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VOL.169 【医師監修】消化にいい食べ物とは?お腹の調子が悪いときにおすすめの食材を紹介

体調があまり良くないときや胃が重いと感じるときなどは消化にいい食べ物を食べたくなる方も多いでしょう。しかし、いざ考えてみると消化にいい食べ物があまり思いつかないかもしれません。

そこで今回は、消化にいい食べ物と悪い食べ物について紹介します。

あわせて、消化に悪いものばかり食べているとどうなるかも解説するので、胃腸に負担をかけたくない方はぜひ参考にしてみてください。

消化にいい食べ物

消化にいい食べ物といわれても、どんな食材があるか思い浮かべられない方も多いかもしれません。

以下では、消化にいい食べ物を炭水化物、野菜・果物、そのほかに分けて紹介するので、参考にしてください。

炭水化物

消化にいい炭水化物は、おかゆ、うどん、食パン、そうめんなどです。

おかゆやそうめんなどは喉ごしが良い一方で、噛む回数が減ってしまいがちな食べ物です。お腹に負担をかけないよう、よく噛んで食べることを意識しましょう。

よく噛んで食べると口腔内で唾液がたくさん分泌されるので、炭水化物の消化を促してくれます。

野菜・果物

消化にいい野菜は、白菜、大根、キャベツ、ホウレンソウ、玉ねぎ、じゃがいもなどです。

消化にいいとされる野菜は繊維質が少なく、消化酵素を含んでいたり、胃腸の消化を助けてくれたりする働きも期待できます。煮物などでやわらかくして食べると、消化により良いでしょう。

消化にいい果物は、りんご、バナナ、キウイなどです。リンゴは水溶性食物繊維が豊富で、バナナはアミラーゼという消化酵素を含んでいます。胃腸の消化を助け、胃腸への負担が小さい食材です。

そのほかの食材

消化にいいそのほかの食材には、豆腐、納豆、鶏むね肉、白身魚、はんぺん・かまぼこ、卵、乳製品などがあります。

これらは植物性タンパク質や動物性タンパク質といった、胃液に含まれる消化酵素で消化されやすいタンパク質を豊富に含む食材です。

消化にいいものを食べたいと考えるときは、炭水化物や野菜に偏りやすいのですが、卵や乳製品、鶏胸肉や白身魚でタンパク質も摂取したほうが良いでしょう。鶏むね肉は、叩いたりミンチにしたりして、柔らかくして調理するとより良いです。

消化に悪い食べ物

お腹の調子が良くないときは、消化の悪い食べ物は避けるようにしましょう。

消化に悪い食べ物は、主に繊維質の多い野菜や油が多い食材で、以下に具体例を紹介します。

炭水化物

消化に悪い炭水化物は、玄米、スパゲッティ、ラーメン、焼きそばなどです。

玄米は体に良いというイメージがあるかもしれませんが、それはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれているためです。

しかし、白米に比べて硬いので、よく噛まないと消化吸収は悪い傾向にあります。

また、スパゲッティやラーメン、焼きそばは味付けが濃く、油が使われているため、胃腸に負担がかかりやすく、消化に悪い部類の料理になります。

野菜・果物

消化が悪い野菜・果物は、ごぼう、たけのこ、とうもろこし、きのこ、こんにゃく類、海藻類、パイナップル、梨、柿、ドライフルーツなどです。

繊維の多い野菜が並んでいますが、これらは消化に悪いので注意しましょう。

そのほかの食材

そのほかの消化に悪い食材として、脂肪が多い肉、いか、たこ、天ぷらやフライ(揚げもの)などです。

脂質分は口(唾液)や胃(胃液)では消化を受けず、十二指腸に運ばれて膵液や胆汁酸で消化します。そのため、油や脂肪が多い料理は消化に悪い傾向にあります。食材だけでなく、料理の仕方にも気をつけるようにしましょう。

消化に悪い食べ物ばかり食べるとどうなる?

