コラム
COLUMN
美容大国とも言われる韓国で流行し、日本でもさまざまな種類が販売されているBBクリーム。1つで化粧下地や日焼け止め効果だけでなく、美容液効果も期待できるものまであり、手に取った経験がある方も多いのではないでしょうか。
時短コスメにもなるBBクリームですが、実は保湿力が高いものも多く、乾燥肌に悩んでいる方にも良いと言われています。
そこで、今回は、乾燥肌の方にはどんなBBクリームが良いのか、どこに注目して選べば良いのかや、塗り方のポイントまで詳しく解説していきます。
BBクリームとは?ファンデーションとどう違う?
手軽に時短できるコスメとして大人気となったBBクリームですが、そもそもこの“BB”とはどのような意味なのか知らない方も多いかもしれません。
BBクリームの“BB”とは、「ブレミッシュバルム」の略で、デリケートになっている肌を保護する目的のものと言われています。
最初は、デリケートになっているときに使えるコスメとして作られたBBクリームですが、流行してからはさまざまなBBクリームが開発され、肌を刺激する可能性がある成分が含まれた商品もあるので、注意が必要です。
ほかにも、BBクリームの特徴と言えば、肌悩みをカバーする点を重視して作られていることと多機能であることが挙げられます。
BBクリームは、商品にもよりますが、日焼け止め、美容液、化粧下地、ファンデーションなどのベースメイクのステップを1つで完了できます。
それに対し、ファンデーションは、シミや毛穴、くすみなどの肌悩みを色合いや質感のバランスで補正するためのコスメです。
ファンデーションとBBクリームの最大の違いは、多機能ではないということです。基本的にファンデーションは、化粧下地などのベースメイクのステップも必要なコスメになっています。
乾燥肌の方には、BBクリームがおすすめ
BBクリームは、商品にもよりますが、一般的にファンデーションに比べて保湿に着目した成分が多く含まれているものが多くなっています。
乾燥肌が気になる場合、素肌でいたほうが乾燥しにくいと思われがちですが、保湿力があるBBクリームを塗ったほうが乾燥を防げる場合もあります。
また、素肌のまま過ごしていると、大気の乾燥や紫外線などの外部刺激にさらされ続けますので、環境によっては何もつけないでいるほうが乾燥してしまう可能性もあるのです。
乾燥肌に悩んでいる方こそ、乾燥から肌を守る効果が期待できる保湿成分が含まれたBBクリームを使用することをおすすめします。
乾燥肌のBBクリームの選び方は?
美容大国である韓国で流行したBBクリームは、日本でも実に多種多様なものが販売されています。
多くのBBクリームの中から選ぶ際にチェックするポイントを解説しますので、乾燥肌に悩む方は参考にしてください。
また、BBクリームは保湿力が高いものが多いですが、乾燥肌の方はBBクリームを塗る前にスキンケアすることも重要です。
化粧水だけでなく乳液やクリームなどを使い、しっかり保湿をしてから使用するようにしましょう。
保湿成分が含まれている
乾燥肌の方に、まずチェックしてほしいのが、保湿成分が含まれているかどうかです。
BBクリームを選ぶ際には、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸など、高保湿とされる保湿成分が含まれているものを選ぶようにしましょう。
水分を抱え込む働きをするセラミドが十分にあると、肌を乾燥や外部刺激から守る「バリア機能」を正常に保つサポートをすると言われており、うるおった肌をキープする効果が期待できます。
コラーゲンは、肌の水分を保持しながら肌内部の水分の蒸散を防止する役割をすると言われています。
コスメには、「加水分解コラーゲン」や「水溶性コラーゲン」と表記されていますので、そちらも確認してみましょう。
ヒアルロン酸は、1グラムで6リットルの水を保持するとされる、とても保水力の高い成分です。こちらもBBクリームに含まれていると心強い成分です。
肌の負担になりにくいものを選ぶ
BBクリームの中には、肌の負担になる可能性がある成分が含まれているものもあります。
乾燥して、肌が敏感になっている場合がありますので、アルコールやパラベン、合成香料、紫外線吸収剤など、肌の負担になる可能性がある成分が含まれていないものを選びましょう。
また、肌の負担を減らすために、クレンジングがいらず洗顔で落とすことができるものを選ぶのもおすすめです。
乾燥くずれしにくいものを選ぶ
乾燥肌の方は肌表面の角質層がめくれやすく、化粧崩れしやすい傾向にあります。乾燥肌は、バリア機能が低下している可能性があるので、しっとりみずみずしいテクスチャーのBBクリームを選ぶのも良いでしょう。
また、乾燥肌と思っていても、日本人に多いのが、目元や口周りは乾燥するのに、額や鼻は皮脂が多い混合肌です。
その場合、ウォータープルーフタイプを選ぶと、乾燥する季節だけでなく、暑い季節も崩れにくくなります。顔全体が乾燥し水分も油分も少ない乾燥肌なのか、Tゾーンは皮脂が多い混合肌なのかをチェックしてから、肌質に合ったBBクリームを選びましょう。
乾燥肌の方必見!BBクリームを塗るときのポイント
次は実際にBBクリームを顔に塗る際に注意してほしいポイントを解説します。
肌を乾燥させにくく、よりきれいな状態が長続きしやすいBBクリームの塗り方をマスターしましょう。
擦らず顔の中心から優しく塗る
顔は洗顔やスキンケア、メイクをするときなど、知らず知らずのうちについ擦ってしまいがちです。
しかし、肌を摩擦することは肌の負担となり、乾燥肌だけでなく、シワやたるみなどの原因になることがあります。
そのため、BBクリームを塗る時も、指先を使わず指の腹で優しく、顔の中心から外側へ塗り拡げるようにしてください。
指に力を入れずに、BBクリームを肌に置いていくようなイメージで塗っていくと、肌に負担がかかりにくく、きれいにつきやすいと言われています。
仕上げはハンドプレスで肌に密着
顔全体にBBクリームを塗り拡げたあとは、顔全体を手のひらで包むようにしてハンドプレスするようにしてください。
ハンドプレスでしっかりとBBクリームを密着させることで、きれいな状態をキープしやすくなります。
乾燥肌の方は、BBクリームを塗る前もスキンケアも忘れずに!
乾燥肌の方は、高保湿とされる成分が含まれている、しっとりとしたテクスチャーのBBクリームを選ぶようにしてください。
BBクリームは保湿力が高いものが多いですが、そこに頼り過ぎずに化粧水や乳液を使ったスキンケアもしっかり行いましょう。
また、スキンケアの最後に皮脂と同じような働きをする白色ワセリンを使うと、肌内部からの水分の蒸散を防ぐ効果が期待できます。乾燥肌に悩んでいる方はぜひ試してみてください。
皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。
兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。 皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。
このコラムが気に入ったらシェアしよう!
乾燥肌治療薬
-
第2類医薬品
- クリーム
- ローション
- スプレー
- Hクリーム
- 泡フォーム
川﨑医師よりコメント
パウダーファンデーションをつけると皮膚表面が粉を吹いてしまうようなら乾燥肌です。保湿成分が配合されたBBクリームを使用すると、しっとりとした肌質を保てますので試してみるとよいでしょう。