コラム
COLUMN
赤ちゃんの肌に使えるベビーオイルは肌に優しく、乾燥肌対策にも有効なのではと考えている方も多いのではないでしょうか。
ベビーオイルには大人の肌に適した使用方法があり、間違った使い方をすると、乾燥肌が悪化する可能性があります。
今回は、ベビーオイルの基礎知識とスキンケア方法、使用する際の注意点、ベビーオイルの選び方について解説していきます。
ベビーオイルは乾燥肌対策に適している?
ベビーオイルは、赤ちゃんの肌にも使用できるオイルとして販売されています。
ベビーマッサージやおむつかぶれのケアにも使われ、肌の表面に油の膜を張って保護するはたらきがあります。
大人であっても使用は可能で、刺激に敏感な状態の乾燥肌にも活用できます。
ベビーオイルの種類
ベビーオイルにはいくつか種類があります。大きく分類すると、ミネラルオイルと植物性オイルに分かれます。
ミネラルオイルのベビーオイル
ミネラルオイルは、石油を精製して作られるオイルのことをさします。
無色透明でにおい・味がなく安全性が高い特徴があり、酸化しづらく扱いが簡単です。肌にあまり浸透せず、肌の表面に膜を張り、外部刺激から守るというはたらきが期待できます。
植物性オイルのベビーオイル
植物性オイルは植物から抽出したオイルのことをさします。
植物の種類によって、ビタミンやオレイン酸、リノール酸などの天然成分が含まれることがあります。
オイルの種類 | 特徴 |
オリーブオイル | ・オリーブの実から抽出されるオイル ・オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸などが含まれている ・医薬品では皮膚の保護・日焼け炎症の防止に使われる |
ホホバオイル | ・カリフォルニアやメキシコなどに生息する植物から抽出したオイル ・抗酸化物質・ビタミンA・D・Eなどが含まれている ・ベタつきが少なく、酸化しにくい |
アーモンドオイル | ・アーモンドから抽出されるオイル ・オレイン酸 ・リノール酸が肌を柔らかくする ・ビタミンEも含まれている ・ナッツアレルギーの方は使用できない |
ベビーオイルを使った3つのスキンケア方法
以下では乾燥肌の方向けのベビーオイルを使ったスキンケア方法をご紹介します。
以下で紹介するスキンケア方法は、乳幼児ではなく成人の方向けのスキンケア方法です。
肌の状態を見ながらお試しください。
うるおいをキープできるベビーオイルパック
化粧水・美容液を使って肌にうるおいを与えた後に、ベビーオイルで肌の表面にフタをして、水分の蒸発を防ぎます。
とくに乾燥しやすい部位は、ベビーオイルを厚めに塗ると良いでしょう。オイルは洗い流さず、そのまま放置します。
ベビーオイルを使ったボディーマッサージ
マッサージの際にベビーオイルを使用すると、皮膚の摩擦を軽減できます。
マッサージで血行を促して肌の状態良くするのに加えて、自然由来のベビーオイルの香りとマッサージの心地よさでストレスを緩和することも期待できます。
入浴後のボディケア
入浴後、まだ水分が肌に含まれている状態で、乾燥が気になる部分にベビーオイルを塗ると、肌表面にフタをして水分を保持して乾燥を防ぐことができます。
入浴後は皮膚の水分が蒸発しやすいので、時間を置かずに(10分以内)に塗るのがポイントです。化粧水や乳液ローションなどを塗った後にベビーオイルを使用するのも良いでしょう。
ベビーオイルを使用する際の注意点
ベビーオイルを使用する際には注意点もあります。以下で注意点を紹介するので、チェックしてから使用するようにしましょう。
ニキビが気になる方やオイリー肌の方には向かない
ベビーオイルは蒸発しないため、毛穴に詰まりニキビを誘発する可能性があります。ニキビがある方やニキビができやすい方は、使用を控えたほうが良いでしょう。
また、もともとオイリー肌の方は、ベビーオイルにより肌のベタつきを感じやすくなり、
テカリの原因にもなるので、使用を控えましょう。
ベビーオイルのみでは十分な保湿ができない
ベビーオイルは、皮膚から水分が蒸発するのを防ぐ役割がありますが、うるおいを与えることはできません。
乾燥肌の方がベビーオイルのみを使用しても、もともとの水分が足りず、インナードライになってしまうことがあるので、化粧水や乳液などでしっかり保湿してからベビーオイルを使いましょう。
ベビーオイルが肌に合わないことがある
ベビーオイルは人によっては何らかの成分が肌と合わず、かぶれてしまうことがあります。
アレルギー反応が心配な方は、使用する前にパッチテストを行うと良いでしょう。
パッチテストのやり方
- 二の腕の内側、正常な皮膚に10円硬化大にオイルを薄く塗る
- 30分後、48時間後にオイルを塗った部位を観察する
- パッチテストにより異常が起こった場合には、水で洗い流し、症状がひどい場合は皮膚科を受診する
ベビーオイル以外でできる乾燥肌対策
ベビーオイルが肌に合わない場合は、ベビーオイル以外でできる乾燥肌対策も検討してみましょう。
以下で乾燥肌対策の方法を紹介するので、参考に試してみてください。
ヘパリン類似物質配合の保湿剤を使用する
ヘパリン類似物質は、親水性が高く、水分子を引き寄せて保持する保湿性があります。角質層まで浸透し、保湿・血行促進・抗炎症の3つの働きにより乾燥肌のつらい症状に効果を発揮します。
クリーム・ローション・液状などさまざまなタイプがあり、肌の状態や部位に合わせて、全身に使い分けられます。年齢制限がないので、お子様からご高齢の方まで幅広い年齢に使用できるのもポイントです。
ただし、肌の状態によっては医師の診察のもと薬を選ぶ必要があるので、症状が悪化する場合は医療機関を受診しましょう。
セラミド配合の保湿剤を使用する
セラミドは、もともと皮膚の角質層に存在する成分で「細胞間脂質」のなかで多くを占めています。
角質層では、水分の層とセラミドの層がミルフィーユ状になっている「ラメラ構造」により皮膚の水分が保たれる仕組みになっています。
セラミドの種類には、天然セラミド・植物性セラミド・合成セラミド・ヒト型セラミドなどがあります。ヒト型セラミドは、人間とほぼ同じ構造をもっており親和性が高く保湿力が優れています。
ワセリンを保湿剤として使用する
ワセリンとは石油から抽出した炭化水素類から作られた保湿剤です。
白色ワセリンはドラッグストアなどで購入できる市販の製品があります。ベビーオイルと同じように肌の表面に油の膜を張り、水分の蒸発を防ぐことで肌を保護する効果がありますが、直接うるおいを与える効果はありません。
保湿感が足りないと感じる場合は、化粧水やボディローションなどの上から重ねてつけることをおすすめします。
ベビーオイルを使って乾燥肌対策をしよう
ベビーオイルは赤ちゃんから大人まで幅広い年代が使用できるオイルです。ベビーオイルを使ったスキンケア方法には、オイルパック・オイルマッサージ・入浴後のボディケアなどさまざまあるので、肌に合った方法で使用してみてください。
ただし、ニキビが気になる方やオイリー肌の方は、肌に合わない可能性があるので注意が必要です。
また、ベビーオイルのみでの保湿はインナードライを引き起こす可能性があるので、状況に応じて化粧水やローションも使用しましょう。
ベビーオイルを上手に活用し、乾燥肌対策をしてみてください。
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