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VOL.24 便秘によって発生する体臭。予防・解消には善玉菌を増やすことが大切!

ドラッグストアや化粧品店などには、香りのついた柔軟剤や制汗スプレー、香水など、体の臭いをケアする商品があふれています。みなさんの中にも、自分の体臭を気にして、このような商品を使っている人がいるのではないでしょうか。しかし、体臭を根本的に解消するためには、ただ良い香りをつけるだけでなく、臭いの原因を絶つことも肝心です。体臭にはさまざまな原因が考えられますが、その一つとして便秘も挙げられます。今回は、便秘が原因で起こる体臭と、その解消法についてお話ししましょう。

便秘で体臭が臭くなるわけ

そもそも体臭はどうやって発生するの?
人間の皮膚には水分(汗)を分泌する「汗腺」と、油分(皮脂)を分泌する「皮脂腺」が存在します。通常、そこから排出された直後の汗や皮脂はほぼ無臭ですが、時間が経つと皮膚の表面についている雑菌(皮膚常在菌)によって分解され、悪臭をともなうガスが発生するのです。汗や皮脂の成分は、体の部位や年齢などによって変わるので、同じ人の体臭でも、わきや足の裏、頭皮など、部位によって臭いが異なります。
そのほか、特有の匂いを放つ体臭には、何らかの病気が関係していることがあります。例えば糖尿病の場合、糖の分解が滞ることで発生した甘酸っぱい匂いの成分が、汗と一緒に汗腺から出ることがあります。

便秘で体臭が発生する仕組み
それでは、便秘による体臭はどのようにして起こるのでしょうか。主な流れは次の通りです。

1.悪玉菌の増加によって腸内にガスが発生
良好な腸内環境というのは、善玉菌が多い状態です。しかし、便が腸内にたまった状態が長く続くと、腸内のタンパク質とアミノ酸が腐敗して悪玉菌が増加してしまいます。その結果便が腐敗すると、腐敗臭をともなった有害物質が発生するのです。

2.腸壁からガスが吸収されて血液に溶け出す
腸内で発生した有害物質は、腸壁から吸収されて血液中に溶け出します。その一部は肝臓で解毒されますが、解毒されなかったものはそのまま血流に乗って皮膚や肺など、身体中へと運ばれます。

3.汗とともに排出されて体臭に
そうして皮膚へとたどり着いた有害物質は、汗が排出される際に一緒に体外へ出ていきます。この有害物質の腐敗臭が、便秘が原因で発生する体の臭いの正体です。
ちなみに、この有害物質が皮膚ではなく口から排出されると、口臭の原因になります。

便意が原因で起こる体臭の特徴
便秘による体臭のもととなっているのは、便が腐敗することで発生した有害物質(ガス)です。そのため、その成分を含んだ汗も便の臭いがするようになります。

便秘による体臭を改善する方法

便秘による体臭を予防・解消するためには、有害物質が発生しない状態に腸内環境を整える必要があります。ここではその方法を3つ紹介します。

善玉菌を増やす食事を取る
善玉菌というのは、ビフィズス菌や乳酸菌、麹菌、酵母菌などのことです。一般的に、良好な腸内というのは、こういった善玉菌が優位で悪玉菌が少ない状態のことを指します。この状態を維持するためには、善玉菌を含む食品と合わせて、善玉菌のエサとなる食品も摂取するように心がけましょう。
善玉菌は、次のような食品に多く含まれます。

●善玉菌を含む食品

  • ヨーグルト
  • 納豆
  • みそ
  • キムチ
  • チーズなど

また、善玉菌のエサとなるのは、水溶性食物繊維やオリゴ糖を多く含む食品です。具体的には、次のようなものが挙げられます。

●善玉菌のエサとなる食品

<水溶性食物繊維の多い食品>

  • 野菜(ごぼう、オクラ、ブロッコリーなど)
  • 果物
  • 海藻・きのこ類

<オリゴ糖の多い食品>

  • 野菜(ごぼう、玉ねぎ、にんにくなど)
  • 豆類(大豆)

なるべくストレスをためない
腸内環境を良好に保つためには、腸内に便をため込まないことも大切です。そのためには、活発な腸のぜん動運動が欠かせません。腸の動きが活発になるのは、人間の副交感神経が優位な時といわれています。副交感神経というのは、リラックスしている時に活発になる神経で、特に睡眠時に働きます。一方、ストレスを感じている時には交感神経が優位になり、腸の動きは鈍ってしまうと考えられています。そのため、腸内環境の改善にはストレスをためないことが重要なのです。

適度な運動をする
運動には腸のぜん動運動を促す効果があると考えられています。なかでもウォーキングは、自律神経のバランスを整える効果もあり、腸の働きを調整してくれるのだそう。そのため、できれば1日30分程度歩くと良いでしょう。

まとめ

便秘による体臭は、悪玉菌の増加によって生まれた有害物質が原因で起こることが分かりました。有害物質の発生を防ぐためには、善玉菌を積極的に摂取するとともに、腸内に便をためないように、腸のぜん動運動を促す運動などを取り入れると良いようです。ぜひ今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね。