VOL.76 【医師監修】便秘には青汁がよい?期待できる効果や飲むタイミングを紹介
運動をしたり食生活の見直しをしたりして工夫をしていても、便秘が解消されず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。便通がないのは、もしかすると食物繊維が不足しているのかもしれません。
便秘が気になる方は、青汁を毎日の食生活に取り入れると悩みが解決する可能性があります。
今回は「便秘に青汁がよい」と言われる理由や、「青汁の選び方」、「青汁を飲むタイミング」について詳しく紹介します。青汁を飲むことで期待できる効果を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
便秘には青汁がよいって本当?その理由や効果を解説
多くの健康食品の中でも長年愛されているのが青汁です。味が苦いことから飲みにくいと認識されていて懸念する方が多い傾向にありましたが、最近は味が改良された商品が増え、健康や美容のために飲む方も増えてきています。
青汁には大麦若葉やケール、明日葉や桑の葉が含まれている商品がほとんどで、食物繊維やビタミン類が豊富に含まれており、乱れがちな食生活を整えるのに役立つ栄養補助食品です。
そのほかにも、果物や野菜などたくさんの栄養素が配合されているため、毎日の食事では補いきれない栄養素を補給できるのが青汁の魅力です。
ただし、青汁はあくまでも栄養を補う商品のため、医学的な効果や効能は保証されていないので留意しておきましょう。
便秘の要因の1つとして食物繊維の不足が考えられます。食物繊維がたくさん含まれた青汁を飲むことで便通が促される可能性があります。
食物繊維は便をやわらかくして排便をスムーズにしたり、便量を増やして排便を促したりする効果に期待ができるため、便秘に悩んでいる方はさっそく青汁を試してみてはいかがでしょうか。
便秘解消を目指すなら保健機能食品の青汁を選ぼう
青汁は「保健機能食品」と「その他の健康食品(栄養補助食品)」に分けられます
保健機能食品は「トクホ(特定保健用食品)」や「機能性表示食品」「栄養機能食品」と記載されている商品が該当します。保健機能食品の表示がない青汁は、その他の健康食品に該当するので覚えておきましょう。
健康食品はその商品の効果や効能を謳うことができないため、便秘解消を目的に青汁を取り入れたい方は保健機能食品の商品を選んでください。
青汁を毎日の食生活にプラスしたい方は、保健機能食品の中でも、含まれる物質の効能を確認して商品を選ぶと良いでしょう。
便秘解消として青汁を飲むときの適切なタイミングとは
青汁の栄養素を体に吸収しやすくするには、朝に飲むのがおすすめです。目覚めたばかりの体は栄養素を吸収しやすいと言われています。
ダイエット目的で青汁を飲む場合は、食前に飲む方も多いかもしれません。しかし、青汁は医薬品ではないため、必ずしも決まった時間に飲む必要はありません。
便秘解消のために青汁を飲むときの注意点
青汁は医薬品で定義されているような副作用はありませんが、食物繊維が豊富に含まれているため、過剰摂取すると下痢や嘔吐、胃の不快感や腹痛などが起こる可能性があります。
健康をサポートする栄養補助食品でも、過剰摂取は健康によくありません。体調や健康状態を確認しながら、自分に合った適量を摂取するように心掛けましょう。
商品にも適量や注意書きが示されているので、説明書や裏書きを参考にしながら青汁を飲んでください。
また、服用している薬によっては青汁によって効果を半減させる場合があるので注意が必要です。薬を服用している方で青汁を取り入れたい方は、医療機関に相談してから飲むようにしましょう。
薬を服用していない方でも、妊娠中や授乳中の方、あるいは持病やアレルギーがある方の場合、青汁が適さない場合があります。妊娠中の方や持病を持っている方は、医療機関に確認してから青汁を飲んでください。
便秘解消に効果的な青汁を食生活に取り入れよう
排便を促すには、バランスの良い食事を心掛けることが大切です。青汁には便秘解消に役立つ食物繊維が豊富に含まれているため、毎日の食生活にプラスすることで排便が促される可能性があります。
青汁は栄養素を補う商品であり、必ずしも便秘解消効果に期待できるものではありません。青汁だけに頼らず、日頃から規則正しい生活や適度な運動、健康的な食生活を意識し、根気よく便秘解消を目指しましょう。
- 白畑先生よりコメント
- 青汁には便秘解消に役立つ食物繊維が豊富に含まれているため、自分に合った飲み方やタイミングを考え毎日の生活に取り入れ、便秘予防に取り組んでいきましょう。
- 監修者
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医師:白畑敦
昭和大学医学部を卒業後、昭和大学藤が丘病院、市中病院で消化器外科医として勤務。大腸肛門病疾患でも研鑽を積み、2017年しらはた胃腸肛門クリニック横浜を開設。大腸疾患(内視鏡治療・便秘治療・炎症性腸疾患など)・肛門疾患(痔核手術・便失禁治療など)を専門分野として診療。