消化に悪い食べ物は消化に時間がかかるため、消化器官が消化のために長い時間働いていなければならず、必然的に消化器系に負担がかかります。

消化器系は胃だけでなく、腸や膵臓にも影響がありますので、胃腸の働きが低下しているときには、消化の悪い食べ物は避けましょう。

胃腸の調子が悪いときに消化に悪い物を食べてしまうと、胃もたれや胃痛、食あたりを起こしてしまうことがあります。

とくに、加工食品や砂糖、油、塩が多く使われている食品は、消化が悪いだけでなく、便秘の原因にもなるので注意が必要です。

お腹の調子が悪く便秘になってしまったときの改善方法

お腹の調子が悪いと下痢だけでなく、便秘の症状が出ることもあります。

以下では胃腸の働きが鈍り、便秘になってしまったときの改善方法を解説します。

栄養バランスの良い食事を心がける

消化に良くないものばかりの食事に偏っていると便秘になりがちです。

栄養バランスの良い食事を心がければ、便秘改善を目指せます。

便秘改善には食物繊維を積極的に摂ることが一般的には推奨されています。人参、キャベツ、白菜、じゃがいも、バナナ、りんごなどは、消化が良くて食物繊維も豊富なのでおすすめです。

また、乳酸菌が豊富に含まれている納豆、味噌、ヨーグルト、チーズなどの発酵食品も腸内環境を整えるので、便秘改善効果が期待できます。

便秘は便の水分量が低下していることが原因にもなるため、こまめな水分補給も必要です。1日2リットルを目安にこまめに水分補給をしましょう。

適度に運動する

運動をすると全身の血流が増え、腸の動きが促されます。ウォーキングやジョギングなどの全身を使った有酸素運動がおすすめです。

また、腹部の筋肉が鍛えられると、腹筋が腸の動きや排便のサポートをしてくれるようになります。腹筋を鍛えるための筋トレを行うのも良いでしょう。

規則正しい生活習慣を身につける

規則正しい生活習慣は便秘の予防・改善につながります。とくに食事をとるタイミングと入眠・起床の時間帯を日頃から同じサイクルにしていくと、生活リズムが整ってきます。

規則正しい生活習慣が身についてくると、排便のタイミングも整いやすくなります。一般的に、起床後から朝食後にかけては大腸が大きく動くタイミングです。便意を感じたらトイレに行って排便するようにしましょう。

便意を我慢すると便意が消失してしまい、トイレに行く(排便する)動機を失うほか、便意の我慢が習慣化してしまうと便意そのものを感じにくくなります。

例え便意がなくても、毎日同じ時間にトイレに行って排便を試みる習慣をつけてみると良いでしょう。

酸化マグネシウム便秘薬を試してみる

食生活や運動、規則正しい生活習慣を心がけても、すぐに便秘が治らない場合もあります。その場合は、食生活や生活習慣の改善を継続しながら、酸化マグネシウム便秘薬を試してみると良いかもしれません。

酸化マグネシウム便秘薬は、腸内に水分を引き寄せて便をやわらかくする作用があり、自然に近い排便を実感できます。

酸化マグネシウム便秘薬はお腹が痛くなりにくく、クセになりにくいのが特徴です。5歳以上であれば、子どもから高齢者まで服用可能ですが、初めて服用する方やほかにお薬を飲んでいる方、持病がある方は薬剤師や医師に相談してから服用しましょう。

なお、健栄製薬の「酸化マグネシウムE便秘薬」はオンラインショップでも購入できるため、薬局などで購入する手間を省きたい方はぜひ検討してみてください。

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消化にいい食べ物を食べて胃腸の調子を整えよう

消化にいい食べ物は、おかゆやうどんなど炭水化物を思い浮かべやすいですが、繊維質の少ない野菜やタンパク質を含む食材も消化にいい食べ物です。

ただし、偏食や栄養不足にならないように、さまざまな食材を適度に摂るようにしましょう。

消化の悪い食べ物は、繊維の多い野菜、脂肪分の多い食材、油を使用した料理などです。心身が疲れているときや胃が重く感じるときは、これらの食べ物は避け、消化にいい物を食べて胃腸の調子を整えていきましょう。

高山医師よりコメント
お腹の調子はいつも同じとはいきません。胃腸の調子の悪いときには辛いものやカフェインなどの刺激物も控えるのが望ましいでしょう。体調に応じてこちらで紹介された消化に良いものなど是非参考になさってみてください。
監修者

医師:高山 哲朗
かなまち慈優クリニック 理事長
平成14年慶應義塾大学卒業、慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、平成29年 かなまち慈優クリニック院長。医学博士。日本内科学会総合内科専門医。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。日本医師会認定産業医。東海大学医学部客員准教授。予測医学研究所所長。