コラム
【医師監修】乾燥肌は洗顔しない方がいい?洗顔料の役割や適切な洗顔方法を解説
2023.01.27|乾燥肌・スキンケア
洗顔は「綺麗な肌を保つためには朝晩ともに洗顔した方が良い」「乾燥を防ぐために洗顔は水だけで行った方が良い」など、さまざまな考え方があります。
結論から言うと、脂性肌をはじめ乾燥肌の方でも、洗顔料を使って洗顔をすることは必要です。
乾燥肌の方の中には、洗顔で乾燥が悪化するというイメージの方もいるかもしれませんが、適切な方法と肌に合う洗顔料で顔を洗えば、肌トラブルは避けられます。
本記事では、乾燥肌の方にぜひ知っていただきたい洗顔方法などをご紹介するので参考にしてみてください。
乾燥肌の特徴
乾燥肌とは、肌の水分の不足でうるおいや柔軟性が失われている状態のことを示し、ドライスキンとも呼ばれています。
乾燥肌の人の特徴として、肌にパサつきやざらつきが感じやすく、肌が粉ふいて見えたりメイクの浮きや崩れ、化粧ノリの悪さが気になったりするのが乾燥肌の特徴です。
乾燥肌の場合は洗顔しない方が良いのか?
乾燥肌に悩む人の中には、洗顔をすることにより水分が蒸発して、肌のつっぱりが気になる方も少なくないでしょう。
しかし汚れやホコリ、皮脂が肌に付着したままにすると、肌のざらつきや毛穴詰まりの原因となってしまいます。
このような肌トラブルを起こさないためにも、朝や夜に限らず、メイクはクレンジングで落としてからしっかりと洗顔することが大切です。
乾燥肌の方の洗顔料の選び方
乾燥肌が気になる方は、洗顔料に含まれている美容成分をチェックすることをおすすめします。以下で乾燥肌に向いている3つの成分を紹介するので、参考にしてみてください。
コラーゲン
コラーゲンは肌にハリや弾力を与える成分です。ヒトの皮膚の70%はコラーゲンで構成されていますが、加齢や紫外線のダメージにより減少すると言われています。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は高い保水力がある美容成分です。たくさんの水分を抱え込む性質があるため、肌にうるおいをもたらしてくれます。
セラミド
セラミドは肌の角質層を構成していて、肌の保湿に重要な成分です。肌の乾燥を防ぐほか、バリア機能を保持する働きまであります。
乾燥肌に適切な洗顔方法
乾燥肌を改善するために、まずは洗顔方法から見直すことも大切です。以下では適切な洗顔方法について詳しく紹介します。
ぬるま湯で洗い流す
まず洗顔料をつける前に、軽くぬるま湯で顔を濡らします。
お風呂場で洗顔する場合、弱い水圧のシャワーか、桶や手で水をためて洗い流すと良いでしょう。
洗顔料をしっかり泡立てる
洗顔料はしっかりと泡立ててから使いましょう。
皮膚の上で洗顔料を泡立てようとすると、無意識に肌を擦りつける可能性があるので、肌に乗せる前に泡立てておくことが大切です。
最近では泡立てるのが苦手な方向けに、洗顔用の泡立てネットや、ネットを使わない泡だて器などが販売されているので、活用してみるのも良いかもしれません。
洗顔する
肌に刺激を与えないように、泡立てた洗顔料のみを当て、直接手で肌を擦らないように洗顔しましょう。
乾燥肌はバリア機能が低下し、肌がデリケートな状態なので、やさしく洗うのがポイントです。
小鼻やTゾーンなど皮脂の分泌が多い部分を中心に、クルクルと指で小さな円を描くように洗顔しましょう。
ぬるま湯ですすぐ
洗顔が終わったら顔に泡が肌に残らないよう、丁寧にぬるま湯ですすぎます。
泡が肌に残っていると毛穴の黒ずみやニキビなど肌荒れの原因になるので、鏡でよく確認しながら洗顔料を洗い流すと良いでしょう。
乾燥肌の方が洗顔時に注意すること
乾燥肌の方が洗顔時に注意したいポイントを解説します。以下の要点をきちんと確認してケアしてみましょう。
洗顔料の成分に注意
乾燥肌の方は肌が刺激を受けやすい状態のため、洗顔料に含まれている成分にも注意が必要です。
またスクラブが入った洗顔料は、刺激の強いものが多く、洗浄力が強い洗顔料は、必要な角質層まで剥がしてしまい乾燥を悪化させる可能性があります。
そのため乾燥肌の方はとくに、パウダータイプや石鹸など、添加物の少ない洗顔料の使用をおすすめします。
洗顔時のお湯の温度は高温にしない
お湯の温度が高すぎると肌の保湿成分まで洗い流れてしまうので注意が必要です。クレンジングをする際は36度、洗顔時は32度ほどのぬるま湯ですすぐと良いでしょう。
洗顔後はすぐ保湿を
洗顔後は肌内部の水分が蒸発しやすいので、顔を洗ったらなるべく早く保湿するように心掛けましょう。肌に水気があるうちに保湿するのが理想です。
乾燥肌でも洗顔しないよりもした方がいい!潤いのある肌を目指そう
洗顔を怠ると汚れやホコリにより肌のざらつきや毛穴詰まりの原因となるため、乾燥肌の方でも洗顔は必要です。
また、洗顔料選びに悩んだ際は、本記事で紹介した洗顔料に含まれている成分などを参考に顔料を選んでみてください。
乾燥肌でお悩みの方は、まず洗顔方法から見直し少しでも乾燥しにくいうるおいのある肌を目指しましょう。
- 監修者
- 医師・川﨑加織
皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。 兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。 皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。
川﨑医師よりコメント
最近ではお湯や石鹸だけで落とせる下地やメイク用品が多数あります。肌が弱かったり乾燥肌の方はクレンジングを使用せず、洗顔料だけで洗う習慣をつけましょう。