コラム
COLUMN
乾燥肌に悩んで、スキンケアアイテムを変えてみたり、メイクアイテムを変えてみたりと、乾燥しない方法を模索している方は多いでしょう。
乾燥肌で悩んでいる方は、体の内側から肌の調子を整えるインナーケアがおすすめです。インナーケアを行えば、肌の生成部分から改善していくので、乾燥肌の改善が期待できます。
今回は、インナーケアとはどのようなものをいうのか、体の内側から乾燥肌を改善するためにおすすめの食べ物なども紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
乾燥肌を改善するためのインナーケアとは?
インナーケアとは「栄養バランスの良い食事」「適度な運動」「質の良い睡眠」で体の内側から肌の改善を目指す方法です。
スキンケアとの違いは、肌の表皮にアプローチするか、真皮にアプローチするかです。
スキンケアは肌の表面から保湿などをしていくのに対して、インナーケアは体の内側を整えて真皮層のコラーゲンなどの生成を促して乾燥肌を改善させていきます。インナーケアを行えば、乾燥肌を根本的な部分から改善できる可能性が高まります。
インナーケアの種類と乾燥肌の改善方法
肌のインナーケアをする方法には、いくつかあります。1つだけではなく、以下で紹介する改善方法を組み合わせて日々の生活に取り入れてみてください。
栄養バランスの良い食事
食事は肌だけでなく体を作っていくうえでとても大切なものです。無理なダイエットや偏った食事は、健康な肌を作るための栄養素が不足してしまう原因となります。
乾燥肌を改善させるには、偏った食事にならないよう、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
水分補給
乾燥肌は、体内の水分不足も影響します。日頃からこまめに水分摂取をすることで、真皮層の状態が整えられます。真皮層の状態が整うと、適度な発汗につながり、肌のバリア機能である皮脂膜も適度に備わります。
体重や体格によりますが、1日に必要な水分量は2.4リットルといわれています。のどが渇いたと感じるときは水分不足になっているため、のどが渇く前に水分補給を心がけてください。
適度な運動
運動をすることで基礎代謝が上がり、発汗しやすくなります。
基礎代謝が上がり、発汗することで必要な皮脂膜も生成されやすくなり、体のバリア機能が整えられるため、乾燥肌の改善に効果的といえます。
運動はジョギングやウォーキングなどの有酸素運動だけでなく、筋トレを組み合わせていくのがおすすめです。一駅歩いたり、階段を積極的に使ったりするだけでも、運動量を増やせます。無理なく続けられることから始めてみましょう。
良質な睡眠と規則正しい生活
食事や運動だけでなく良質な睡眠、規則正しい生活習慣を心がけることも大切です。
私たちの体は、夜寝ているときに分泌される成長ホルモンによって、細胞の修復がされます。睡眠不足になるとターンオーバーのサイクルが乱れて、乾燥肌や肌荒れの原因になる可能性があります。
規則正しい生活で質の良い睡眠をとることで肌のターンオーバーが整い、乾燥肌の改善につながります。
インナーケアの1つ!乾燥肌改善が期待できる食べ物
食事面では乾燥肌の改善が期待できる食べ物を積極的に摂ると良いでしょう。
以下では、乾燥肌改善が期待できるおすすめの食べ物を紹介します。それぞれの食べ物のどんな栄養分が乾燥肌改善につながるのかも説明していくので、参考にしてみてください。
鶏むね肉やささみ、魚などの食べ物
人の身体は、全てタンパク質をもとに作られています。肌もタンパク質から作られているため、乾燥肌の改善を目指すならタンパク質は不可欠です。
タンパク質が多く含まれる鶏むね肉やささみはヘルシーで、アジやサバなどの青魚は、タンパク質以外の栄養も豊富で、健康にも良いのでおすすめです。
納豆やキムチ、ヨーグルトなどの食べ物
乾燥肌を改善させるには、腸内環境を整えることも大切です。腸内環境が乱れることで、肌荒れや乾燥肌の原因になることもあります。
納豆やキムチ、ヨーグルトなどは腸内環境を整えてくれる食品です。
さらに食物繊維を一緒に摂ると善玉菌が増え、腸内環境の改善が期待できます。
レバーや卵などの食べ物
レバーや卵には、ビタミン類が豊富に含まれています。
乾燥肌や肌荒れの原因の1つは、ターンオーバーの乱れです。ビタミン類は新陳代謝を良くし、粘膜や肌のうるおいを維持したり、乾燥肌などによる炎症を抑えたり、ターンオーバーを正常に保ってくれます。
野菜や果物に含まれるビタミンCは、乾燥肌を防ぐコラーゲンの生成を促してくれる効果もあるので積極的に摂っていくと良いでしょう。
乾燥肌の方はインナーケアとあわせて適切なスキンケアをしよう
乾燥肌は、インナーケアだけで改善するのは難しいです。インナーケアとあわせて適切なスキンケアも大切になります。
スキンケアの順番は顔の場合、洗顔→化粧水→クリームの順に行うと良いでしょう。体の場合、ローション→ボディクリームの順に行い、ローションで水分を体に入れてから、蓋をするようにボディクリームを塗るのがおすすめです。
スキンケアアイテムは、保湿力が高いセラミドやヘパリン類似物質が含まれているものがおすすめです。
乾燥肌はインナーケアで根本から改善していこう
インナーケアは、「食事」「運動」「睡眠」を見直し、体の内側から肌の状態を整えていく方法です。
肌の表面だけでなく、体の内側から改善されるため、繰り返す乾燥肌や肌荒れの改善が期待できます。
日頃のスキンケアとあわせて、インナーケアも意識して乾燥肌の改善を目指していきましょう。
日本皮膚科学会皮膚科専門医。
琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。
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乾燥肌治療薬
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第2類医薬品
- クリーム
- ローション
- スプレー
- Hクリーム
- 泡フォーム
泉医師からのコメント
高額な化粧品を使用していても、睡眠や運動不足、偏った食事は肌の代謝を遅らせ、美肌から遠のいてしまいます。肌は内臓を映す鏡といわれ、健康状態を表す指標となります。バランスの良い食事や規則正しい生活を心がけることで健やかな肌を目指しましょう。