VOL.114 野菜ジュースで便秘は改善できる？腸内環境を整える食べ物や飲み物を紹介
便秘を解消するために食生活を見直そうと考えていても、日々の忙しく、簡単な食事で済ませてしまう方も少なくありません。不足した栄養素を補うために、野菜ジュースを食事にプラスしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、野菜ジュースだけでは便秘の改善に必要な栄養素を補うのは難しい場合があるので注意が必要です。
今回は「野菜ジュースは便秘改善効果に期待ができるのか」について詳しく紹介します。排便を促すために積極的に摂取したい食べ物や飲み物も紹介しますので、便秘に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
便秘の種類
便秘は大きく分類すると「器質性便秘」と「機能性便秘」の2種類があります。器質性便秘とは、大腸の形が変形していることが便秘の原因として考えられ、腸の中で物理的な障害が起こっている可能性があります。
機能性便秘は、大腸の形に変形が見られない便秘が分類されます。生活習慣や食生活が便秘の原因として考えられているため、食べ物や飲み物を見直すことで便秘が改善できる可能性があります。
器質性便秘の場合は、食べ物や飲み物で便秘を解消するのは難しいです。生活習慣や食生活を見直しても便秘は改善されない方は、器質性便秘の可能性も疑って一度医療機関に相談してみましょう。
野菜ジュースで便秘改善効果は期待できる？
野菜ジュースと一口にまとめても種類はさまざまで、含まれている栄養素は商品によって異なります。野菜ジュースに使われている野菜や果物、甘味料や塩分をしっかりと確認してから購入しましょう。
一般的に、市販の野菜ジュースは食物繊維が取り除かれている商品が多いです。食物繊維の不足は便秘の要因の1つとなるため、野菜ジュースのみ摂取しても便秘を改善するのは難しい可能性があります。
野菜ジュースは普段の食事で不足しがちなミネラルやビタミンの補給には向いている飲み物なので、食生活の改善にぜひ活用してみてください。
野菜ジュースと野菜の違いを比較
野菜ジュースと野菜の違いを、わかりやすく解説します。便秘改善を目的に野菜ジュースを活用したい方は、注意点もしっかりと確認してから食事に取り入れてください。
それぞれのメリットやデメリットを参考に、野菜不足を解消していきましょう。
野菜ジュース
野菜ジュースは手軽に栄養を補給できるのが大きな魅力です。調理することなく栄養を摂取できるため、忙しい方でも気軽に飲めることから多くの方に愛飲されています。
野菜ジュースはβカロテンを豊富に含んでいることが多いです。βカロテンの作用としては抗酸化作用が挙げられます。
ただし、野菜を粉砕する際に含まれている栄養素が壊れやすい傾向にあります。そのため、ビタミンＣが少ない傾向にあり、野菜ジュースだけでは十分な栄養を補給できない場合があります。
食物繊維も含まれていない野菜ジュースも多いので、食事からも栄養を摂る意識が大切です。また、野菜ジュースは飲みやすくするために糖分を多く含んでいる商品もあるので、糖分を摂り過ぎないように注意しましょう。
野菜
生の野菜は調理の手間こそかかりますが、葉酸やビタミンＣを多く摂取できる可能性があります。食物繊維も摂取できるため、毎日の食事に野菜をプラスすることで便秘改善に必要な栄養素を補う効果に期待ができます。
血糖値の急激な上昇を防ぐ効果にも期待ができるので、健康を維持するためにも積極的に野菜を摂取してください。
しっかりと野菜を噛んで食べることで食欲を抑制できる可能性があるので、暴飲暴食に悩んでいる方にもおすすめです。 野菜はサラダや炒め物、煮物や蒸し料理などアレンジ方法が豊富なので、調理方法を工夫すれば飽きずに食べ続けられます。気分や季節に合わせた調理方法で、野菜を美味しく、無理なく摂取していきましょう。
便秘解消効果が期待できる食べ物や飲み物
便秘解消効果に期待ができる食べ物や飲み物を紹介します。不快な便秘の症状を少しでも軽減したい方は、以下の栄養素が含まれる食べ物や飲み物を意識的に摂取してみましょう。
食物繊維が豊富に含まれた食べ物
食物繊維は便秘の改善に欠かせない栄養素です。不溶性食物繊維は便量を増やし排便を促し、水溶性食物繊維は便をやわらかくして排便をスムーズにする効果に期待ができます。
普段から意識的に不溶性食物繊維や水溶性食物繊維を摂取し、排便を促しましょう。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が豊富な食材を紹介しますので、料理をする際の参考にしてください。
