。肌のバリア機能が壊れた乾燥状態から、しっとりとした健やかな肌に回復するには、それ相応の時間が必要です。そのため規則正しい生活習慣やスキンケアを継続していくことが、とても大切になります。

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監修者

医師:泉 さくら

日本皮膚科学会皮膚科専門医。
琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。

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