コラム
COLUMN
乾燥肌になると肌にかゆみが出たり、粉をふいてしまったり、不快な症状が出ることがあります。
そんなお肌に直接塗布するスキンケアアイテムには、乾燥肌改善効果が期待できる成分が含まれているものを取り入れたいところです。
お肌に良いとされている成分としてビタミンCが挙げられますが、ビタミンCは乾燥肌改善効果が期待できるかわからない方も多いでしょう。今回はビタミンCが乾燥肌改善効果に期待できるのか、成分の特徴や働きを紹介していきます。
ビタミンCの主な働き
ビタミンCは基礎化粧品によく配合されている美容成分です。ご存じの方も多いのではないでしょうか。
ビタミンCの主な働きについてここから詳しく解説していきます。
メラニン色素による肌トラブルの抑制
ビタミンCはシミやシワの予防効果に期待ができる成分と言われています。
また、色素沈着などメラニンの生成を抑制する効果、つまりシミができるのを予防する効果も期待できると言われています。
コラーゲン生成効果
ビタミンCはコラーゲンの生成を促す効果が期待されています。コラーゲンが生成されると肌にハリが出て、たるんだ毛穴の開きや肌自体のたるみの予防効果に期待ができます。 この効果によってシワの改善にもつながることになります。
ビタミンCは乾燥肌対策になる?
ビタミンCは基本的には年齢肌やニキビ肌、毛穴トラブルの予防効果に期待ができる成分です。
ビタミンCそのものが乾燥肌の改善に直接作用するわけではありませんが、乾燥肌に伴う諸症状の予防につながり、肌荒れの防止やメラニン色素の抑制によるシミやそばかすの予防効果にも期待ができます。
乾燥肌が気になる方におすすめの成分
乾燥肌が気になる方は、保湿成分が含まれている基礎化粧品でケアを行うことも大切です。肌の保湿効果に期待ができるおすすめの成分を4つご紹介します。
セラミド
セラミドは肌の細胞同士をつなげる役割を果たしている成分です。蓄えた水分をとじ込める働きがあるため、乾燥肌の方に向いている成分です。
水分をしっかり保持し、健やかな肌になれば肌のバリア機能を高めることにもつながります。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸はもともと肌の真皮に多く含まれている成分ですが、保水力が高いため、肌内部の水分を逃がさない役割があります。
ヒアルロン酸は30代以降から減少していく傾向にあるので、スキンケアで取り入れたい成分です。
乾燥肌のほかにもシワやシミの改善効果にも期待ができます。
コラーゲン
コラーゲンはバネのような特徴があり、肌のハリや弾力をサポートしている成分です。タンパク質の1つであり、体のあらゆる場所に存在しています。
しかし、加齢とともに減少していく成分なので、こちらも補っていく必要があります。
また、水分を保持する役割もあるため、うるおいのある肌を保つために必要な成分です。
ヘパリン類似物質
ヘパリン類似物質は肌の深層部に働きかける保湿成分です。水分を保持する肌の機能を高める効果に期待ができます。 保湿作用のほか、抗炎症作用や血行促進作用が医薬品では認められています。血行促進作用により、血が止まりにくくなる可能性があるので、出血性の疾患がある方は医療機関に相談してから使用するようにしてください。
ビタミンCや高保湿成分の含まれる基礎化粧品で乾燥肌を予防しよう
ビタミンCが直接乾燥肌を改善する作用はありませんが、健康な肌を保つために役立つ成分です。
肌の乾燥が気になる方はまず高保湿成分が含まれた基礎化粧品でスキンケアを行うのが望ましいですが、ビタミンCも取り入れることでより健やかな肌が目指せます。 保湿成分のそれぞれの役割を把握し、自身の肌に必要な成分が含まれた基礎化粧品を選んでみましょう。
日本皮膚科学会皮膚科専門医。
琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。
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乾燥肌治療薬
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第2類医薬品
- クリーム
- ローション
- スプレー
- Hクリーム
- 泡フォーム
泉医師からのコメント
肌へのビタミンCの塗布は、抗酸化作用、光老化からの保護や紫外線ダメージの抑制、コラーゲンの産生促進、肌の炎症や色素沈着を防ぐ作用、シワの改善作用などが報告されています。積極的に取り入れて、健やかな肌を手に入れましょう。