【不溶性食物繊維】
- ・イモ類：じゃがいも、さつまいも、里芋、山芋、長芋
- ・キノコ類：しめじ、しいたけ、舞茸、エリンギ、きくらげ
- ・野菜類：キャベツ、ほうれん草、にんじん、枝豆
【水溶性食物繊維】
- ・海藻類：わかめ、昆布、海苔、ひじき、もずく
- ・野菜類：かぼちゃ、ごぼう、オクラ、らっきょう
脂質が含まれた食べ物
脂質は三大栄養素の1つです。脂質に含まれている脂肪酸は大腸を刺激するため、排便をスムーズにする効果に期待ができます。ダイエット中の方や健康志向の方は脂質を控えがちですが、便秘改善のためにも適度に摂取しましょう。
ただし、脂質はカロリーが高いため、多量摂取には注意が必要です。適量を意識しながら脂質を摂ってください。
【便秘改善を目的に摂取したい脂質が含まれた食べ物】
- ・肉類
- ・チーズ
- ・ナッツ
オリゴ糖が含まれた食べ物
オリゴ糖は整腸作用に期待ができる栄養素です。腸内の善玉菌を増やす役割があるため、便秘の方は日頃から積極的に摂取しましょう。
オリゴ糖は砂糖の代わりとしても使えるので、甘味料をオリゴ糖に変えるのも良いです。食材からオリゴ糖を摂取したい方は、以下の食べ物をチェックしてください。
【オリゴ糖が含まれている食べ物】
- ・玉ねぎ
- ・キャベツ
- ・ごぼう
- ・アスパラガス
- ・ジャガイモ
- ・サトウキビ
- ・トウモロコシ
- ・にんにく
- ・ハチミツ
便秘解消効果に期待ができる飲み物
便秘の改善効果に期待ができる飲み物もあるので、不快な症状に悩んでいる方は以下の飲み物を意識的に摂取してみましょう。
- ・水
- ・ルイボスティー
- ・マテ茶
- ・ハト麦茶
- ・ローズヒップティー
- ・牛乳
- ・青汁
便秘に悩んでいる方は、普段から口にしている飲み物を置き換えるなど工夫をしながら、積極的に摂取してみましょう。
水分不足は便秘の要因となるため、普段から水分を意識的に補給することが大切です。体が冷えやすい方は水を白湯にしたり、温かいお茶に変えたりしながら上手に生活に取り入れていきましょう。
起床後にすぐ水分補給をすると便秘改善効果に期待ができると言われているので、目覚めの水分補給を習慣化してみてください。
食べ物や飲み物以外で便秘解消を目指す方法
食べ物や飲み物だけに頼らず、生活習慣を見直して便秘の改善を目指すことが大切です。普段から気を付けたい生活習慣を2つ紹介するので、要点をしっかりと確認してください。
適度な運動
運動は全身の血行を良くするだけではなく、腸の動きも活発にします。便秘を改善するためにも、日頃から適度な運動を心がけましょう。
運動はストレス解消効果に期待ができ、自律神経を整える効果にも期待ができます。自律神経が乱れは便秘の要因となる場合があるので、日々の生活に運動を取り入れながら健康的な生活を意識することが大切です。
運動は全身を使う有酸素運動と、筋力トレーニングをはじめとする無酸素運動を組み合わせて行いましょう。
ウォーキングや水泳、ヨガは有酸素運動に当たるので、無理のない範囲から始めてみてください。腹筋の力が弱いと排便時に上手く腹圧がかからず便を排出するのが難しくなるため、筋肉も鍛えながら運動を習慣化してみましょう。
運動は個々の体力に合った負荷で行って構いません。楽しく継続できるスポーツやエクササイズを見つけて、便秘解消を目指してください。
規則正しい生活
便秘を改善するためにも毎日規則正しい生活を心掛け、排便リズムを整えることが大切です。毎日同じ時間に食事を摂り、決まった時間にトイレに入るなど工夫しながら排便リズムを整えていきましょう。
睡眠不足の方は、十分な睡眠時間の確保も意識してください。睡眠不足は自律神経を乱す原因となるので、心身をしっかり休めるためにも毎日しっかり眠りましょう。
便意を感じたら我慢せず、トイレに行くようにしてください。時間がないことを理由に便意を我慢してしまう方は、トイレにゆっくり入る時間を作ることも大切です。
野菜ジュースも活用しながら便秘解消を目指そう
野菜ジュースだけでは便秘解消に必要な栄養素すべてを補うのは難しいです。普段から野菜中心の食事を心がけ、食物繊維や脂質、オリゴ糖など便秘改善効果に期待ができる食べ物を積極的に摂りながら食生活を整えていきましょう。
野菜ジュースは食事にプラスするなどしながら、日々の食事で不足しがちな栄養を補うと良いです。食生活を見直しながら、根気よく便秘改善を目指してください。
運動習慣や規則正しい生活も意識しながら生活し、便秘の悩みを改善していきましょう。
