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VOL.83 便秘が一週間続くと危険?気になる原因や対処法を紹介

排便がしばらく無いため、腹痛や体調不良でお悩みではありませんか?便秘はからだの健康面だけでなく、心理面にも影響するため、便秘が続くと日常生活に支障をきたすこともあります。

また、便秘の裏に病気が隠れていることもあるため、便秘が長続きする状態を放置するのは危険です。

このコラムでは、便秘の症状や原因、対処法を紹介するとともに、便秘が一週間以上続く原因や危険性などについて紹介します。

便秘の主な症状

「慢性便秘症診療ガイドライン2017」(南江堂)によると、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。また、その症状として以下が当てはまります。

  • ・便がでない
  • ・お腹が張る
  • ・排便してもスッキリしない
  • ・便が硬い
  • ・便が小さい
  • ・血便 など

便秘の主な原因

便秘の原因は大きく分けて次の4つが考えられます。以下にそれらを詳しく解説していきます。

●水分や食物繊維の不足
水分や食物繊維が不足すると、便秘になることがあります。

たとえば、水分不足になると便が硬くなり、便が排出しにくくなります。また、食物繊維は便量を増やしたり、糞便を柔らかくしたりする役割がありますが、食物繊維が不足すると便秘になりやすい傾向があります。

●運動不足などの生活習慣
運動不足になると血流が悪くなり、便秘になりやすくなります。とくにデスクワークが多い方や同じ姿勢を長時間続けている方は要注意です。

休憩時間などで体を意識的に動かすことを心がけ、全身の血流を良くすることが大切です。

便秘気味の方は運動不足になっていないか生活習慣を見直してみると良いでしょう。

●服用している薬の副作用
服用しているお薬によっては、その副作用によって便秘になることがあります。これを薬剤性便秘と呼んでいます。

薬剤性便秘の原因薬剤は様々なものがあるため、お薬を何種類も服用していて、副作用で便秘になっているか疑問を持った方は、医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。

なお、医療機関に相談する前に自己判断でお薬の服用を中止することは避けましょう。

●大腸疾患
大腸をはじめとした消化管の疾患が便秘の要因となっている場合があります。大腸がん、虚血性大腸炎、クローン病、腸閉塞(イレウス)などは、腸管に狭窄が起こっており、排便の通過障害を来していることがあります。

病気が原因で便秘になっている場合、まずはその病気を早急に治療することが大切です。便秘以外にも気になる症状がある場合は医療機関を受診しましょう。

便秘は一週間以上続くと危険?

「慢性便秘症診療ガイドライン2017」(南江堂)で、便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分かつ快適に排出できない状態」と定義されています。

しかし、このガイドラインでは「何日以上排便がない場合は便秘」といった定義はありません。また、排便回数が多くても排便量が少ない場合は便秘と判断される場合があります。

便秘の症状が一週間続いている場合や症状が重い場合は、きちんと医師に診てもらうことが大切です。

便秘が一週間以上続いた場合に疑われる病気

便秘の状態、もっと言えば便通の異常が一週間以上続いている場合は、大腸の病気が関係している可能性もあります。

長期化している場合やお腹まわりに痛みがあるなど、異常が感じられる場合は医療機関へ相談しましょう。

便秘や便通異常が一週間以上続いた場合に疑われる3つの病気を、以下に詳しく解説していきます。

●大腸がん
大腸がんとは、大腸の内側の粘膜に発生する腫瘍です。早期の場合は自覚症状がほとんどないことが多いです。しかし、ガンが進行すると血便や体重減少、便通異常といった症状が現れてきます。

便秘以外にも何か症状がある方は、医療機関で詳しく検査を受けてみましょう。

●潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜が慢性的に炎症を引き起こし、潰瘍などが生じる病気です。しかし、その発症原因は明確に分かっておりません。

潰瘍性大腸炎の主な症状は、血性下痢や粘血便、腹痛などがあります。

そのほかの症状として、疲れやすい、貧血、発熱、体重減少などの症状が出ることがあり、それらの症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すケースがあるため、そのような症状がある場合は医療機関を受診しましょう。

●過敏性腸症候群
過敏性腸症候群とは腹部膨満感や腹痛、下痢や便秘といった症状を伴うのが特徴です。

大腸を検査しても炎症や潰瘍、内分泌異常が認められず、その原因は十分に解明されていませんが、何らかの原因で腸が過敏になっている可能性があると考えられています。

一週間以上便秘の症状がある場合の対処法

「何日間排便が無いと便秘」といった定義はありませんが、便秘が一週間以上続くことで体調に影響出てしまうことがあります。

不快な便秘を解消するためにも、以下の対処法を試してみてください。

●便秘薬を試してみる
すぐに排便を促す方法として便秘薬を試してみる方法もあります。便秘薬にはさまざまな種類がありますが、そのなかでも酸化マグネシウムはクセになりにくく、お腹に刺激の少ない便秘薬です。

お薬は使用上の注意を確認したうえで服用し、一週間経っても症状が改善されない場合は医療機関を受診してください。

●栄養バランスのとれた食事を心がける
便秘を解消するには、食生活の見直しも大切です。特に食物繊維が豊富に含まれる食材を積極的に摂取するなどして、排便を促す食生活を心がけましょう。

また、水分不足も便秘の原因のひとつであるため、水分不足にならないように意識的に水分補給を行いましょう。

●生活習慣を見直す
適度な運動を取り入れてみるなど、生活習慣を見直してみてください。

便意がなくても毎日決まった時間にトイレに行く習慣をつけることも大切です。とくに朝食をしっかり摂り、その後にトイレタイムを確保すると良いでしょう。

また、腹部を温めたり、マッサージしたりするのも便秘解消効果が期待できます。

●十分な睡眠をとる
副交感神経が優位になると、腸のぜん動運動が活発になると言われています。副交感神経が優位になるのは心身がリラックスしているときです。

睡眠中は特に副交感神経が優位になります。十分に睡眠をとることで、翌朝の排便を促す効果に期待ができます。

一週間以上続く頑固な便秘を解消して腸の健康を意識してみよう

便秘が一週間以上続いている方は、対処法を参考に排便を促す方法を試してみてください。

便秘以外にも気になる症状がある方は、大腸の疾患などが潜んでいる可能性もあるため、早めに医療機関に相談しましょう。

便秘は不快な症状だけでなく、肌荒れの要因ともなるので、美容の観点からも、スッキリとした排便習慣を目指し、腸の健康を意識してみてください。

すばやく便秘を解消するなら……便秘薬

 

 

日常生活の中で便秘解消を心がけてもなかなかできない場合は、薬物療法が効果的です。そこでおすすめとなるのが、酸化マグネシウムの便秘薬です。

酸化マグネシウムは数ある便秘薬成分のなかでも「非刺激性下剤」に分類され、「刺激性下剤」と異なり腸を直接刺激せず便に作用して排便を促すので、お腹が痛くなりにくいばかりでなく、クセにもなりにくいという特徴があります。

健康食品やサプリメントなど、便秘解消に効果があるとされているものはたくさんありますが、「便秘薬」ですばやく便秘を解消し便秘の慢性化を防ぎましょう。