VOL.95 便秘に酸化マグネシウムが効く理由とは?
お腹に優しく、クセになりにくい便秘薬として「酸化マグネシウム系」の便秘薬があります。酸化マグネシウムは、古来より使われてきた胃腸薬のひとつ。副作用の少ない緩下剤として、日本でも1世紀以上にわたって利用されています。
多くの人々に利用されている酸化マグネシウム系の便秘薬ではありますが、便秘に対する酸化マグネシウムの効果を知っている方は少ないかもしれません。「そもそも、酸化マグネシウムって何?」という方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、酸化マグネシウムの特徴をご紹介すると共に、便秘に対する酸化マグネシウムの効果についてご紹介します。
酸化マグネシウムって、なに?
酸化マグネシウムとは、マグネシウムを燃やした際に生じる白色の粉末を指します。耐熱性容器やセメントなどの製造に用い、胃腸薬などの医薬品にも多く用いられます。
日本に持ち込まれたのは、1823年のこと。フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトというドイツ人医師によって持ち込まれたとされています。それから60年以上後の1886年に酸化マグネシウムは「日本薬局方」に収載され、日本中の医療機関などで利用されるようになりました。
便と水分の関係性
便秘が慢性化する主要な原因のひとつに、「大腸内の水分不足」があります。便は腸内の水分を吸収することで膨らみ、膨らんだ便によって腸が刺激され排便を促しますが、腸内の水分が足りなければ便を膨らませることができません。また、水分を吸収できないことで便が硬くなり、容積も小さくなってしまうことから腸を刺激することができず、便秘を引き起こしてしまうのです。
腸内の水分不足を解消させるには、水分補給が最適です。しかし、便秘が慢性化していると水分補給をしてもほとんどの水分が腸に吸収されてしまうため、便は水分を吸収することができません。
そこで効果的なのが、酸化マグネシウムです。
便秘に効く酸化マグネシウムのメカニズム
酸化マグネシウムには水分を吸収する働きがあり、一度吸収した水分は腸壁に吸い取られることなくそのまま便を柔らかくしたり、便の容積を増やしたりすることができます。便が柔らかく膨張することで腸が優しく刺激され、ぜん動運動を活性化させて便秘を解消させることができます。
酸化マグネシウムは古来より「胃腸薬」として用いられていたことから、胃の調子が悪くても服用することができます。酸化マグネシウム系の便秘薬を服用すれば、便秘解消と共に消化器の調子を整えることが期待できます。
古来より胃腸薬として世界中の人々に親しまれてきた酸化マグネシウム。お腹を刺激することなく自然な形で排便を促したい方には、酸化マグネシウム系の便秘薬が効果的です。
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