コラム
COLUMN
かかとがカサカサしていると、靴下やストッキングに引っかかってしまうこともあります。改善したいけど、どのようなケアをしたら良いのかわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
かかとの皮膚はカサカサになりやすく、丁寧に洗うだけでは改善しません。症状が進むとかかとの皮膚が厚くなり、ひび割れる場合もあります。
そこで今回は、カサカサかかとの原因や改善方法、NGケアについて解説しています。かかとをツルツルにしたい方はぜひ参考にしてください。
カサカサかかとになる原因
カサカサかかとになる原因は、1つではありません。複数の原因が重なる場合もあります。カサカサかかとを改善するには、まず自身のかかとがカサカサする原因を明確にする必要があります。
カサカサかかとになる主な原因は以下になります。
- かかとの乾燥
- ターンオーバーのサイクルが長い
- 刺激や摩擦が多い
- 水虫
それぞれの原因について詳しく解説します。
かかとの乾燥
皮膚の乾燥はカサカサかかとになる大きな要因の1つです。かかとの皮膚は体のほかの部分よりも乾燥しやすく、部分的なケアが必要です。
かかとが乾燥しやすいのは、足の裏に皮脂腺がなく汗腺が多いためです。皮脂腺がないと水分を保持するための皮脂が分泌されません。汗の成分は蒸発しやすい性質があり、皮膚の乾燥を促すのも理由の1つです。
ターンオーバーのサイクルが長い
かかとのターンオーバーのサイクルが乱れていると、カサカサかかとになりやすいです。皮膚のターンオーバーは通常約28日ですが、足の裏のターンオーバーはその倍以上の日数がかかるといわれています。
ターンオーバーが乱れると古い角質が剥がれにくくなり、かかとの皮膚が厚くなります。かかとは体重を支える必要があるため、もともとほかの場所よりも角質が厚めですが、古い角質が溜まると皮膚がさらに厚くなり、カサカサが悪化してしまいます。
かかとの皮膚のターンオーバーが乱れる原因は、主に乾燥です。年齢を重ねるごとにターンオーバーに要する時間は長くなる傾向があります。
かかとへの刺激や摩擦が多い
外部からの刺激や摩擦が多い箇所は、皮膚を守るために角層が厚くなります。とくにかかとをはじめとした足の裏は、体重がかかるうえに歩いたり走ったりするときの刺激が加わるので、角層が溜まりやすいです。
サンダルやハイヒールなど、足に負担の大きい履物やサイズが合わない履物は、さらに角質が溜まりやすくなります。
水虫
かかとがカサカサしたり、皮膚が厚くなったりする原因が水虫である可能性もあります。水虫というと、痒くなる・皮が剥ける・水ぶくれができるなどの症状を思い浮かべるかもしれません。しかし、かかとの乾燥も水虫の症状の1つです。
かかとの乾燥対策をしても皮膚の乾燥が改善しない場合は、水虫の可能性も考えられます。水虫は、水虫の方が素足で歩いた床やマットなどを介して感染します。水虫が疑われる場合は早めに医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。
カサカサかかとの改善方法
カサカサかかとを改善するための方法は以下になります。
- 保湿クリームを塗る
- 角質ケアをする
- 刺激を与えない
- 足を清潔に保つ
それぞれの改善方法を詳しく解説していきます。
カサカサかかとに保湿クリームを塗る
かかとの乾燥を防ぐために、かかとへ保湿クリームを塗りましょう。かかと専用のクリームがドラッグストアで販売されています。塗るタイミングは、かかとが柔らかくなる入浴後がおすすめです。
保湿クリームは、マッサージするようにすりこみましょう。クリームを塗ったあとに靴下を履けば床にクリームがつくのを防止でき、保湿効果も高まります。より保湿効果を高めたい方は、ラップを巻いて靴下を履くのも良いでしょう。
カサカサかかとの角質ケアをする
かかとの皮膚が厚い場合は、古い角質を除去する必要があります。入浴してかかとの皮膚をやわらかくしてからケアをしましょう。
角質のケアには、軽石や足専用のやすり、スクラブなどがおすすめです。角質ケアをしたあとは、必ず保湿クリームで乾燥を防ぎましょう。
糖尿病の方は、かかとのひび割れや壊疽など足のトラブルが起きやすく、角質ケアが難しい傾向にあります。専門家にフットケアをしてもらうか、アドバイスを受けながら適切なケアを行ってください。
かかとに刺激を与えないようにする
かかとに刺激を与えると、皮膚を守るために角質が厚くなります。生活するうえで、なるべく刺激を与えないように心がけましょう。具体的には、自身の足の形に合った靴を履くことや適切な姿勢、歩き方を意識することです。
自身の足より大きな靴を履いていると、摩擦が起こりかかとの皮が厚くなります。また、ヒールのある靴を履くときは、普通の靴を履いているときよりもかかとに圧力がかかりやすいので注意しましょう。
足を清潔に保つ
かかとがカサカサになる原因の1つ「水虫」を予防するためには、足を清潔に保つことが大切です。足を洗う際には足をよく温め、石鹸やボディソープを使って洗いましょう。指の間や爪の周りも指を使って丁寧に洗ってください。
タオルで水分を拭き取る際には、こすらず足を包むようにしましょう。水分が残らないよう、指の間を拭くのも忘れてはいけません。
なんとなく足を洗うのではなく、自身の足の状態をしっかり観察するのもポイントです。足のトラブルを早期に発見できる可能性が高くなります。
ついやってしまいがちなカサカサかかとのNGケア
間違ったフットケアは、カサカサかかとの悪化や足のトラブルにつながるので注意が必要です。ドラッグストアなどで売られているかかとのケア商品も、安全性を確認したうえで、自身の肌に合っているかをチェックして使用しましょう。
また、ついやってしまいがちなカサカサかかとのNGケアは、酸を使ったフットケア商品の使用です。
かかとの角質ケアができる市販の商品で、薬剤が入った靴下状の袋に足を浸すタイプのものがあります。商品の多くに、角質の剥離を促すグリコール酸・サリチル酸・乳酸などのヒドロキシ酸が配合されているのが特徴です。
かかとの角質ケアに効果を感じる方がいる一方で、化学やけどを負った事例があり、消費者庁でも注意喚起がなされました。これらの商品は表示どおりに使用しても皮膚トラブルが起きるリスクを否定できません。
カサカサかかとにおすすめの成分
カサカサかかと改善のために使用する保湿クリームを選ぶ際には、以下のおすすめの成分が配合されている商品を選びましょう。
- 尿素
- ビタミンE
- ヘパリン類似物質
それぞれの成分について詳しく解説します。
尿素
尿素には、角層水分保持作用・溶解剥離作用があり、角化症による皮膚の乾燥を改善する効果が期待できます。かかとの乾燥や角化には、尿素配合クリームの使用をおすすめします。
ただし、尿素配合クリームは使用する部分に炎症や亀裂があると、ピリピリとした痛みが出やすいので注意が必要です。
ビタミンE
ビタミンEが配合されたクリームは、優れた保湿効果があるのが特徴です。冬になって温度が下がると、皮膚への血流量が減り乾燥が進みやすくなります。
ビタミンEが配合された保湿材は血行を促進する効果があります。血行が促進されると新陳代謝が高まるので乾燥しづらくなり、かかとに角質が溜まりにくくなるでしょう。
ヘバリン類似物質
ヘパリン類似物質を含む医薬品は、保湿・血行促進・抗炎症の3つの作用があり、カサカサかかとの改善が期待できます。また、乾燥肌の治療薬として使用されています。子どもからお年寄りまで年齢を問わず使用できるのが特徴です。
ひび割れがひどい方や、薬のアレルギーを起こしたことのある方は、薬剤師や皮膚科の医師に相談してから使用することをおすすめします。
適切なフットケアでカサカサかかとを改善しよう
カサカサかかとの改善を目指すなら、まずはカサカサになる原因を知り、適切な改善方法を実施しましょう。かかとの保湿と角質ケアだけでなく、刺激を与えないことや足を清潔に保つことも大切です。
角質ケアを行う際には、かかとの角質の削りすぎやフットケア商品の使用には注意してください。保湿剤には、尿素・ビタミンEが入ったクリームがおすすめです。
かかとの乾燥を予防、改善のために、ヘパリン類似物質のローションやクリームを試してみるのも良いでしょう。
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