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VOL.151 便秘を改善する5つの方法|原因や治らないときの対処法を紹介

慢性的な便秘やひどい便秘に悩まされ、どうにか改善したいと思っている方も多いのではないでしょうか。便秘が続く場合、腹痛や膨満感、肌荒れなどの不調が出る上、ときには重大な疾患が隠れているケースもあります。

便秘が続く際は、原因を特定して的確に対処することが大切です。今回は、頑固な便秘の改善方法と便秘の原因、対処法をまとめて解説するため、ぜひ参考にしてください。

なお、紹介する方法を試しても改善が見られないときは、様子を見すぎず、早めに医療機関を受診しましょう。

何日排便がなければ便秘?

一般的に、正常な排便回数は1日3回〜1週間に3回程度で、1週間に1〜2回以下しか排便しない方は便秘気味と判断できます。

また、定期的に排便があっても、残便感や腹部の不快感などがある場合は便秘と考えられます。

自身が便秘に該当する場合は、生活習慣の見直しや治療を通じて、便通の改善を目指しましょう。

すぐに試せる5つの便秘の改善方法

以下の見出しでは、自宅ですぐに試せる便秘の改善方法を5つ紹介します。5つ全てに取り組む必要はないため、まずはできるものから試してみてください。

①便意を我慢せず、早めにトイレに行く

便意を感じたら、我慢せずにトイレに行くことを心がけましょう。排便を我慢する習慣をつけると、直腸の神経の感度が鈍くなり、便が溜まった際に便意を感じにくくなるリスクがあります。

仕事などの都合で自由な時間にトイレに行けない方は、毎日の朝食後に一定時間トイレに座るなど、決まった時間に排便しやすくする工夫をしてみてください。

②適度な運動習慣をつける

運動不足が気になる方は、適度な運動習慣をつけると良いでしょう。運動をすると、腸の蠕動運動が活発になり、スムーズに排便しやすくなります。

とくにデスクワークやリモートワークが多い方は、運動不足で腸の働きが低下している可能性もあるため要注意です。激しい運動をする必要はないため、まずはウォーキング・ヨガなどの有酸素運動や、腹筋を鍛える運動を試してみてください。

③食物繊維の多い食事を摂る

食物繊維の多い食事も、便秘改善に役立ちます。食物繊維は、便を柔らかくして排泄しやすくする効果が期待できる成分です。食物繊維を摂取するには、以下のような食材を普段の食事に加えてみてください。

  • ・穀物
  • ・芋類
  • ・生野菜
  • ・果物
  • ・きのこ類
  • ・藻類

あわせて、栄養バランスの整った食事を1日3食食べることも大切です。朝食を抜く習慣がある方は、とくに注意しましょう。

④水分をこまめに摂取する

水分摂取量が少なくなりがちな方は、意識して水分をこまめに摂取してください。体内の水分が不足すると、便が硬くなり、便秘のリスクが高まります。

摂取量の目安は、1日2リットルです。起床時にコップ1杯の水を飲むと排便を促しやすくなるため、ぜひ試してみてください。

⑤酸化マグネシウム便秘薬を服用する

早めに便秘を改善したい方は、酸化マグネシウム便秘薬を服用することもひとつの方法です。酸化マグネシウム便秘薬は、薬剤の効果で便を柔らかくする効果が期待できます。

服用時のお腹の痛みが少なく、クセになりにくいことも特徴です。ただし、酸化マグネシウム便秘薬を頻繁に使わなければならないほどひどい便秘が続く場合は、薬を使い続けるのではなく、医療機関での治療を検討しましょう。

便秘の種類はさまざま!原因を知って正しく対処しよう

便秘の種類は主に「機能性便秘」「器質性便秘」「症候性便秘」「薬剤性便秘」の4種類です。以下の見出しでは、便秘の主な種類と原因、考えられる対処法を紹介します。

長引く便秘に悩んでいる方は、自身の便秘がどの症状に当てはまるかをチェックしてみてください。

機能性便秘

機能性便秘は、生活習慣や加齢、ストレスなどが原因で、腸の働きが乱れることによって起きる便秘です。

機能性便秘は、さらに「弛緩性便秘」「痙攣性便秘」「直腸性便秘」の3種類に区分されます。

弛緩性便秘

大腸の筋肉が緩み、蠕動運動が低下することによって起きる便秘です。腸の蠕動運動が低下して便が腸内に停滞すると、便の水分が吸収され、便秘になりやすくなります。

弛緩性便秘の原因には、加齢や生活習慣の乱れなどが考えられます。弛緩性便秘は生活習慣の見直しで改善される可能性がありますが、ひどい場合は医療機関を受診しましょう。

痙攣性便秘

痙攣性便秘は、大腸の蠕動運動が不規則になり、便がスムーズに腸を通過できなくなっている状態です。ウサギのフンのようにコロコロとした便が出るほか、便秘と下痢を交互に繰り返すことも珍しくありません。

痙攣性便秘は、ストレスや自律神経の乱れなどが原因となることが多く、とくに若い方によく見られる症状です。ストレス原因の除去や生活習慣の見直しで改善する可能性もありますが、便秘が続く場合は医療機関の受診も検討しましょう。

直腸性便秘

直腸性便秘は、直腸の神経の感度が低下することで便意を感じにくくなり、便が直腸に停滞している状態です。便意を我慢する習慣のある方や高齢者、寝たきりの方、温水洗浄便座で水を肛門の奥まで入れる方などによく見られます。

便意の我慢など、心当たりのある方は生活習慣の改善を心がけてみてください。

器質性便秘

器質性便秘は、腸閉塞・大腸がん・直腸瘤などの疾患が原因で、便が腸を通過しにくくなっている状態です。

原因となる疾患の特定には医療機関での検査が必要なため、器質性便秘が疑われる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

症候性便秘

症候性便秘は、糖尿病・パーキンソン病・甲状腺機能低下症などの基礎疾患が原因で起きる便秘です。

原因となる疾患を治療しなければ便秘も治らないため、症候性便秘が疑われる場合は、早めに医師に相談してください。

薬剤性便秘

薬剤性便秘は、抗うつ薬・抗コリン薬・制酸剤・カルシウム剤など、ほかの病気の治療に使われる薬の副作用として起きる便秘です。薬剤性便秘が疑われる場合は、薬を処方した医師や薬剤師に相談し、指示を仰ぎましょう。

改善方法を試しても便秘が治らないときは医療機関を受診しよう

自身で便秘を改善したい場合、便意を我慢しない・適度に運動をする・食物繊維の多い食事を摂る・水分をこまめに摂取するといった方法が考えられます。

しかし、一口に便秘といってもさまざまな種類があり、疾患や服用中の薬が原因の場合など、自身での改善が難しいケースも珍しくありません。

そのため、改善方法を試しても便秘が治らないときは、早めに医療機関を受診してください。今現在、便秘がつらく困っている方は、酸化マグネシウム便秘薬を試してみるのも良いでしょう。