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VOL.170 【医師監修】食べ物の消化時間はどれくらい?排泄までの時間や伴う不調を紹介

胃腸に負担をかけたくない方は、食べ物の消化にかかる時間がどれくらいなのか気になるところでしょう。

食べ物の消化にかかる時間は、食材によって異なります。食材のおおまかな消化時間を把握していれば、胃にやさしいメニューをスムーズに選べるでしょう。

今回は、食べ物を消化するのにかかるおおよその時間を紹介します。あわせて、消化に時間がかかる食べ物によるからだの不調と解消法についても解説します。

胃もたれしやすい方や便秘になりやすい方は、ぜひ参考にしてみてください。

食べ物を消化するのにかかる時間はどのくらい?

食べ物を胃で消化するのにかかる時間は、食材によって異なります。

以下では、消化にかかるおおよその時間と主な食べ物を紹介します。

2~2.5時間以内に消化される食べ物

2時間以内に消化される食べ物(100gあたり)は、食パンやおかゆ、半熟玉子、カブ、生野菜、りんご、バナナなどです。

2.5時間以内に消化される食べ物(100gあたり)は、ご飯やそば、人参、牛乳などです。

これらの食材はとても消化がいいので、疲れているときや胃が重く感じるとき、夕食から就寝までに時間が空けられない場合におすすめです。

3~3.5時間以内に消化される食べ物

3~3.5時間以内に胃で消化される食べ物(100gあたり)は、うどんやかぼちゃ、さつまいも、魚、牛肉、かまぼこなどがあります。

消化がいい食材はすぐに消化されるので、食べてから比較的早めに空腹感を覚えます。少し腹持ちをよくしたい場合には、3~3.5時間以内に消化される食材を選ぶと良いでしょう。

消化に4時間以上かかる食べ物

消化されるのに4時間以上かかる食材(100gあたり)は、豚肉やベーコン、ハム、天ぷらなどで、バター(50g)は12時間程度かかるといわれています。

主に脂質の多い食べ物や油を使った料理が消化に時間がかかるため、胃腸が疲れているときは避けたほうが良いでしょう。夜遅めの夕食や夜食を摂る場合も、できるだけ控えるようにしましょう。

食べ物を消化してから排泄するまでの時間

口から食べ物を食べて消化されるまでの時間は上記のとおりですが、消化された物が肛門から便として排出されるまでの時間は、おおむね24~48時間程度かかるといわれています。

消化に時間がかかる物を食べると胃腸に負担がかかります。胃に滞留する時間が長いと胃もたれの原因になります。

消化不良の物が大腸まで到達すると、ぜん動運動が亢進して下痢が起きたり、腸内環境が悪化して便秘になったりします。

胃腸に負担をかけないためには、食材選びだけでなく、ゆっくりよく噛んで消化しやすくすることも大切です。

また、食べ過ぎも控え、腹8分目で留めるよう心がけることもポイントです。

消化に時間がかかる物の食べ過ぎで起こる不調

消化に時間がかかる物を食べ過ぎると消化不良が起こることがあります。消化不良の主な症状は、吐き気や胃の不快感、胸やけ、ゲップ、食欲減退などです。

また、消化に時間がかかる物の食べ過ぎは便秘や下痢といった便通トラブルを起こすこともあります。

消化に時間がかかる物としてタンパク質や脂質が多い食材があげられます。これらを食べ過ぎると消化不十分な状態が生じ、それが悪玉菌のエサになって腸内環境が悪化します。

腸内環境が悪化したときの症状としてあげられるのは、便秘や下痢です。便秘になると、食欲不振や吐き気、腹痛、腹部膨満感などの不快な症状があらわれることがあります。

便秘を解消する方法

消化に時間がかかる物をつい食べ過ぎて、便秘の症状に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

以下では、便秘を解消する方法を詳しく紹介していきます。

便秘の解消効果に期待できる食べ物や食物繊維を摂る

便秘の解消には食物繊維や乳酸菌を摂るのがおすすめです。

また、食物繊維が豊富で水分も多い果物類も、便秘解消におすすめの食べ物です。

運動習慣をつける

便秘の解消には運動習慣をつけるのがおすすめです。運動をすると腸のぜん動運動が促され、便が出やすくなります。

また、腹筋を使う運動をすると、排便の際に使う筋肉も鍛えられます。運動といっても本格的な運動をする必要はなく、ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、自身に無理のない運動習慣をつけるのがおすすめです。

規則正しい生活習慣を心がける

不規則な生活をしていると自律神経が乱れがちになります。自律神経が乱れると、腸のぜん動運動が不調になり、便秘や下痢の症状が出やすくなります。

便秘を改善するためには、自律神経を整えることが必要です。例えば、3度の食事を決まった時間にしたり、就寝時間を決めてみたりすると良いでしょう。

酸化マグネシウム便秘薬を試してみる

食事や運動に気をつけても、頑固な便秘の場合はすぐに改善しないので、酸化マグネシウム便秘薬も追加で試してみるのもひとつの方法です。

ただし、便秘薬だけに頼るのではなく、生活面の改善を行いながら、酸化マグネシウム便秘薬でスムーズな排便を目指しましょう。

酸化マグネシウム便秘薬は、腸内に水分を引き寄せて便を柔らかくする作用があります。水分により便の容積が増えるため、大腸の拡張刺激が腸の運動を促し、自然に近い排便に導いてくれます。

また、酸化マグネシウム便秘薬はお腹が痛くなりにくく、クセになりにくいので、便秘薬に苦手意識がある方でも服用しやすいでしょう。

酸化マグネシウム便秘薬を初めて服用する方やほかに薬を飲んでいる方、持病がある方は薬剤師や医師に相談し、適切に服用するようにしましょう。

消化に時間がかかる食べ物は控えて便秘を改善しよう

食べ物によって消化にかかる時間は異なります。心身が疲れているときや、胃が重いと感じるときには、胃腸に負担の少ない消化の良い食べ物を摂ると良いでしょう。

また、消化に時間がかかる食べ物は、食べ過ぎると消化不良や便秘の原因となるので注意が必要です。

また、食材選びに気をつけるだけなく、調理法や食べ方も気をつけましょう。食べるときにはゆっくりよく噛んで、消化しやすくすることが大切です。

消化に悪い物を食べすぎて一時的に便秘になってしまったときの解消法に、酸化マグネシウム便秘薬を試すのも1つの方法です。

健栄製薬の「酸化マグネシウムE便秘薬」は、オンラインショップでも購入できるため、薬局などで購入する手間を省きたい方はぜひ検討してみてください。

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普段から消化に時間がかかる食材の摂取は控えめにし、栄養バランスのとれた食事を心がけて、便秘を予防・改善していきましょう。

高山医師よりコメント
食品によっても消化時間には差があります。ストレスや生活習慣などによっても変わってきます。胃もたれなど症状のある方は是非参考にしてみて頂き、食生活を工夫してみるのもよいかと思います。
監修者

医師:高山 哲朗
かなまち慈優クリニック 理事長
平成14年慶應義塾大学卒業、慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、平成29年 かなまち慈優クリニック院長。医学博士。日本内科学会総合内科専門医。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。日本医師会認定産業医。東海大学医学部客員准教授。予測医学研究所所長。