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VOL.112 ガスしか出ないのは便秘が原因?解消方法をわかりやすく紹介

ガスが腸内に溜まってお腹が痛く、苦しんだ経験はありませんか。ガスが腸に溜まってしまう原因の1つに便秘があります。また、排便しようとしてもガスしか出ないのも便秘が原因なのかもしれません。

この記事ではガスしか出ない状態の便秘に注目して、その原因や解消方法を紹介していきます。

ガスしか出ない便秘の原因

人間の腸には約200ミリリットルのガスが溜まっていると言われています。この溜まったガスは、血液に入って肺に運ばれ、呼気として排出されることが多いですが、ゲップやおならとしても出ていきます。

また、排便時には糞便と一緒に腸内に溜まったガスも出てきます。しかし、排便リズムが狂っているとガスが腸内に溜まってしまうことにもなります。さらに便秘だと、食べ物の残りカスが腸に長時間留まるため、腸内細菌によってガスが異常に増えてしまうこともあります。

ガスしか出ない便秘の主な原因は、腸運動の低下、食生活の乱れ、ストレスなどが考えられています。

例えば、腸の動きが悪くなると、腸内容物が腸管のなかをうまく移動できなくなります。そうなることで便が腸内で硬くなり、便が出ず、ガスしか出ないことがあります。

また、栄養素の摂取バランスが乱れ、食物繊維が不足すると、腸内環境は悪玉菌優位の状態になりやすく、腸内でガスが産生されやすくなってしまいます。

さらに、ストレスは自律神経の乱れをもたらします。大腸の働きは自律神経によって調節されているので、それが乱れると、排便リズムが狂って便秘や下痢を繰り返すようになってしまいます。

ほかに考えられる原因としては、大腸の疾患が挙げられます。大腸の疾患によって腸管に狭窄が生じることで、便秘や下痢のほかに、弱い音のおならが頻繁に出ることがあります。

ほかにも、血便が出たり、便が細くなったりすることがあるため、おならが出る以外にも気になる症状がある場合は医療機関を受診するようにしてください。

ガスしか出ない便秘の解消方法

ここからはガスしか出ない状態の便秘の解消方法を紹介します。ガスしか出ない便秘に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

規則正しい生活で体のリズムを整える

生活のリズムを整えると、大腸の働きを司る自律神経も整いやすくなります。例えば、毎日の食事のタイミングと寝る時間をある程度決まった時間にしておくと良いでしょう。

起床後にはコップ1杯の水を飲み、朝ごはんを食べる習慣をつけておくと、朝方の排便リズムが整いやすくなります。起床時は胃が空っぽの状態のため、そこに水や食べ物が入ってくると、胃・結腸反射が起きやすくなり、便が出やすくなります。

また、便意を我慢しないことも大切です。便意を感じたときに我慢をしてしまうと便意が消失され、腸の働きが鈍ってしまいます。便意を我慢することにならないためにも、同じ時間にトイレに行く習慣をつけると良いでしょう。

腸を温める・マッサージをする

腸を外から温めたり、マッサージしたりするのも便秘解消効果が期待できます。

例えば、湯たんぽや蒸しタオルなどを使って腸(お腹まわり)を温めると、腸のぜん動運動が促される効果が期待できます。

腸のマッサージで有名なのは「の」の字マッサージです。腸のぜん動走行に沿って、右わき腹から上へ行き、あばら骨の下から、左わき腹のほうまで少し強めに指圧して行うマッサージです。

寝る前や入浴中に30回程度行うと、腸の動きが良くなって便通の改善が期待できます。また、このマッサージは運動よりも手軽に行えるので、普段から運動を取り入れにくい高齢者の方にもおすすめです。

便秘解消効果が期待できる食べ物を積極的に摂る

腸内容物のカサが小さいと、腸への刺激も弱くなり、排便が滞る場合があります。食事の際は食物繊維を摂り、乳酸菌を含んだ食べ物や、オリゴ糖などの善玉菌のエサになる食材を積極的に摂るようにしましょう。

食物繊維は、たけのこ、寒天、キャベツ、ごぼうなどに多く含まれています。

乳酸菌は悪玉菌の増殖を抑えて腸内環境を整えてくれます。ヨーグルトや乳酸菌飲料に含まれているので、普段の食事に取り入れやすいでしょう。また、オリゴ糖は善玉菌のエサになるので、善玉菌が増えるのを助けてくれます。

軽い運動や就寝前にストレッチする

運動は便秘解消効果が期待できます。また、運動によってストレスも発散できるため、ストレスによる便秘で悩んでいる方は、30分以上のウォーキングや汗をかく程度の軽めの運動を実践してみましょう。

また、就寝前にストレッチをすることで、リラックスができ、副交感神経が優位になります。例えば、立ったまま頭の上で両手を合わせ、わき腹をストレッチさせる「わかめストレッチ」がおすすめです。

非刺激性の便秘薬を試す

生活習慣を見直しても便秘がなかなか解消しない場合は、非刺激性の便秘薬を試す方法もあります。非刺激性の便秘薬には酸化マグネシウムがあります。

酸化マグネシウムの便秘薬は、腸を直接刺激するのではなく便に働きかけるため、お腹が痛くなりにくく、クセになりにくいのが特徴です。

便秘薬を服用する際は用法用量を守って服用してください。それでも便秘が改善されない場合は医療機関を受診しましょう。

ガスでお腹が張るときは「うつ伏せ寝」で解消

お腹に溜まったガスを出しやすくする方法としておすすめなのが「うつ伏せ寝」です。体をうつ伏せにすることで、お腹に圧をかけるストレッチです。

お腹にクッションなどを入れ、うつ伏せの状態で10分待ち、クッションを取り除いて左右に5往復くらい寝返りをうってください。これを1日1回、食後30分以内を避けて行いましょう。

ただし、腰やお腹まわりに痛みを感じる方や、妊娠している方はやらないようにしてください。

生活習慣の見直しでガスしか出ない便秘を繰り返さない!

便秘になると、食べ物のカスが長時間にわたり腸のなかに留まるので、ガスが増えることがあります。主な原因は腸運動の低下、食生活の乱れ、ストレスなどです。

今回紹介した生活習慣の見直しや改善方法を試してみて、それでも改善しない場合は非刺激性の酸化マグネシウムで便秘改善を目指してみましょう。どうしても便秘が改善されない場合は医療機関を受診するようにしましょう。

すばやく便秘を解消するなら……便秘薬

 

 

日常生活の中で便秘解消を心がけてもなかなかできない場合は、薬物療法が効果的です。そこでおすすめとなるのが、酸化マグネシウムの便秘薬です。

酸化マグネシウムは数ある便秘薬成分のなかでも「非刺激性下剤」に分類され、「刺激性下剤」と異なり腸を直接刺激せず便に作用して排便を促すので、お腹が痛くなりにくいばかりでなく、クセにもなりにくいという特徴があります。

健康食品やサプリメントなど、便秘解消に効果があるとされているものはたくさんありますが、「便秘薬」ですばやく便秘を解消し便秘の慢性化を防ぎましょう。